見出し画像

晴れの日も雨の日も#198 心の動き

#194「感情を扱う」で、理屈とか数字より感情や気持ちをこそ大事に扱う必要があるのではないか、という記事を書いた。

客観的にもっともと思える事を拠り所として求めたくなるのは、当然の心情だ。で、理屈や数字が大事にされる。
が、例えば数字にしても、物事をどう切り出すか、どういう角度から見るかによって、表される数字や数字の取り上げ方は変わる。
客観的な事実だって、どの事実をとりあげるかという時点で既にその人の判断が入っている。最初に主観のフィルターがかかっているのとほぼ同じだ。そしてこれからのAI時代、感情を適切に扱える人がますます重宝されるようになるのだろう。



感情や心の動きを表すには重畳語を使いこなすことがいいのではないか。

例えば怒り。カチンときたのか、イライラするのか、あるいは、ムカムカしているのか。少しづつニュアンスが異なる気がする。
そして、そうしたニュアンスまで捉えることがよりピッタリと心のヒダヒダを捉えることではないかと思う。
瞬間湯沸かし器のようにカッとなったのか、あるいは相手の言動が自分の思いやペースと合わずにイライラしているのか、汚いもの許し難いものに触れてムカムカしているのか。
「今自分は頭にきてるな」と認識することは大事なのだが、それを重畳語で表すことによって、自分が何にどんなふうな感情を抱いているのか、より輪郭をクリアにして理解できそうな気がする。


心の動きを表す重畳語は他にもたくさんある。
いい方でいけば、心がワクワクする。ウキウキする。嬉しくって飛び跳ねたいような躍動感がある。
心がドキドキするとなると、心臓の鼓動が早まっている感じだ。たまらないような緊迫感を伝えたいなら心がヒリヒリするという言い方がピッタリくるかもしれない。試験の結果待ちのような、何か落ち着かない時はソワソワするという感じだろう。
説明しきれない悲しみに心がシクシクするということも誰しも経験しているのではないだろうか。なんだかスッキリしないことはモヤモヤするとか、あるいはそれがもうちょっと重症の時はザワザワするという感じかな。心がクサクサするといえば、なんか気が晴れない、なんかスカッと楽しめない、という状態だ。何が原因なのかよくわからないが、クヨクヨしてもしょうがない。
虫に刺されてかゆい時にはムズムズすると言うが、動きたいのに動けない心の感じを表す時にも使えるだろう。


と、思いつくままに心の重畳語を並べてきた。自分の感情をよりピッタリと捉えて表現することは、自分の心の動きへの感度を上げることであり、より心豊かに生きることにつながると私は思う。
それは、その感情に流され振り回されることではない。周囲への影響おかまいなしに自分の感情をそのまま露出させることでもない。感情とどんな距離感を保ち、どう扱うかはまた別の問題だ。


一方で、周りへの気遣いから怒りを無理やり抑えこもうとしたり、サビシイという自分の気持ちを無かったものとして見ないようにすることを続けていると、マイナス影響が懸念される。いつも自分の気持ちにフタをするようになると、今自分が何を感じているのかわからなくなるのだ。結果、プラスの感情もきちんと受け取れなくなってくる。

そうやって自分の感情に鈍感になると、人の感情にも鈍感になってくる。
自分の感情に鈍感になることは、自分の心の中の宝箱をないがしろにするのに近く、とっても勿体無い生き方であるだけでなく、さらには相手のこともきちんと扱えなくなる。

62年間理屈ばっかりに追い回されて半生を送ってきた男の心からの反省である。

8/29AM5:45朝焼け。日が昇る時間、場所が少しづつ変化してきた。
いよいよ8月も終わり。みなさん良い夏をお過ごしでしたか?

今日も最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました♬ 長井 克之

コーチングのご相談などご連絡等はこちらに→nagaib61s83@gmail.com
(グチ、やり場のない思いやイライラ、悩みなどもどうぞお気軽にメール
 下さい。しっかり受け止めます。皆様の「心のゴミ箱」としてご利用
 頂き、「心のオアシス」を感じて頂ければ誠に幸甚です。)

<予定(但し、臨時差し替え頻発😂)>
#199 【創作SS】タケシくんとおじいちゃん
#200 【創作SS】ある家族の風景
#201 新しい職場

(つづく)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?