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【第27回】人生を振り返る【社会人-ライブハウス勤務②】

ライブハウス勤務編の続き。

初めて接するアンダーグラウンドなハードコアとの出会いが衝撃的だったという前回の話でしたが、それ以外にもいろいろ記憶に残ることがありました。

前回の話に近いところで言えば、平日のライブハウスにもかっこいいバンドがけっこう出ていたということもその1つ。
当時同じくらいの規模のライブハウスにけっこう出演していた僕としては、平日のライブハウス(特にブッキングと呼ばれる店がスケジュールを組んだ日)にはかっこいいバンドはほとんどいないし見る価値も仲良くなる価値もない、くらいに考えていた気がします。
今思うと当時の自分の視野の狭さがもどかしいですがまあ若かったしそんなものかなという面もある。
ですが実際毎日働くようになるとちゃんとかっこいいと思うバンドがけっこう出ている。
今までは自分が対バン(同じイベントに出演する他のバンドのこと)をよく見ていなかったし、かっこいいと思えるバンドと同じ日に出れるような努力もしてこなかったなと痛感しました。

対バンをしっかり見て交流したり、同じライブハウスに出演しているかっこいいと思えるバンドを探したり、さらにそのバンドとも交流したりライブハウスにこのバンドとやりたいと交渉してみたり、ということも今なら当たり前のように考えることですが、当時は全然できてなかったしちゃんと考えてもいなかった。

で、働く側の話に戻すと、平日のブッキングにもちゃんとかっこいいバンドが出ているというのは嬉しいことだしPA見習いを経てPAになれればこういうバンドたちと仕事ができると思うと良いモチベーションになりました。

ただある程度知っているつもりだったPAの仕事は慣れるまでけっこう苦労しました。
知っているつもりだったPAの仕事というのは、大きな現場(幕張メッセとかビッグサイトとか)で大勢働く中で一番下っ端としてひたすら八の字巻きをしたり機材を運んだり、というのが多かったし、サークルのイベントでのPAも限られた環境での作業。
実際のライブハウスではだいたい1日にPA関連のスタッフは2人で1人はオペレーターとしてミキサーをいじっていわゆる音響の仕事をする。
もう1人はステージでいろいろセッティングしたり転換したりするアシスタント的な仕事で、見習いはまずこっちのアシスタント的な仕事を覚えなきゃいけない。
1人でケーブル、マイク、ドラムセット、アンプなどの準備、出演バンドのセッティングを記憶してそれに合わせてマイク、ケーブル、アンプなどを動かしたり終わったバンドの片付けとこれからやるバンドの準備を手伝ったりする転換、さらに本番の照明、そしてトラブルの対応、などやることがたくさんある上に自分で判断しなければならないことが多くまるで別世界の話。
やっと少し仕事を覚えてきてPAとしてミキサーをさわる研修が始まるとそこまでの仕事よりは大学時代の経験が生きた気はしますが、やっぱり覚えることが多くなかなか思い通りいかなかった記憶があります。

そんな感じで苦労しつつもなんとか半年ほどで1店舗目の研修を終え、研修の最終段階として他の系列ライブハウスに1ヶ月勤務する、ということになります。

というわけでまた次回。

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