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新しいチームをビルドしてみたよ

こんにちは。
Management3.0認定ファシリテーターの中原です。

この記事はManagement3.0 2022 Advent Calenderの16日目です。


はじめに、わたしの状況を説明

さてさて、僕は9月末で前職を辞め、11月1日に新しい会社に入社しました。

ずっと誘ってくれる方がいたし、スクラッチで色々できそうだしってので今の会社にきました。

もちろん自分の会社『株式会社 ナカサンコンサルティング』も継続して運営しています。

10月はほぼ自分の会社の仕事をやっていて、アジャイルコーチやスクラムのトレーナー、Management3.0の一社向けカスタムワークショップや組織変革のご支援などをさせて頂きました。

何するチームなの?

さて、あたらしい会社に誘ってもらったのは、ざっくりDXの推進者としてです。

DXの定義は下記を引用します。

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」

引用:デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX 推進ガイドライン)Ver. 1.0|経済産業省

具体的には組織変革、人材強化、新規価値創出などの推進です。
と、いうお願いを受けてジョインさせて頂きました。

私を誘ってくださった方が1年半ほど前から人材育成など色々整備されており、そのためのチームを作られたとのことでした。
チームを作るために、クラウドやデータ分析、AIの専門家を数名雇われたとのことでした。

で、実際に入ってみると、、、
まだまだやることが沢山ありそうな状況です

私を誘ってくださった方は組織変革とかDX推進とかはご自身の専門外です。なので、経験がないから助けて欲しいって事で、藁をもつかむ気持ちでずっと前から私に声をかけて頂いていたのだと、よくわかりました。

専門外なのに、よく経営層や現場を説得してここまで進めてこられたなぁとおもいました。

チームが今やってること

で、そんなチームが今やってることは大きく分けて下記の4つです。
・必要な人材の定義、レベルの定義
・研修コンテンツの作成、実施、ベンダーへの研修委託
・現場からの個別相談会の実施
・現場に入り込んだ開発支援

おもにAWS、データ分析、AI関連の研修や相談会を行っています

私が入ってからは上記に加えて、職場風土改善やソフトウェアアーキテクチャのレビューと構築支援も行うようになりました。

さらに今後は、DXを推進できる組織への変革提案と実践、アジャイルやデザイン思考、プロダクトマネージメントといったDXに不可欠な要素の教育と導入/実践支援を追加する予定です。

我々のチームは全社のDXを牽引するチームです。

チームの存在意義は?

なんとなくチームがやっていること、期待されている事はわかりました。
私は入社してすぐに「このチームは会社のどんな方針のもと、チームとしてはどのような方針を掲げているのか?」と聞きました。

しかし「会社として方針が明文化されたものはない。我々としてはDXの推進、人材育成、現場支援ぐらいのざっくりした共通認識しかない。」とのことでした。

答えて頂いた方も社歴が浅くご存じなかっただけなのですが、もちろん会社の方針はありました。(後々発見しました)

しかし会社の方針に基づいたチームの方針はありませんでした。
チームのみんなと話しても、それぞれ認識が少しずつずれているようです。

私たちのチームは、
会社に対してどんな価値を提供しているのだろう。。。
顧客や社会に対してどんな価値を提供しているのだろう。。。
そして、自分自身に対してどんな価値を提供しているのだろう。。。

そこで、チームで存在意義を明確にし共通認識化するためのワークショップを開催することにしました。

存在意義を明確にするワークショップの流れ

僭越ながら私の方でワークショップをデザインさせて頂きました。
こんな流れです。

  1. 仕事とか関係なく、自分自身が大事にする価値感ってどんなものだろう?を挙げる。できれば価値が満たされている時の例をストーリーで書いてみる

  2. 会社の方針をみんなで読み合わせる
    僕たちはどんな方針に特に関係しているのかな?
    会社がどんな状態になれば、会社(経営層、従業員)は幸せになるのかな?

  3. 僕たちの顧客って誰だろう?その人たちはどうなれば幸せになるのかな?

  4. 上記の3つの議論を踏まえて、我々のチームがそれぞれに対してどう貢献できるか(提供価値)を明らかにする

  5. チームが三方に価値提供している状態を表した具体的なストーリーをみんなで書き出し、共有する(イメージをそろえる)

  6. 三方に対する提供価値をさらにまとめて、チームの存在意義提供価値として簡潔な文にしてみる
    (できればチームのシンボルマークを作り、ZoomやTeamsの背景画像やTシャツにする)

  7. 僕たちが価値を提供するために「何をやらないのか」を決める(やらないことリスト)

  8. 僕たちは価値提供する際に、どんなことをどんな順番で大事にするのだろう(トレードオフスライダー)

という流れで進めている途中ですが、今のところ3まで終わって時間ぎれ。
続きは来週に実施する予定です。

存在意義を明確にすることで何が変わった?

まだ途中ですが、このワークショップに参加した5人の満足度は平均3.84/5.0でした。
4点未満をつけられた方の理由は「途中で終わったから」ということでした。
全員が「このチームの意義が徐々に明確になり、自分が今ここにいる理由がはっきりしてきた」「みんなの考えが知れてよかった」とうポジティブな感想でした。

Management3.0との関係

お気づきの方も多いかと思いますが、この考え方はManagement3.0の「Align Constraints」の考え方をちょっと拝借しています。
チームが自己組織化する際に、組織としての方向性が必要です。
でないとチームが何かを判断する際の基準がなく、組織でなくなってしまいます。
しかし組織から与えられた方針に従うだけだとヤラされ感が半端ありません。
後半はみなさんご存じの「インセプションデッキ」から流用しています。

チームの価値観と方針をチームで作る効果

多くの人が日常の多くの時間を「仕事」に費やします。
なので「仕事」の時間を、自分の人生を豊かにするようにもっていきたいです。
そこで、「会社に提供する価値」ではなく「自分に提供する価値」を最初に明らかにしました。
そして最後に、我々の仕事が直接的に誰の役に立つのかを明確にするようにしました。
もし我々が今やっていることが会社の方針に沿っていなければ顧客への提供価値を変えないといけないかもしれません。
もしくは顧客を変えないといけないかもしれません。
もしくは会社の方針を変えるように訴えなければいけないかもしれません。
もし自分が大事にすることとチームの価値観があっていなければ、チームの価値観を変えないといけないかもしれません。
もしくはチームがあっていないので去った方が良いかもしれせん。

チームの価値観(大事にすること)と方針をチームのメンバー全員で作り、組織の方針や個人の価値観とリンクさせることで、一人一人に腹落ちした価値観と方針につながります。

最後に

日本では「アジャイル侍」がロングセラーでなので、アジャイルなチームをビルドする際には「インセプションデッキ」がよく用いられるかと思います。
インセプションデッキの前半は対外的なことで、後半は対内的なことだと思います。
私はチームをビルドする際には特に対外的な位置づけが大事だと考えています。
つまり存在意義です。
いろんな観点からチームの存在意義をチームのみんなで明らかにすることで、「我々はなぜここにいるのか」のイメージが揃ってくるのではないかと思います。

なので、最初は存在意義を明らかにすることが大事だと思います。

まだまだ途中段階のお話で恐縮ですが、皆さんの活動の一助になれば幸いです。

そして、自己組織化したチームがハイパフォーマンスを出し続けられれば、日本の未来は明るいと思っています。

そのためにはチームだけではなく、チームの自己組織化を醸成できるように組織が変割らなければなりません。
組織はどうのように変革すればよいのでしょうか?

そういえば、たまたま上記の答えが見つかるかもしれない、たまたま私も主催に関わっているカンファレンスが2023年1月27日に開催されます。

ご興味おありの方は、ぜひぜひ経営層や部長、課長さんをお誘いしてご参加ください。
皆さんの職場の変革の後押しになると思います。

最後まで読んでくださりありがとうございました!
よろしければライク、購読をよろしくお願いしま~す。

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