zippo買いました
こんにちは、まだ名乗っていいのか分かりませんが、多分まだMileStone代表の長押しです。
というのもですね、業務提携先が飛びました。
突然連絡が来てそれ以降全く繋がりません。まぁ、このままだとすることは無いし緩やかな廃業が最初の仕事になることでしょう。
そんな連絡が来たのは買い物の最中、昨日も書いていたけど旅行に行くからその時に着ようと思っていた服を探している最中でした。
ついにね、大学生あるあるの古着に手を出してしまいました。これが衝動買いかと思わせるほどの見事な衝動買い。美しいくらいの衝動買いでした。
酒、煙草、古着、そして落単。あとはギャンブルに手を出せば大学生ビンゴのコンプリートです。ウマ娘で勘弁してください。
そしてタイトルにもあるように、ライターを買った。
真鍮の、ブラスの綺麗なzippoを買った。小気味のいい金属音と、100円ライターではない大きくて揺れている火がなんとも美しい。
ライターは男の子の憧れだと思っている。
映画だって漫画だって、格好いい男は大体100円とかじゃないしっかりしたライターを持っている。これは自分の持論だ。
初めてそれを感じたのは中学生あたりのころに読んだ漫画『宇宙兄弟』に出てきたイタリア出身のアメリカ人からだった気がする。
「火」は人の心を落ち着かせ、「ゴールド」は人の運気を明るい方へ導いてくれる。
こんなことをそのキャラクターの父親は言っていた。かっこよくない?
意外かもしれませんが、自分ってそこそこロマンチストなんです。
運勢とか色々あやかるし、正月はおみくじも引くタイプだし、めざまし占いは引っ張られたくないからあえて見ないタイプ。
煙草の銘柄だってラッキーストライクだし、その名前の由来はゴールドラッシュの時に金鉱を掘り当てた人が言ったスラングからだったから自分もあやかろうと思って吸っている。
まぁ、最近は家族からの臭いの苦情が激しいのでちょっと別の銘柄を探しているんだけど。
この前ライターを買ったついでに街中の煙草屋さんで何かないかと探していたら「che」という銘柄をお勧めされた。
チェ。そう、キューバの革命家、チェ・ゲバラがプリントされている葉巻風のやつで、やっぱりこういうのって憧れるじゃないですか、男の子だし。
いつも吸っているやつよりも軽いから吸いごたえがなかったけど、まぁまぁ悪くはないかな?って感じ。
多分自分は害悪とされている煙を体に入れているという自傷に近い行為に酔っているだけな気がする。
60歳で緩やかに死ぬのを予定しているけど、今の喫煙ペースだと70過ぎくらいまで生きることになりそう。それも悪くはないか。
ライターを買ったとき、店長さんが見せてくれた私物のzippoは自分の買ったものと同じ真鍮のもので、いい意味の経年劣化があって、所々へこんでいて、そして新品ホヤホヤではない鈍い輝きを放っていた。
経年劣化、エイジングの意味がポジティブなものとして浸透し始めている気がする。熟成肉とか熟成マグロとかそれの最たる例じゃなかろうか。
自分と一緒に年を経ていく、下手すると死ぬまで使うかもしれない逸品を選べた。
こういうの、ちょっと憧れてたんですよ。ええ。
とても20歳の買うものじゃないものだけど、それでいい気がする。
ウイスキーと、煙草と、自分だけのライター。
イタリア映画に出てきそうな組み合わせだけど、それに憧れていたのだからそれでいいのかもしれない。
ニューオリンズでショーウィンドウに並ぶサックスを見つめる少年のような気分。
成人して酒と煙草が解禁されたことが自分にとって良かったのではなく、それによって世界が広がったことが良かったのかもしれない。
まだ飲んだことのない酒と、見たことのない景色で吸う煙草。そこにライターは一緒にいてくれるのだろうか。
そんなロマンチックなことを考えた。
というわけでライターを買った話でした。
ではまた明日。