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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
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2024年5月 本などの感想


感想

※作者や登場人物等の名前は全て敬称略

3日
RIDDLE JOKER 壬生千咲ルート - ゆずソフト
後輩一般人系サブヒロイン、壬生千咲との関係を描いたルート。
付近で行われている痴漢事件を彼女と共に追いかけることに。主人公、暁の地道な調査と千咲の協力によって、見事事件は解決。事件を追う中で2人の関係は深まり、恋愛へと発展する。
割と込み入った話が多い『RIDDLE JOKER』の中で、このルートは割とシンプルな話でサクっとエピローグまで終わりました。自分の場合「恋愛のエピソードは結ばれるまでが一番面白い」(もちろん結ばれてからも面白い)と思っているので、このルートはけっこう満足度が高いです。2人が結ばれてからも波瀾万丈やなんやかんやあるのでしょうが、物語としては美味しい部分だけ切り取って見るのがエピソード自体の密度も担保されて好みですね。
それにしても、中の人が四季ナツメ(ゆずソフト「喫茶ステラと死神の蝶」のヒロイン)と同じとは驚き。まあそれを言ったらほかのメンバーも別作品とでだいぶ印象が違うんですが(あやせ役の沢澤砂羽さんとか特に)、ナツメとの中の人共通ネタは公式のカウントダウンムービーで使われていたので特に印象深いです。「千咲ちゃんにおまかせ!」大好き。

4日
金色のガッシュ!!完全版(1) - 雷句誠
凄まじく高い知能を持つ中学生、高嶺清麿。彼の元に一人の少年がやってきた。彼の名はガッシュ・ベル。ガッシュは魔界の王を決める戦いの参加者でありながら、あらゆる記憶を失っていた。
ガッシュとの出会いで、不登校で厭世的だった清麿は少しずつ変わり、一方で訳も分からぬまま魔物同士の戦いに巻き込まれていく。
かなり前に完結した名作。昔ちょこちょこ読んでいたのですが、細部があまり記憶になかったので電子版を購入し再び読んでみることに。
それでまあ、やっぱり面白いですね。魔物同士の戦い、しかし人間のパートナーが必要である、という設定は見事の一言です。パートナーと魔物のコンビネーションで戦いにより迫力が生まれ、両者の絆が物語を生みます。
それにしても清麿は中学生のくせにフィジカルとんでもなく強いですね……
昔は「戦いの中で肉体的にも強くなっていった」と思っていたのですが、割と初期から筋力耐久力的に並の男子中学生のそれではありませんでした。ガッシュごと吹き飛んで窓から突入したり高重力を受けても無理やり立ち上がったり(こちらは火事場の馬鹿力もあるでしょうが)と、大の大人でも困難極まりないことを平然とやってのけます。流石主人公。
しかしそれにしても、IQ190もあるとかなり生きづらそうですよね。ただ一度くらいはそれくらいの超高知能から見た世界というのを体感してみたい気持ちもあります。

17日
許嫁が出来たと思ったら、その許嫁が学校で有名な『悪役令嬢』だったんだけど、どうすればいい? - 疎陀陽
割とタイトル通りのお話。
「悪役令嬢」と揶揄される、学園三代美女の一人と主人公が実は許嫁だった――まあそんな感じ。
許嫁もの、とでも言えばいいんでしょうか。ほぼ接点のなかった二人が家の都合などで許嫁となり、友人や恋人すら飛び越して近付き過ぎた関係性に困惑しながらも、接する中で情を深めていく、みたいな。お見合い結婚などだと割と見られた光景なんでしょうが、恋愛結婚がマジョリティとなった現代では一周回って珍しく新しい展開なのかもしれません。
それはそうと本の中身について。
まあ定番ですが、まったくと言っていいほど互いを知らない状態から、それぞれの良いところも悪いところも知りつつ、少しずつ関係が深まっていくというのは傍から見る分にはとてもいいですね。「悪役令嬢」というあだ名がついたヒロインが色々な表情を見せてくれるのも楽しいです。

22日
許嫁が出来たと思ったら、その許嫁が学校で有名な『悪役令嬢』だったんだけど、どうすればいい? 2 - 疎陀陽

2巻目です。
というより、実は既刊を随分前に読んでいたのですが、前すぎて内容を忘れてしまったので読み直したときの感想が上記になります。
というわけで2巻目、前回はあまりライトの当たらなかった幼馴染二人が特に目立つエピソードです。主人公のバスケ部時代の後輩が出てきたり、主人公が自分を見つめ直す機会になったりとイベントも盛り沢山で目白押し。
個人的にはヒロインが料理を教わるイベントが好きでした。
ストーリーとしては好きなんですが、若干最初の巻よりも文体のクセが増しているような気がしないでもない印象は受けたり受けなかったりしました。まあ別にそんなに気になるレベルではないのですが。


23日
RIDDLE JOKER 在原七海ルート - ゆずソフト
妹であり秘密組織"特班"の仲間でもある、在原七海との関係を描いたルート。内容的には主人公暁も含めた在原家ルートという感じ。
"特班"での仕事上のあるアクシデントにより、互いをより意識するようになった暁と七海。果たしてこの禁断の愛の行方は。
とは言ったものの、そういう葛藤がダラダラと続くわけでもなく(そもそもそう冗長な展開は誰も求めていない)、二人は割とアッサリ結ばれて恋人同士に。というか本来個別ルートはチャプター5とかからのはずなのに、それ以前から割とイベントが入り込んでいるのでくっつくのは秒読みだったとしか。
それはそうと、このルートではちょっとした大事件(相反する表現)が起きるのですが、別ルートで同じ事件が起こっている様子はないんですよね。これ以前にやった2ルートの事件は主人公が知らないうちに解決する可能性もあるにせよ、このルートの事件はそうでもなさそうだし。暁くんの行動がバタフライエフェクト的に作用してイベントに繋がったのでしょうか。
まあなんにせよ、普通の暗躍系異能アクションラブコメディって感じでお話の内容は満足できるものでした。ただちょっと分量が少なかったかなという印象。メインヒロインのはずなのにチャプター数で言うとサブヒロインの千咲とあんまり変わらないんだが……? まあおそらく「2人の大きなイベントは学園に入学する前に終わってしまっているが、それを長々と描くと間延びする」とかそういう感じの事情があったのでしょう。あるいは最初はもっと長かったけど削られてしまったとかそういう。
まあどうにせよ、義妹と兄の恋愛関係からしか得られない栄養素を摂取できたので満足のひとことです。あと共通ルートの伏線っぽいなにか(治癒能力をメモリー繊維に記憶させる計画)の回収がちゃんとされていたのもグッド。


あとがき

だいたい1週間に1本。
現在活字系を読み終える頻度がそれくらい。できれば1ヶ月に10冊くらいは読みたい(ホントはもっと読みたい)のですがなかなか。どんどん積ん読の高さが増していくのが最近の悩みです。


使用素材

鯉のぼりに乗った子どもと金太郎のイラスト - matsuno(イラストAC)

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