中神 芽依

俳優・脚本家・演出家。演劇ユニット【色付眼鏡】主宰。 1991年8月10日生まれ。愛知…

中神 芽依

俳優・脚本家・演出家。演劇ユニット【色付眼鏡】主宰。 1991年8月10日生まれ。愛知県出身・東京都在住。 noteにて、勝手に新連載『プラスマイナス0』(エッセイ連載)更新中。 お問い合わせはこちらまで→irotsukimegane0.0@gmail.com

マガジン

  • 勝手に新連載『プラス マイナス 0』

  • サウナが好きすぎる…!!

最近の記事

エッセイ連載 第8回「サプライズデートはありかなしか……?」

 忘れられない誕生日がある。  8月10日。私の20歳の誕生日。その日は、付き合って半年ほどの彼氏が「せっかくハタチになるんだし、サプライズデートを企画するよ!」と言ってくれて、デートをすることになった。  人生で初めてのサプライズデート。イベントごとが大好きな私は、前日の夜、ウキウキと気分を高揚させて準備をした。もちろんサプライズということで何も聞かされていない。悩みに悩んで膝丈のワンピースにヒールのサンダルという格好を選択。お風呂で念入りに毛づくろいを行い、乙女脳全開で

    • エッセイ連載 第7回「私の、ボクノート……?」

       最近テレビをつけたら偶然、歌番組に出演したスキマスイッチがこの曲を歌っていた。  歌い出しはこうだ。  「ボクノート」がリリースされたのは、2006年。ドラえもん映画の主題歌だった。当時14歳の私は、こう思った。  自分の悩みって歌にしていいんだ……!  あまり音楽に詳しい訳ではなかったが、14歳の私がそれまで聞いていた音楽、流行りの曲は、ポジティブで前向きなもの、そして抽象的な歌詞が多かった。そんな中で、この人たちは「自分が曲、書けないよ」ということを堂々と歌って

      • エッセイ連載 第6回「騒音問題を叫ぶ……?(後編)」

         コロナウイルスがやってきて、私たちの生活は一変した。  初めての緊急事態宣言。4月から新しい仕事が決まっていたが、一度も職場に行くことはなく、2ヶ月間の自宅待機となった。タイミングが良いのか悪いのか、夫は4月から長期の出張へ。高齢の祖父母がいる実家へは帰れない。世間は自粛モード全開。店は閉まり、どこへ行けるでもなく、ひとりで家にいる生活が続いていた。  そこで始まったのが、隣人のリモートワークである。壁の薄い木造の賃貸アパートは、少しの音でも聞こえてしまう。もちろんその

        • エッセイ連載 第5回「騒音問題を叫ぶ……?(前編)」

           住む場所を選ぶ基準は何だろうか?立地?間取り?家賃もしくは価格?今の私は間違いなく”音”と言うだろう。  東京に来て約12年間、私はJR大崎駅の周辺に住んでいた。  高校3年生の3月、大学合格が決まるとすぐに、住む場所を決めるため親と東京に向かった。大学が品川駅の近くだったので、不動産会社の人と一緒にその周辺のいくつか物件を見てまわった。その大崎の物件は、線路から近くてややうるさい普通のマンションの5階だった。間取りは1K。バストイレ別だが、トイレと洗面所、風呂が同じ空

        エッセイ連載 第8回「サプライズデートはありかなしか……?」

        マガジン

        • 勝手に新連載『プラス マイナス 0』
          7本
        • サウナが好きすぎる…!!
          0本

        記事

          エッセイ連載 第4回「お風呂は異文化……?」

           お風呂はシャワー派?湯船派?  私は断然、湯船派である。浴槽にお湯を溜めて、時間を掛けて温まる。湯船に入らないのにそれは風呂と言えるのか?とすら思っていた。だが、それは私の文化。これまでの習慣であり、多くの人がそうではないと知った。いや、実感したのは、このコロナ禍になってからだった。  コロナがまん延してからというもの、飲み会はほぼ「宅飲み」。つまりは、自宅か友人の家で行われることが常となった。親しい友人らの家で飲み、そのまま終電を逃し、泊めてもらうことが幾度かあった。流

          エッセイ連載 第4回「お風呂は異文化……?」

          エッセイ連載 第3回「天国って信じる……?」

           今年、いやもう昨年か。昨年の年末から今年の年始にかけて、実家に帰っていた。数えてみたら約2年半ぶりのことだった。  私は愛知県のキャベツと菜の花が有名な片田舎に生まれ、18で上京した。東京生活ももう12年になろうとしている。干支ひと回り分だ。「こんな田舎で一生を終えるのは絶対にイヤ!!」その一心で必死に勉強し、東京の大学へ進学するという正当な?理由で、憧れの街への切符を手に入れた。だが、最近になって思う。田舎も悪くない。むしろ好きだ。離れてわかる親のありがたみ、のように、

          エッセイ連載 第3回「天国って信じる……?」

          エッセイ連載 第2回 「職業、脚本家……?」

           私は迷っていた。  都内有名デパートの化粧品売り場。少しお高めな化粧品のカウンターに座った私は、「会員登録をしていただくと、少し大きめのサンプルを差し上げますよ」という言葉に乗せられ、渡されたタブレットに個人情報を入力していた。こういう“おまけ”や“限定”にめっぽう弱い。そもそも「少し大きめのサンプル」って何なんだ?実際にもらってみたがそれほど大きくもないし、普通のサンプルをいくつかもらった方がトータルの量は多くなるのではないかと思った。それでも、いつも断れず、その場の流

          エッセイ連載 第2回 「職業、脚本家……?」

          勝手に新連載『プラス マイナス 0』 第1回 「飽き性ってただの言い訳じゃない……?」

           エッセイの連載を始めようと思う。エッセイとは?コラムと何が違うのか?調べてみた。得意のグーグル先生頼みだ。  エッセイ[essay]自由な形式で、気軽に自分の意見などを述べた散文。随筆。随想。対して、コラム[column]新聞・雑誌などで、線で囲んだちょっとした記事。囲み欄。つまり内容は同じであっても、何らかの媒体に掲載する場合はコラム、自由に書く場合はエッセイ、という風に私は解釈した。”勝手に新連載”、まさに、誰かに頼まれたわけでもお金をもらって書く訳でもない。自分勝手

          勝手に新連載『プラス マイナス 0』 第1回 「飽き性ってただの言い訳じゃない……?」