見出し画像

高級ホテルと高層ビル / 東京帰省日記②

前回の続き。

 今回の東京滞在は、HafHを最大限活用した。HafHとは、旅のサブスクサービスである。長崎移住の際にめっちゃお世話になり、今も長崎のHafH施設の運営のお手伝いをしていたりする。ちょうど、HafHのポイント(コイン)が大量に溜まっていたので、それを活用して「東京の高級ホテル」を体験してみることにした。

 近頃「長崎には高級ホテルが必要」と言う声を聞いたり、実際にホテルの建設が進んでいたりするので、「高級ホテル」と言うものが、どういうものなのか、体験してみたくなったのだ。格段に安く泊まれる良い機会だし。

 泊まったのは、浜松町近くの四つ星ホテル。普通に泊まると一泊4万円くらい。全身ユニクロ&スニーカーと言うお芋さんスタイルで、ホテルのエントランスを通過する。エレベーターでチェックインフロアに行くと、後ろのラウンジエリアでハープの演奏会が行われていた。なるほど、これが「高級ホテル」。

 お洒落なラウンジ。高い天井。窓から広がる東京の夜景。綺麗な客室。

 ホテルは素晴らしかった。ただ、「ほぼ寝るだけの用途で、1人で高級ホテルに泊まっても、虚しいだけ」と言う、当たり前すぎる感想を抱いて終わった。まあ、ただこれで「東京の高級ホテル(4つ星・4万/泊レベル)」が、どう言うものなのか、という基準の一つを手に入れた。

 シャワーを浴びて、冷蔵庫に入っていたビールを飲み、その晩はすぐ寝た。ありがとう高級ホテル。また会う日まで。

***

 次の日は、特に予定がなかった。東京をぶらつくことにした。

 浜松町から、かつて住んでいた田町まで歩く。幾重にも頭上に伸びる、高速道路やモノレールの線路。時折見える超高層ビル。コンクリートの塊の、下をくぐって、合間を縫って、歩いていく。

 目に付くもの、どれもこれも、巨大だ。デカくて強そうである。こんな街に住み、こんなビルの中で働いていたら、まるで自分も強くなったように錯覚してしまいそうだ。

 しばらく歩いて、田町に着いた。昔住んでいたマンションの隣を通り過ぎる。何かノスタルジー的なものを感じるかと予想していたが、そうでもなかった。それよりも、高層ビルの建設が至る所で進んでいることが目についた。赤いクレーンが、空に沢山伸びている。この街は、どこまで高層ビルを作るつもりなんだろうと、不思議に思った。

 昔よく通っていた中華料理屋さんで、いつも食べていたメニューを頼んだ。同じメニューが残っているのが嬉しい。腹ごしらえを済ませ、山手線で渋谷に向かうことにした。

次回に続く


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?