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晴れの日も雨の日も#194 感情を扱う

ビジネスマンは理屈を重んじる。
たとえば取引先と利害関係をすり合わせる。たとえば社内でビジネスパートナーを作っていく。お互い人間だからもちろんスキキライはあるのだが、そんなことを言っていても始まらない。そういうことはとりあえず横において、双方の意見が一致するところを探っていくことになる。
理屈はそのための杖であり、より正しいと思えること、より確からしいことを考えるのがビジネスだ。

それを表すものとして理屈とか数字がビジネスの世界では重視されるが、実は、人間を本当に動かしているのはそんなもんではない。
もっと心の底にあるもの。
気持ちいいとかおもしろいとか嬉しいとかスキとか。
そういうものが一番大事なのだと最近良く思う。

逆にそこが逆回転していると、頭で「やらなきゃ」と考えても本腰が入らない。考えれば考えるほど空回りしたりする。そういう心のヒダヒダの領域はAIだのChatGPTではうまく扱えない。人情の機微なんて一言で言うとちょっと薄っぺらい感じだが、そういうことをよくわかっていて、適切に扱える人がこれからの時代に必要なのではないかという気がしている。


私のような凡才でも、40年近くもサラリーマンをやっていると、理屈でモノを考えることはある程度できるようになる。その反面、感情問題はあまり得意ではない。
嬉しいとか喜びとかというプラスの感情はそのまま表現すればいい。わざわざ表現しようと意識しなくったって、自然に表に出てくる。
始末に困るのはマイナスの感情だ。アンガーマネジメントなんて言葉がある。怒りというのは、そういう厄介なものの代表だろう。他にも、言葉にできないサミシサとか嫉妬、不安、いろんな感情が人の心のなかにある。人間は感情の動物だと言われるが、立ち止まって考えるとホントにその通りだ。

自分の感情をどう扱うか、どうつきあうか、というのはとっても大切で、しかもなかなか厄介だ。
コーチングで相手の心の中にあるものを探っていくと、感情にぶつかることもよくある。自分の感情を扱うのが苦手なアンタが、相手の感情の部分をちゃんと扱えるのか、と言われそうだが、実は逆に人の話のほうが見えやすい。

今、どんな気持ちなのか、それはどこから生じているのか、その気持でいる自分をどう思うのか。そんな会話をすることになる。
そうすることで、相手は自分の感情を俯瞰することができるようになる。自分の感情と自分が一体化するとその感情にとらわれてしまい身動きがつかなくなる。自分の感情と近すぎない距離を保つことが大事なのだ。
距離感は、人と人の間だけでなく、自分の中にも必要なのだ。

特にビジネスの関係よりも、たとえば夫婦、親子、恋人などなどの方が感情の扱い方が大事になってくる。大事というより、それがすべてであり、生命線という言い方もできるだろう。組織を卒業した私が、この問題にぶつかることが増えたのも、いわば道理なのだと思う。

自分の感情をコントロールできない暴走老人の話もしばしば巷を賑わす。私自身がそうなる可能性は少ないと自分では思っているが、気持ちをしっかり見つめて、それを大事にしつつ、適切な距離を保てるように精進していきたい。

爽やかな夏空。虎が駆けるように見えないことも?

今日も最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました♬ 長井 克之

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<予定(但し、臨時差し替え頻発😂)>
#195 【創作SS】噛み合わない。。
#196 四則演算で生きる
#197 プレゼント

(つづく)

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