気持ち・感情がコントロールできないときの瞑想

誰かと会う必要があったり、仕事に行かなくてはいけない時に、元気を出そうとしても落ち込んでしまう。

自分を少しでも傷つけられたとき、必要のないほどに怒ってしまう。

自分の気持ちや感情が抑うつ傾向になっている時や、必要以上に興奮してしまう時、何が原因しているのだろうか。

また、どう対処するのか考え、その方法、訓練としての瞑想を紹介します。

気持ち・感情≠私

『私』は「気持ち・感情」だけでなく、「思考」「記憶」「イメージ」「感覚」などを【意識】できます

気持ち・感情の抑制が出来ないときは「気持ち・感情=私」になっているかもしれません。

鬱状態になった時、私の眼は、ふさがれて周りの景色や、冷静な考えなどは見えなくなります。鬱の気持ちでいっぱいになり、思考もイメージも鬱の気持ちで支配されます。

それは「落ち込んだ気持ち・落ち込んだ感情」の導くがままに「嫌なイメージ」や「嫌な記憶」などを次から次に連鎖させている状態です。

仕事に行く前に、行きたくない気持ちになった時、その連鎖は始まります。仕事でミスをするイメージ、迷惑をかけた時の記憶、言い訳するための思考…と。

行きたくない気持ちを増幅させます。

心の中は、行きたくない気持ちに支配され、他のことは何も入ってきません。

この連鎖が気持ち、感情をコントロールできないことの原因なのです。

本来、「気持ち・感情」は「私」の一時的で一面的な一部分に過ぎません。

私が鬱の気分でも、私の目の前に花があれば、視覚に花が移ります。良い記憶も持っています。

本来、鬱の気分でも花を綺麗だと認識でき、良い記憶を思い出すことも可能です。

しかし「気持ち・感情=私」になっていると、目の前の花も、良い記憶もなくなってしまうのです。

気持ち・感情を離れて観察する

抑うつな気分が出てきたときに、他の思考や、イメージなどに連鎖させないように、抑うつな気分を「今の私の一部分である」と、距離をとって観察します。そこに、抑うつな思考や、イメージはありません。

ただその気持ちを眺めている状態です。

まずは、「気持ち・感情」を単体でとらえることから、始めます。

その気持ち・感情自体は、なくならないのですが、連鎖を止めることができると、その解決方法がわかってきます。まず、連鎖を断ち切ることが先です。

そのように連鎖を断ち切るためには、瞑想が有効です。次に瞑想の方法を紹介します。

~~~meditation~~~

楽な姿勢で、リラックスできる場所で行ってください。

体を観察していきます。

頭のてっぺんからつま先まで、客観的に観察してみます。

痛いところがあれば、「痛い」と思うのではなく。「ここの場所に痛みがある」と観察するようにします。

体の声を聴いてみましょう。

次に呼吸を観察します。

自然に呼吸をします。

出る息、入る息を眺めます。

鼻の冷たさや、出る息の温かさを感じましょう。

お腹や、胸の動きは、どうなっているでしょうか。

そして今の気分、心の状態を観察します。

落ち着いていますか?興奮しているかもしれません。

ありのままの状態を見つめます。

もし思考が出てきても、無理に消そうとしないで、「思考が出てきた」と気づいて、離れるようにします。

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このような瞑想を行うことで、日常生活でも心の状態を観察する力を養うことができ、気持ちが沈んだときにも、「私の気持ちが沈んでいる」と、より高い視点から気づくことができるようになります。

最初は、5分くらいからはじめて、慣れてきたら15分から20分くらい瞑想するのが、ちょうどいいかと思います。

自分自身の気持ち・感情がコントロールできない、自分の心がわからなくなってしまった時、その時が瞑想を始めるきっかけかもしれません。

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