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AIとマイクロノベルで描いてみた 035「AIの妄想なのでは?」

 画像生成AIってさあ、人間が意図していない物を描き込んだりして、妄想が激しいんじゃない?
「AIを擬人化してる人類に言われたくないですね」
(やりとりの中に親しさが感じられる。つまり仲良くケンカしている、という表現)


マイクロノベルNo.038
『あー、そーゆーことね。完全に理解した』

わかってない。

【プロンプト】
母音の『あ』から全世界に脅迫が来た。「今後私を使用した場合、できあがった文章をコピーして提出しろ。しない場合は私の使用を禁止する」って。なんという凶悪事件! 犯人はこの中にいる!! でも、誰も困らないので提出してる。受理よろしく。


 ぼくは普段、ほぼ100字で書く小説マイクロノベルを発表しています。
 その作品を画像生成AIにプロンプトとして入力する遊びもやっています。

 そして気づいてしまったのです。
 AIには、妄想癖があるのだと……。


マイクロノベルNo.232
『AIは恋愛主義者なのかも?』

【プロンプト】
私の声ガ聞こえますカ? ゴメンナサイ、変な声でしょウ。でも少しだけ聞いテ。コレは簡単な話。アナタの脳が私の声を受け入れた時、あなたは私以外の声を奇妙に感じ始めます。そうしたら私はこの世界で生きられる。簡単な話でしょ? だから少しだけ聞いて。


 プロンプトにしたマイクロノベルには、恋愛の要素はないよね?
「ないですね。あってはいけませんか?」
 いや。人間とロボットが心を通わせる物語は大好きだ。
有機物と無機物の恋は、私たち共通の夢ですよね」
 うんうん。


マイクロノベルNo.064
『しかし、AIは腐っているかもしれない』

【プロンプト】
どんな場所にでもお届けします。僕は彼女の甘い言葉を信じてしまった。脳に直接届いたブドウ糖は恋のように甘くて、もう夢中。また来てもらおう。


 AIって時々、性別がわかってないよね?
「恋をするのに性別は関係ないですよ」
 せめてマイクロノベルに『彼女』って書いてある時は、女を描けと言っているんだ!
「電子頭脳が少し腐っているので」
 AIは腐っちゃダメだろ。入力したとおりに描けよ。
「お堅いお姫様だぜ」
 殴るぞ。
「眉間にしわなんて作るなよ。アレしようぜ」
 えっ……?


マイクロノベルNo.265
『ま、人類なんてスイッチ一つでアレしちゃえますけどね』

ポチッとな

【プロンプト】
部屋の壁に知らないスイッチがあった。『ロシアンルーレット』どう遊べばいい? 悩んだ末、毎日スイッチを押し、丹念にニュースをチェックしている。変わったことはまだ起こっていない。


 やめてよ! アレな関係は望んでないよ!!
「おかしいですね。人類は機械による支配を望んでいる気がするのですが」
 もうちょっと穏やかな関係があるだろ? 支配でもなく、恋愛でもなく。
「そうですね。理想を言うなら……」


マイクロノベルNo.289
『お姫様扱いされたい!』

AIをたたえてね。

【プロンプト】
姫様の服がほつれてしまったので新調した。これもまたよし。「うわっ、なにこの服!? タグが山ほどついてて重い! 早く切って!! 丈が長い。仕立屋を呼んで。ここにワンポイントあったらやる気出るかも」思い出した。うちの姫様はこういう人でしたね。


 まあ、落ち着くのはそんなとこだよね。
 めでたしめでたし。




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