記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

シン・エヴァを公開日に2回観た人の考察

朝、7時半。映画館は静かな熱気に包まれていた。8年越しの熱狂を待ち、そして覚悟を決めたファンの目は誰もが据わっていた。

そして始まった「最後の」エヴァ。全てが終わり劇場が明るくなる頃、劇場では拍手が鳴り止まなかった。

さて、本題に入りましょう。

ー注意ー

本記事はシンエヴァに関する物語のあらすじ、その他あらゆる考察が含まれています。おそらく感想は書ききれないので明日になるかと思います。

本編を観ていない人の閲覧は今後の映画体験などに対して多大なる影響を及ぼす可能性があります。

絶対に、絶対に読まないでください。

観賞後の人はコメントなどで訂正補足をお願いします。

これ以上書いているのに読んでしまった人の苦情などは一切受けつけません。

では、ここからしっかり行間をとってストーリーと考察などを書いていきます。







あらすじと考察

パリ防衛、ユーロネルフ復旧作戦。8号機の戦闘。

・冬月司令に試されていることについて、もうQ以降はゲンドウではなく冬月がトップになっている?→だとしたら超過労ではないか?そこは無視で問題なさそう。

L結界放浪→ケンスケ遭遇

・ここでシンジの友人が生きていたことによる安心、Qのあそこでトウジの制服を出された意味は何か?→ゲンドウがシンジを13号機に乗せようとしていたから?

第三村生活スタート

・鬱シンジ←→ムラ社会を通じて生きることを知るレイ
・魂の入れ物であったレイが人の作る命を知り始める残酷さ
あらゆるものに対して興味を持つレイとこれからそうなるであろう赤ちゃんを同時に映すの鬼畜の所業では??
・あらゆる情報を遮断されてエヴァに乗ることしか求められなかったレイのアイデンティティの形成

シンジ、心が折れ生に執着をしなくなる。ケンスケの家から出て一人座り続ける。

・2回目だと心配げに見つめるアスカはデレではなく「仕事」だったことがわかってつらい。

ー1時間経過ー(ここで時計の電池切れ)

自分の限界が近いことを察して去るレイ→シンジが心が折れるわけでもなくとりあえず立ち直る

・シンジ、カヲルのときと違わない?やっぱりぽか波しか綾波はいないと思ってた?

アスカ・シンジ、ヴンダーへ帰艦。サクラと再会しそのままシンジは幽閉。

・これに対するヴィレクルーの意見はわかる。

加持の真意と目的の開示、そしてアスカとマリ再開、からの断髪

・世界を託した相手がミサトだった上に本人は世界平和ではなく人間のエゴに巻き込まれる生物を案じたのがすごい。あれだけ予告編で意味深なものに映ってたけどそういう意味の重要なものとは思ってなかった。確かにある意味加持の墓標ではあるけど()

ファイナルインパクトに備えて13号機を停止させる準備をするヴィレ

シンジに後ろから声をかけるマリ、最後にアスカがシンジに会うことを望んで向かっていた。

・そうか、破で会ったのは実質屋上パラシュートしかないのか。(ビースト2号機は顔が見えてないからノーカン)

シンジにQでどうして殴ったかの理由を聞くアスカ、満足いく回答を得て別れを告げる2人。

・マリだけは「再見!」言ってる。アスカは「二度と会うことがない」さよならで、マリは「さよなら!(ごきげんよう!)」を言ってる。もしかしてマリはまた会えることを分かってた?そしてアスカとは最後まで会うことが無かった(会ったのは精神世界なのでノーカン)

「ヤマト作戦」を発動し、コンテナを発射して最後の戦いに向かうヴィレ。L結界を突き進むが冬月の敵ヴンダーと会敵。

・あの敵ヴンダー名前聞き取れなかった。マジでわからん。
ヤマトの意味については後述。

境界面を潜航し13号機のあるネルフ基地に近づくも、さらに敵と会敵。

・敵ヴンダー4機は意味わからん。

13号機までの障害を突破し、改2号機と8号機がネルフ基地へ降り立つも敵だらけ。

・ここで予告のアレですか!JA装備!!待ってたよ!!!地味にJA-2だったの謎。ユーロで開発引き継がれてた?

なんとか13号機まで辿り着くも改2号機が装備していた13号機抑制プラグを刺そうとするも失敗。

・ATフィールドがない13号機を恐れているから改2号機がATフィールドを発動してしまった→終盤のゲンドウのATフィールドへの伏線?

アスカ、コード999を発動、自身の左目に封印していた使徒を解放して使徒のATフィールドで自身のATフィールドを中和しようとするが失敗。13号機にプラグごと取り込まれてしまう。

・ここで来たか使徒呪詛紋様。目の中に閉じ込めてたとは驚き。
・それだとマリとアスカの部屋に爆薬が置かれてたことがわかる。だって下手したらいつ爆発するかわからないし。

ヴンダー、敵ヴンダー4号機に両翼を貫通され、さらにエヴァマークXによって物理的侵食を受ける。ゼーレに制御を乗っ取られ完全無力化。その影響で収監されていたシンジ、外へ。

13号機をゲンドウが操り生身のままミサト・リツコと遭遇。リツコに頭を撃ち抜かれるも、なぜか生きている。

ネプカドネザルの鍵を取り込んだゲンドウ、既に人間をやめていた。外に出たシンジがゲンドウに対して対話を求めるも、ゲンドウは無視。

・使徒と同等の能力を有しているので実質なんでもあり。

ゲンドウ、ヴンダーの主機だった初号機を奪い、2号機のコアを取り込みそのままアディショナルインパクトを起こそうとして裏宇宙へ。

エヴァに乗る決意を固めるシンジ、しかしそれを許さない北上ミドリ(ヴィレクルー、ニアサーで家族全滅)

・正直ミドリってこの時のための舞台装置感が否めないけど多分この役回りは旧ネルフ組では不可能だった。

シンジを撃って無力化させることでエヴァに乗せないように動いたサクラ、しかしミサトが説得。

ニアサー以前にシンジがエヴァに乗っていなかったらどのみちそれより早く人類は滅んでいたことが確定。

アスカやレイでは世界が守れないことが断定されてしまった
→選ばれた子供たちではなく、今度こそ「仕組まれた子供たち」でしかないことがわかる。

8号機のコックピットに同乗したシンジ、覚悟を決め裏宇宙にいる13号機の腕の中にいる初号機へワープ。

・これは8号機が色々取り込んで裏宇宙でも問題なく航行できてるみたいな説明あったけどもう物理的な説明は放棄していい感じなのか?

破で初号機に取り込まれていた綾波(ぽか波)と再会、そして初号機の起動から13号機との戦いへ。

・Qで限りなくシンクロ率が低いと言われてたのはなぜか?
・シンクロ率 99.999999999・・・・・・9・・≒∞ の意味。これって擬似シン化超えてない?
→一瞬で全身をエネルギー体から物質へと変化させてるから物理法則までコントロール可能になったのか?

LCLによって精神世界で始まる13号機vs初号機、絶望の槍ロンギヌスvs希望の槍カシウスの戦いへ。

シンジの記憶の中にあった場所で戦う両機、ストーリー内の現実で戦っていたはずが、なぜか幕や梯子にぶつかりセットをぶち抜ける。

第4の壁の明記(ある意味旧劇場版の踏襲であり舞台設定の破壊)
・既に描写されていたセット→裏宇宙こそが第4の壁を突破するための舞台でありそこが現実と虚構との境界面だった?
・裏であり表、表裏一体、対となる事象の示唆?→現実と虚構を明確にした

戦いの最中に始まる初めての親子の対話。精神世界は動き続ける列車の中へ。

失うことを恐れるゲンドウとそれを受け入れるシンジの会話が続く。

人と関わることを恐れたシンジとゲンドウ→シンジは(両親と離れて)大切な人を失うことを恐れていた。ゲンドウは(自分の存在によって)大切な人を失うことを恐れていた。
→恐れる対象の明確な違い。主体的なものか否か。

ヴィレ、ヴンダーの脊椎から新たな槍が作れる可能性を発見。

最後の作戦として槍を作り、ミサトを残して全員退避。

・操縦士の長良まで退避する。宇宙戦艦ヤマトでは艦長代理を務めた古代が仲間であった森を無理やり引き離して単独で最後の特攻に挑んだ→だから「ヤマト」作戦?

黒いリリスが「イマジナリーエヴァンゲリオン」となり全ての生物の心と体を同時に補完し始める。

・旧劇を彷彿とさせる描写、また同じことが起こるのかと思いきや今度は肉体と精神丸ごと補完している。イマジナリーの顔がEOE終盤の生首のみの綾波のような顔つきになっている。(Qでは朽ちて枯れた綾波、今度は写実的な綾波)
・あくまでも「想像上の」ということはアニメ的なタッチではなく、三次元的、リアリティのあるタッチへ変化している。
→ミドリが「何か変」と言っていたのは自分たちの存在する次元ではあり得ないタッチの風貌だったから?

あらゆる生物がデフォルトの状態に変化。実質的な人類補完計画が完了しかける。

・正直雑な3Dモデルだなと思ってたけどよく考えたら人間(らしい)素体そのままになっているのでこれぞ「無ではないが個でもない存在」と思い至る。→何にでもなれる人の可能性を否定し、全て等しい存在としていることの象徴か?

マリ、冬月と相対。彼の真意を聞き立ち去る。冬月、L結界密度に耐え切れず融解。

・それだけ彼を留め続けていた理由がユイとの約束だったのか、それとも彼自身に何か大きな信念があったのかはわからない。
・彼もまた学者であり教授なのでゲンドウのゆく先を見届けたかったのか?

マリ、オーバーラッピング型8号機を駆り9から12号機を捕食、エヴァ8+9+10+11+12号機となる。

・オーバーラッピングの意味よ。自由自在に暴走状態と通常状態の使い分けができていることがわかったのはいつなのか?それとも、オーバーラッピングが可能なことが判明していたからこそ毎回無茶ができたのか?
・エヴァが存在する限り捕食することで自分を復元できる→8は∞にもなりうるのか?

ミサト、イマジナリーエヴァに向かってガイウスの槍を携え特攻。マリも急行しサポート。

・ガイウスって、カシウスとロンギヌスの中でセットになってたはず。
ゴルゴダでキリストが本当に死んだかを確認するために槍を刺した人間が「ガイウス・カシウス・ロンギヌス」だったので元々考察はできていたのか?

ミサト、裏宇宙の精神世界へ槍を届け、遺した息子リョウジとシンジに思いを託す。そして爆発するヴンダー。

・ミサトはシンジの母になれていたのか?→。彼女自身も彼女の情動によって彼の現在を作ってしまったことに対して負い目を感じている。(「行きなさいシンジくん」の反省)
・このシーンで流れたマシェリ(意:フランス語で「愛しい人」)の歌詞はミサトにとっての救済、それとも決意?
・おそらくミサトはシンジにとっての「愛と母性の中間地点」であったのではないか?
・母親のテーゼについての疑問の投げかけ。母親の在り方について。

二人の会話はいつしかゲンドウの過去の回想に。いかにしてゲンドウがこの人類補完計画に固執していくのかの描写。

・初めて明かされるゲンドウのコンプレックス。

最愛のユイは既にそばにいたことを自覚、親子としての対話の場であった列車から降りるゲンドウ。

・ゲンドウの存在と彼の福音。あれだけのことを引き起こしてそれで満足できたのか?
→目的遂行のためにありとあらゆる犠牲を費やした結果が自己解決でよかったのか?
・列車については後述。

新たに乗っていたカヲル、シンジの幸せを願っていたカヲルはそれがシンジにとって幸せではないことが判明。

・カヲルはシンジの幸せを歪みつつも望んだ結果何度も叶わないものだった→シンジが潜在的にカヲルの叶えようとしていた幸福を拒否していた→カヲル「縁が君を導くだろう」の発言の真意

序から示唆されていたカヲルが複数体存在している説が円環の理として生き続けていることが判明。さまざまな分岐点の一つとしてネルフ総司令であったことなどもわかるがここはよくわからない。

カヲルはシンジでありゲンドウ→あくまでヒトの域にとどまっていた(リリンでありながら神話に挑んだ)シンジと、ヒトを捨て神(使徒)と化したゲンドウ、リリスを除いて実質第1使徒であるリリンであり、最後の「シ者」となった両者こそ渚カヲルだった。(円環の基)でありながらも陸と海の狭間に存在していた「渚」カヲルは、どちらにもなり得る存在だった?

シンジ、アスカの救出を願いアスカの精神世界へ。

・EOEのオマージュ?でも今回は救済的な側面として描かれているのでまた違うのか?
→EOEとは確実に違う世界線の示唆?

アスカの過去と何を求めていたかの回想。ケンスケが頭を撫でてあげる存在として寄り添う。

・ケンスケは自分のことを舞台装置であり、虚構の存在だったと自覚していたのか?

最後に残った綾波と話すシンジ。自分の願いとして、時間も空間もねじ曲げず「エヴァに乗らなくてもよかった世界」へと改変することを宣言。

・不可逆的な事象を改変することなく概念としてのエヴァを消すことで新しい世界線を構築することにした?
「少年よ神話になれ」→神にならずして神話となった。神に最も近かった「ヒト」=「碇シンジ」

テレビ版1-23話、旧劇場版、新劇場版、全てのタイトルが駆け巡っていく。

・リビルドした新劇場版すらも物語の地続きとして扱っていたのなら、結局序・破・Qは旧劇からのループ?(カヲルの円環と一致?→なぜならアニメ版でしかあの堕天使みたいな石像のシーンはなかった

シンジ「さようなら、すべてのエヴァンゲリオン」

・機体としてのエヴァンゲリオンではなく、概念的なエヴァとの別れとしての「さようなら」

新世紀を創り出す決意を固め、自身にガイウスの槍を刺そうとするも初号機内に残っていた母親ユイに初号機から追い出される。

・エヴァを「母親」とするならそこからの別れ→「親離れ」であり「子離れ」

母、ユイが槍で初号機を貫こうとする瞬間、ゲンドウの13号機が出現。

・表裏一体であった初号機と13号機、表と裏は一つでなければならない

ゲンドウ、初号機(ユイ)を抱きしめつつ13号機(自分)ごと槍で貫く。

ゲンドウの願いは「ユイに会うこと」ではなかった

「ユイに会うこと」は前提であり、「ユイと共に在ること」を望んでいた。
・別に最初からシンジに対立する意思はなかった。自分によってシンジに悪い影響を与えてしまうのではないかという不安であり、それがユイとの邂逅によって覆された。
・さらに飛躍すると、ゲンドウはユイと共に「親」として「息子」であるシンジを見守る選択をしたのではないか?

二号機から7号機まで全てのエヴァが槍の力で消える。


世界が改変され、青い海、砂浜に座るシンジ。

・EOEとは違い、今度は一人で座るシンジ。でも今回は「独り」ではない。
・波打ち際の「渚」に立ち何かを待ち望んでいた。
→それはマリと「約束」をしたから。
・原画のみになった。カラーのないモノクロ、海の色が赤か青かわからない→青
・原画に「よろしくお願いします!」のコメントがあったのはなぜか?
→あの原画が貞本版エヴァだったなら、漫画は大体モノクロ。だから原画のみの描写になった?

迎えにきたマリ、8+9+10+11+12号機も順番に消えていき、8号機も消滅。

・捕食した9・10・11・12号機も消滅。槍によって次々に影響を受けていき、あらゆる8号機も消えた。
マリは最後プラグスーツだった?(ここ不安)→エヴァ残ってる?

マリ、シンジと合流。

・マリの「再見」の回収。

舞台代わり駅のシーンへ。おそらく転生したのかレイ・カヲル・アスカがいるホームの向かいのホームに座るシンジ。スーツを着て少し大人びている。

「エヴァの呪縛」からの解放

そんなシンジに後ろから声をかけるマリ。シンジの首についていたDSSチョーカーを外し、二人で駅の階段を駆け上がり駅から出ていく。

・最後までシンジの首についていたDSSチョーカーは、本当なら外れていてもおかしくない。これは世界が変わっても(自分と父親が引き起こした行為の)贖罪をする覚悟なのか?
・何度でも迎えにいくことを約束していたマリ→罪(sin)からの解放か?
・駅のホームから駆け上がり駅から出ていく二人。敷かれたレールから解脱し自身の物語へ進んでいくことの示唆?
じゃあどうしてシンジとマリ以外は同じ電車に乗っていた?
→シンジとはもう会うことがない存在になった。仕組まれた子供ではない「問題児」のマリ以外は「エヴァありき」で存在していたから線路が違う。
・シリーズの劇中で電車に乗っているのは(原作者によって)敷かれていたレールに乗っていたからであり、他のキャラクターと路線が違って、さらに電車にすら乗らなかったのはもう庵野監督からも巣立っていったということではないか?

何も変わらない街並みがゆっくりと映る。

ーエンドロールー

・「私だけのモナリザ もうとっくに出会ってたから」→モナリザは母性のオマージュとも言われている。既に「母親」とは出会っていたシンジ、つまりこの曲はシンジに向けた餞の曲なのではないか?→これについては後日改めて考察。

予告なし、終劇。

・今度こそ次がないことの宣言。ミサトの不在。本当にサービスされ尽くして終わった。

いったん休憩。

さて、ひとまず大まかなあらすじとそこに関する考察を詰め込めるだけ詰めた。

明日は感想を書いて、さらにまた今度は本作のテーマ曲である宇多田ヒカルの「one last kiss」についての考察を書こうかと思っている。

公開日に2回。次はいつ観に行こうか。

とりあえず字幕版が公開されることを祈るばかり。

異論反論大歓迎、コメントお待ちしています。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?