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「桜島灰干し」にはじまる食の地域活性

今回は、涙なしには語れない
「桜島灰干し」
のおはなし。

桜島灰干し誕生秘話

当協会/代表の梛木春幸(なぎしゅんこう)が、この協会を始めるよりずっと前のこと…。
鹿児島の漁師さんからこんな話を聞きました。

漁師は、釣れた魚のうち、半分を捨てる。
売れない魚は港に上げても箱代と氷代がかかる。
赤字になるから、とった魚を海に捨てるんだよ。
こんなバカなことをする漁師になんて、だれもなりたくないよな。

その漁師さんは最後に
「息子に後継者なれなんて言えないよ…」
と半泣きで言いました。

これを聞いて
「なんとかせねば」
と思ったのが梛木です。
地方の過疎化や後継者不足の原因は、こんなところにもある。
地方創生は、まずここから。

そこで、

  • まだ無名の美味しい売れない魚

  • 鹿児島の厄介者である火山灰

この2つををリンクさせ、鹿児島の新しい名物を作ろう。

と梛木は考え、捨てるはずの魚を、8倍の価格で大量に仕入れ、漁師を応援するとともに
「鹿児島初の桜島灰干し」
を作り始めたのです。

桜島

どん底から「夜明け」まで

最初は作っても作っても全く売れず。
「無駄なことをやっている。火山灰で魚が美味しくなるものか」
だれからも、そう言われました。
借りた工場の家賃も払えずの悲惨な状況が続きました。

ですが、「桜島灰干し弁当」を鹿児島中央駅の駅弁として出してから、様子が変わっていきました。
灰干しした魚は
「臭みがなく、旨味が増して美味しい」
と評判となり、売上げ1位となりました。

九州の駅弁グランプリでは準優勝。
農林水産省主催の
「フード・アクション・ニッポンアワード食文化賞」
も受賞しました。

メディアにも出るようになり、2017年には
「ガイアの夜明け」
にて桜島灰干しが特集されました。

桜島灰干しの作り方

  1. よく水洗いした桜島の火山灰を20日間かけて天日干しにする

  2. 天日干しした灰を300度のオーブンで1時間焼く

  3. 加熱殺菌した火山灰と九州南部一帯に分布しているシラス(白砂)を混ぜ合わせる

  4. 火山灰の上に「さらし」「特殊フィルム」「魚」を置き、その上に「特殊フィルム」「さらし」「火山灰」の順番で重ねる

  5. 時間をかけて干物にする

桜島灰干しの入手方法

①買う

協会は人材育成をするところなので、商品販売はしていません。
株式会社樹楽さんのサイトで購入することができます。

②検定に合格して手に入れる

当協会では
「日本食文化ジュニアアンバサダー検定」
というオンライン検定を運営しています。
この検定に合格し、合格者認定の登録手続きを済ませると、認定証とともに「灰干し」がプレゼントされます。


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