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「『普通』の人のためのSNSの教科書」を読んで -なぜもう一度SNSで発信をしようと思ったのか?-

 今月7日に発売されたnoteプロデューサー/ブロガーの徳力基彦さんの新刊「『普通』の人のためのSNSの教科書」を読んでの個人的な話です。
 去年の2月に私がnoteをはじめたきっかけも徳力さんが主催する「メディアミートアップ」の「情報発信者用チケット」を勢いで先に購入してしまい、慌てて立春に合わせ投稿したのでした。

ブログやSNSから離れた理由は自信喪失

 私は大学生だった2004年頃ライブドアブログで大学生日記的なブログを細々書いたり、当時流行していたmixiに投稿するのも好きでした。そんな流れでウェブサイト制作をするゼミに所属するも、コードは全然書けず・・・。
 その後 就活期に迷走し、とことん悩み、落ち込む。私の表現欲はただの自己満足=エゴだと卑下し個としての発信から距離を置くようになりました。というより若気の至りな根拠のない自信?は吹き飛び、卑屈になって何かを発信するような気力がなくなった状態でした。
(先月「苦しかったときの話をしようか」を読んで、「人が最も苦しいのは、自己評価が極端に低くなっているとき。自分自身で自分の存在価値を疑う状況に追い込まれたときだ。」という一文に、あの頃辛かったのは八方塞がりになって軸がなく何もできない自分を痛感したからだったなと客観的に振り返ることができました。)
 なんとかメッキのような上っ面でなくちゃんと軸となるものを持ちたくて、20代の私はプロとして広報・PRをきちんとできるようになりたいと「個」を消し、仕事をしてきた気がします。

広報もただ「黒子」のままではまずいという危機感

 広報の世界では企業や商品を主役にし、「黒子」に徹するという考え方があります。私も10年程度そうしたマインドで仕事をしてきました。
 ただ近年、私がPR業界に入った頃と比較し特にSNSが普及したことで情報流通の構造も変わる中、いつまでも広報を行う人が外から見た時に「黒子」として、企業とメディアという大きな存在の間に名もなく顔もなく隠れ続けているのもどうなんだろうなと感じるように。
 変に自己主張をしたほうがいいという意味でなく、たとえPR会社のような代理業の立場であっても各ステークホルダーと「個」と「個」として向き合うには考えていることや、どんな人なのかをある程度出してもいいんじゃないかという意味で。

領域の外の経験をするためプロボノで公式SNSを実践して学ぶ

 PR会社の立場で行う広報の仕事ではこれまで長年行われてきたマスメディアを中心としたパブリシティ(テレビや記事に掲載されること)を求められることが多く、企業の公式SNSアカウントや全体のことを考えられないと全体を考え企業側に寄り添うためには厳しいなと感じつつ、自分で触っていないものは感覚がわからない
 これはまずいと感じて、冒頭のイベントに参加してnoteアカウントを取ったり、同時期の2019年1月にプロボノとして「共働き未来大学」に参画したりして企業団体のアカウント運用を実際に手を動かし始めたり、その後我流よりまとめて一気に把握したくなり上級SNSエキスパートという資格でまとめて勉強しながら手を動かしたりするようになりました。
SNSエキスパートの講義でこれまでのウェブの変遷を振り返ると、元々いたフラットにつながる世界にもう一度戻ってきたような感覚もありました。

 また仕事で感じた上のような気持ちと同時に実用的な話とは別で育休から復職後、仕事に育児に慌ただしいという事を言い訳に過ごしていても、時間だけが流れていく感じがしていたということもあります。
つぶやきレベルで構わないから何かログを残しておかないと子どものちょっとした言動も、出来事も、そこで感じたことも目まぐるしい日々の流れの中で忘れていってしまうことがなんだか擦り切れる感じがして、忘れないためにどこかに残したいという気持ちが強くなったというのもありました。

組織に所属する人でもSNSが仕事に役立つ3つの理由

個人的な話が長くなりましたが、徳力さんはSNSが仕事に役立つ理由を大きく3つにまとめています。

SNSが仕事に役立つ三つの理由
①「プルのコミュニケーション」ができる
・・・情報をネット上に置いて置くほうが、心からその情報を求めている人が少しずつ増えていく
②「蓄積効果」がある・・・発信を継続することによって、発信者側に対する安心感、信頼感が醸成される。またネットの蓄積効果がリアルに還流される現象が起きる
③アウトプットが「思考訓練」になる・・・情報をインプットしたら、記憶しておきたいことは分析や意味づけをしながら書く

 私も SNSを使うことでFacebookで投稿した内容をたまたま見て思い出していただき本業の相談をいただいたこと、プロボノの話を投稿していたところNIKKEI STYLEで取材いただいたことなど徳力さんのご本の中での「わらしべ長者」的な魅力を感じる機会がありました。
組織の中で働く人であってもSNSを使うことは役立つと感じるし、Twitterなどしばらく休眠させていたSNSも含め無理せず続けたいなと今は思っています。

続けやすいテーマは「イベント」「ニュース」「本」

というところを読み、「本」について書く1本目は徳力さんの新刊からと思い、この記事を書きました、笑。
アウトプットするつもりで読めば、折り曲げたページの角も後から自分でも思い返すことができるので、これから続けていきたいなと思います。

 実用的なこともたくさん盛り込まれているので、組織に所属しながらSNSを活用したい人には参考になることが盛りだくさんの書籍でした。

#SNSの教科書 #読書 #読書感想文 #本


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