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特別な事は何も要らない

かれこれ社会人として働き始めてもう20年近くなります。高校生の頃にもアルバイトをして欲しい物を買ったり携帯電話の通話料金を支払ったりしていました。

その頃には特に感じていなかった事を今回書いていこうと思います。

「仕事を成功させるには」と問われると何か大きな志を持っていたり、秀でた技術が無いと駄目だと思っていました。もちろんそれらは無いより有る方がいいんですけどね。

さて、ここからは自分自身の経験に基づいて説明していきます。

まず結論として「仕事は当たり前の事を当たり前にしていれば成功する」と言う事です。

これを見て「そんなの簡単じゃん」と思う人も多いと思いますし、実際に自分もそう思っていました。しかし、日々の中でこれを毎日実施する事はかなり難しいです。

最初に断っておきたいのは、自分は製造業に従事していますが業種関係なくこの行動指針は当てはめられると言う事です。


まず、どんな職種でも人間関係は良好でありたいものですよね。そこからコミュニケーションが発展し、風通しの良い雰囲気になって報連相が円滑に行われていく流れになると思います。

そこで「当たり前」に実施しなければならないのは「大きな声で挨拶をする」事です。まずは基本中の基本の挨拶が出来ないと報連相なんて到底出来ないと思いますし、挨拶が出来ないのに報連相が出来る人なんて見たことありません。心掛けとして、出会ってから「相手より先に」挨拶をする事を意識すると気持ちも良くなるし何でも言いやすい雰囲気になってきます。

皆さんは重い雰囲気の職場で何か伝えたい事があったとしても、言いにくい状態が続いて結果的に大きな問題を引き起こしてしまう。なんて経験は無いでしょうか。自分は上司が挨拶もしないし感情の起伏もほぼ無い人だったので、毎回報連相をしに行く際に声をかけにくかったです。

そこで上司は自分から毎日部下に向かって挨拶を大きな声でしていれば、部下も話しかけやすい雰囲気を感じ、問題が小さな内に報告が出来て初期段階で解決出来る職場になっていたんだろうなと想像つきますね。


そして、製造業の中の「当たり前」を継続する事は品質の安定に直結すると言っても過言ではありません。

沢山ありますが、まず「決められた内容の作業をしている」事が出来そうで案外出来てない事が多いです。やはり人間は楽したい欲求があり、決められた内容よりも楽な方法を見つけたらついその方法で作業をしてしまいます。

その方がいいのでは?と感じる人も居ると思いますが、楽になるには何かを省略する事で楽になっている可能性がほとんどなのです。

出来上がった製品を見て触って良品の判定をする工程があったとして、見るだけで判定していたら万が一触らないと分かりにくい不良品を流出させてしまう恐れがあります。しかし、作業者としては見るだけの方がはるかに楽なので、慣れてきた所でいつしか触って判定する項目を勝手に排除していた場合、大きな問題になってしまいます。

そして一般の作業者だけでなく、管理者も「当たり前」を蔑ろにしてしまうと手痛い事になってしまいます。一般作業者が設備や品質のチェックシートをつけて管理者に提出する事が日常的にあると思います。

そこで両者とも、ただレ点をつけるだけと判子押すだけになってしまうと、いざ不具合が起こってしまったらどうでしょう。会社としても大きな損失になりますし、そんなチェックシートは単なる時間の無駄になってしまいます。

製造は「正常な設備」「正常な金型」「正常な材料」「正常な作業」が揃って初めて安定した良品が生産出来ます。その「当たり前の状態」を確認するチェックシートを適当にする事は「今から不良品を生産します」と宣言する事と同じだと思っています。

それでも「今までそうしてきたから」や「忙しくて見てる暇がなかった」などの理由で当たり前の事を実施しない現状があると思います。実際に自分自身も「忙しかったからつい…」と言い訳の様に内容を確認せずに確認の判子を押していた事があり、後悔した経験が何度もあります。

「あの時こうしていれば失敗しなかったのにな…」と反省する場面では必ず「当たり前の事を当たり前にしていなかった」事が根本的な原因でした。


皆さんはここまで読んで頂き、どんな感想を持ったでしょうか。タイトルにもある様に、特別な事はしなくても仕事を成功させるにはたった1つの事を愚直に守りさえすればいいんです。

現代では様々な職種があり、色々な働き方がありますが、自分の仕事ではどんな「当たり前」があるのか考えてみてはいかがでしょうか。

営業職なら身だしなみや言葉遣いの当たり前、事務職なら納期やファイルの保管方法の当たり前、サービス業であれば笑顔の接客や謙虚な姿勢の当たり前などを是非とも思い描いてみて下さい。

今回も長い文章をここまで読んで頂きありがとうございました。

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