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7歳の子と短歌遊びで生まれた本日の3首

7歳の我が子と一緒に、短歌づくりで遊びました。
ランチを食べるために入ったお店で、注文してから料理が運ばれてくるまで暇だったので、思いつきでやってみた遊び。でも想像以上に一緒に楽しめたので記録しておきます。


(1)遊び方

  1. 5音または7音の言葉を思いつくままに付箋に書き出す(各10個ずつ)

  2. 書き出した付箋をとにかく57577に並べる

  3. 出来上がった短歌を一緒に読んで、何が起きたのかストーリーを一緒に考える

1. 5音または7音の言葉を思いつくままに付箋に書き出す

小2の娘は学校の「日本語」という授業(そういうのがあるんですね、今は)で短歌の存在は習っていたので、57577で言葉を並べると何某かができる、という概念は知っていました。それならもう話が早い!

早速、「5音か7音の言葉ならなんでもいいから言ってみよう!」とスタート。娘言う人、私書く人。ランチが運ばれてくる前に終わらせたいということもあり、10個ずつ挙げることにしました。

出てきた言葉はこんな感じ。

「せんぷうき」「つりをする」「コンディショナ」は娘の発案。「ファー」はデンマーク語で「父」
「猫の兄弟」「しまうまみたい」が娘の発案。

2.書き出した付箋をとにかくランダムに57577に並べる

とにかくランダムに。

57577という順番だけを守って、先ほどの付箋を机に並べていきます。

娘的には「え、でもこれとこれって合わないんじゃない?」と早速話のつじつまが合いそうな枠に収まる配置にしたがりました。が、ここはあえて「合いそうかどうかは無視してとにかく作ろう」と強調しました。ここ大事。

3.出来上がった短歌を一緒に読んで、何が起きたのかストーリーを一緒に考える

そんなこんなであっという間に出来上がり。並べてはストーリーを考え、またバラして並べ換え、ストーリーを一緒に考え、というのを繰り返します。

(2)今日生まれた言葉たち

というわけで、本日子と一緒に作った最初の完成形はこんな感じです。

この短歌から、こんなストーリーが出来上がりました。

絵描き歌でファーの似顔絵を描いたら、しまうまみたいになった。
そんな遊びをしていた猫の兄弟は今、月を見ている。

なんでしょう、読み始めは普通に子供の遊びかと思わせておいて、遊んでいたのが「私」ではなく実は猫の兄弟だったという。下の句で始めて明かされるのが新鮮。これって付箋をランダムに並べたからこそ出来上がったよな〜と、ちょっと感動しました。色々考えて短歌を作ろうとすると、こういう自由な発想に辿り着くのって難しいから。

続いて2首目。

この短歌から娘と着想したストーリーはこんな感じ。

猫の兄弟が釣りをしている。暑いので傍には扇風機を置いた。
すると扇風機の風に猫の毛がなびいて、まるでしまうまみたいに白黒の毛がサラサラしている。

最初はまるで繋がりがないかに見えていた上下句の「扇風機」と「さらさらの髪しまうまみたい」
でも、いざお話にしてみたら実はリンクしてるじゃん!と気がついて娘と大笑いで盛り上がりました。

そして3首目、本日最後の短歌。

「コンディショナ」はシャンプーの後に使うアレです。「コンディショナー」で6音では?と子に確認してみたけれど、彼女的には「コンディショナ」で伸ばさないんだそう。
なので今回は5音に仲間入り。

ストーリーはこんな感じ。

夕飯の後に、私とファーはベランダに出て月を見ていた。でも、私が本当に見ていたのは月じゃなくてファーの顔。「髪がサラサラだなぁ。コンディショナ使っているのかなぁ」と思いながら。

「父と娘が月を見ている」という美しい話に収まるかと思いきや、実は父の髪がサラサラでコンディショナー使ってるんかな?と娘が考えていた というオチのようなものまでついて、娘的には今日一番ツボっていました。

今回は時間制限の関係で10個ずつでしたが、選択肢が増えるほどさらに面白いことが起こりそう。娘は「次も猫の兄弟でなんか作りたい」とのこと。

(3)なぜやるのか

私が短歌にハマっているから、というのが一番の理由で。少しでも短歌を娘と一緒に楽しめたら嬉しいな〜と。

それからもう1つ。物語を作るのは国語力につながると仰っていたのを花まる学習会の高濱さんが仰ってたのを聞いたことがあります。

とは言え、唐突に「物語作ろうよ!」と言っても子はノッてこないもの。
以前ストーリーキューブというお話サイコロを試してみたこともあるのですが思ったほど子も私も面白がれなくて。まぁ、こういう仕掛けに頼ることなく何もないところからゼロイチでお話作りをできるのが国語力的には理想なのかしらとも感じつつ、何かしらの縛りがある方が、やはり親も子も取り組みやすいのよね〜と思っていたのです。

そんな折、この短歌遊びは想像以上にヒットしました。
娘から「またやりたい!」の声ももらったので嬉しい。

近いうちに第2弾をやってみたいと思っています。

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