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湯けむりおでんの店 ー鹿児島 旅の栞ー

ガラガラ

まだ早かったかな?

「コの字」になったカウンター、その中心にデンと構える、ひょうたん型の銅製おでん鍋。木製の蓋から溢れる湯けむりが、鼻腔をくすぐる。

かつお出汁と、ほのかに醤油の甘い匂いがする。
匂いに気をとられていると、奥から声が

「ちょっと、待って 開店準備中なので」


はい、しばし店の外で待ってます。

◇◇

さかのぼること1時間半ほど前、
早めにホテルに着いた我々。外はまだ明るい。

今回もお宿は、ビジネスホテル。朝食のみプラン。
連泊主義の我々は、夕食がワンパターンになるのが嫌なのだ。多彩な鹿児島の夜を楽しみたいのだ。

おっと、食べに行く前に明日の準備。
鹿児島中央駅に向かう

電車の切符を受け取りに行くのだ。インターネット予約した切符。明日の朝は早い、受取りにモタモタしていると致命傷になる。
おじさんとおばさんの二人旅、機械相手には余裕が必要なのだ(笑)


◇◇

そんなことを、店の外で妻とだべっていたら、開店時間になったようだ。

本日のお店は、「さつま馳走 舞田」
郷土料理とおでんが自慢のお店。鹿児島おでんと言えば、味噌おでんが多い。ここは、醬油ベースの優しい繊細なおでんを味わえる。


手はじめのビール


「お刺身の醤油は、コチラのモノでよろしいですか?」

「甘い醤油を嫌がる、旅行者がいらっしゃいますので・・」

好き嫌いはない。
タビに出たらすべてを受け入れ、ご当地の味を楽しむべし。

海外旅行ツアーに参加すると、なぜか途中で日本食レストランに連れていかれる。日本食が恋しいでしょう、との配慮だ。いやいや、せっかくのチャンス、旅先の現地料理を楽しみたい。
だいたい、現地の日本食と言っても、アレンジされていて、異国情緒漂う謎の日本食になっているのだ。

などと、手はじめのビールを飲みながら、だべっていると


突き出しは、ほんのりあまい出汁とほんのりあまい茶わん蒸し。そりゃそうだ、醤油がほんのり甘いんだもの。一口目は、予想と違う味が口に入ってびっくりするが、すぐに「美味しい」に切り替わる。

アツアツをハフハフ言いながら食べる茶わん蒸し、幸せな瞬間だ。

そして、鹿児島に来たんなら、焼酎と

コレでしょ

最初に、白状しよう。
さつま揚げをなめていたことを、お詫びしたい。こんなに多彩で、鹿児島の各々で味が違うことを知らなかった。
これからも何度か紹介すると思うが、数日間の旅でもこれだけの振れ幅。いつか、ディープなつけ揚げ(さつま揚げ)巡りのタビをしてみたい。

で、本日のさつま揚げは、すりたて揚げたて、ふわっとジュクジュク感のある柔らかーい身が、硬めの衣に守られているツンデレタイプ。

迎える焼酎は、「南之方」 「みなんかた」と読む。
あの薩摩白波を造っている酒蔵だ。お湯割りにしよう。

さつま揚げと南之方みなんかた

間違いない、コクのある焼酎が、さつま揚げのほのかな甘みとよく合う。そして、後味はさっぱり。

はーい、ジャンジャンいくよ!


さつま赤鶏のタタキ

これに合わせる焼酎は
「だいやめ」 ~ライチの香り、炭酸割がおススメ~
とメニューに書いてある、そう言われれば、はい、炭酸割で!

ふえ~ ほんとにライチの香りがする。
ピチピチと弾ける炭酸から、ライチの香りがはじけ飛ぶ。変な表現だが、まるで炭酸飲料。


いかんいかん、おでんを食べねば

と言いながら、外角低めを狙いに行きたくなる、なぐツー(笑)

突然ですが、問題です

このあと、どんなおでんネタが登場するでしょう?
はい、5秒あげます。考えてみよう!
(3つ登場します。あ、もうひとつ最後に、変化球が登場)


はい、正解は!


ひとつめ、もやし!

続いて、ゴテ!

山芋! かけてヨシ、そのままでもヨシ


って、わかるかい!
せっかくなので、鹿児島らしいネタをオーダーしてみたのだ。

大根とかないのか!

あります。

大根のおでん

の天ぷら

わかるかーい!


ということで、鹿児島の初日の夜、
楽しんで頂けましたでしょうか!

黒豚
だけが、鹿児島の夜じゃぁありませんよ
地元の常連客で賑わうお店は、地元色(食)満載なのでした。


あすは、

今回は、「水けむり湯けむり滝めぐり」の鹿児島。
そう明日の電車タビも、「けむり」がキーワードですぞ。

鉄道好きの方には、どこに行くのか、ばれっちゃったかな・・

と、答えを言わず、けむに巻いたところで、
次回のなぐツーも、おっ楽しみに~



(つづく…)

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