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舟を編む

今回の本屋大賞作品

2021年本屋大賞
『舟を編む』/三浦しをん


偉そうに点数つけるなら・・・

意外と読みやすい  ★★★★☆(4/5点)
笑いのセンスにどハマリ  ★★★★★(5/5点)


短めに感想

・装丁
・タイトル
・作者の名前
・辞書を作る話

などの印象から、知的でちょっと難しい話かなと思っていた私。

実際に本を手に取ってみると、ページ数は普通だし(160p)、ちょっと読んだ感じ読みやすそうな雰囲気だったので、読んでみることに。

するとすると、なんということでしょう!
難しいどころか、読みやすいし、笑いどころがたくさん詰まっているではありませんか!

ここまで端的かつわかりやすい知的な笑いの表現は初めて知りました。

ドラマ化

この作品は現在ドラマ化されています。
ドラマ化とか映画化と言えば、
原作ファンからすると
「どれどれ、原作ファンの期待に応えられるかな」的な、
なぜか審査員的な視点になりがちなの、あれなんなんですかね。笑
 
このドラマは、辞書作りに関わる人々という設定は同じですが、エピソードとかはほぼ新しい内容になっています。

なので、
「原作からインスピレーションを受けて新しい作品を作ったんだな」
くらいの気持ちで見たほうが、楽しいと思います。

でも、ちゃんと原作ファンのために
細かいところに原作ファンだからこそよりわかるような一言があったりするので、そこもお楽しみください。

また、映像だから伝わる面白さも盛り込まれています。
私が好きなのは佐々木さんのキャラ変。
佐々木さんというのは、辞書編集部の契約社員で、いかにも「事務のベテラン」という感じの女性。
落ち着いていて、しっかりもの。
身だしなみは地味でかっちりしています。

それなのに、結婚記念日に旦那さんとお祝いしてる時の姿がもうまったくの別人!
髪をおろし、ドレス姿の佐々木さんに衝撃を受けました。
しかも、こんな面白いシーンなのに、一瞬しか出てこないんです(>_<)
そこがまた、たまらない!

この演出で思い出したエピソードがあります。
嵐がライブの演出を話し合っているときのこと。
ハイテク技術(語彙力💧)を使っためちゃくちゃかっこいい演出があるのですが、松本潤さんはその演出時間を短めに提案します。
普通だったら、せっかくの技術だから「少しでも長く使って、できるだけアピールしたい!」となるところ。

でもそうじゃない。
狙いは技術をアピールすることではなく、観客に感動を与えること。
そのためにあえて短い演出でインパクトを与えるとは、
さすがだなぁと思いました。


短い時間だからこそインパクトに残るっていう方法、人生のどこかで役に立ちそうな気がする。

学生時代の青春も短いから輝いて見えるのかもしれない。
(いや、私自身はとくに輝かしい思い出はないので想像の話ですけど。なにか?)

まとめ

これまで読んだ本屋大賞作品の中では1番好きです。
私の好み。
三浦さんの他の作品もぜひ読んでみたいと思います♪

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