エッセイ連載 第3回「天国って信じる……?」
今年、いやもう昨年か。昨年の年末から今年の年始にかけて、実家に帰っていた。数えてみたら約2年半ぶりのことだった。
私は愛知県のキャベツと菜の花が有名な片田舎に生まれ、18で上京した。東京生活ももう12年になろうとしている。干支ひと回り分だ。「こんな田舎で一生を終えるのは絶対にイヤ!!」その一心で必死に勉強し、東京の大学へ進学するという正当な?理由で、憧れの街への切符を手に入れた。だが、最近になって思う。田舎も悪くない。むしろ好きだ。離れてわかる親のありがたみ、のように、