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晴れの日も雨の日も#252 卒業

弥生三月。卒業のシーズンだ。
我が子が卒業を迎える親御さん。生徒を卒業させる教員の方。もちろん卒業する本人。それぞれ万感の思いのことだろう。


去る3月3日桃の節句寅の日、拙宅でも卒業式が催された。
といっても卒業するのは子どもたちではない。私と細君だ。
今年、末子♯5が成人式を迎えたので、在阪の子どもたちとその伴侶が全員集合し「お父さんお母さん、これで子育て卒業だね」というイベントを開いてくれた。誠に感謝感激であった。

随分前に息子♯2が「3月3日空けといて」と言ってきた。趣旨はわからない。「わかった」とだけ返事をしておいたのだが、まさかこんな企画を深く潜行して練っていたとは!


主賓席に座らされた私と細君の後ろの壁には「祝卒業」との飾りつけ。
酒も進んで盛り上がってきたところで卒業証書も授与された。
こうなると卒業生代表答辞も必要だ。卒業生代表は当然私ではなく大功労者の細君。心のこもった立派なスピーチだった。
副賞もある。いわゆるビール券だ。何かというと拙宅で全員集合もしくは分科会の宴会が催されるから、その時にありがたく使わせて頂こう。


私と細君は同い年。24で結婚した。
結婚式の2次会か3次会で「子どもは5人でも10人でも!」といった記憶は確かにある。しかし、これは半分冗談・半分は酒の勢いだ(全部ウソかい!🤣)。大体子育てがどんなものかなんてわかっちゃいない。賑やかな家がオモロそうやなあという程度の話だ。
それが本当に5人の親になった。思えば遠くへ来たもんだ。

25の時に長女♯1が1ヶ月早産で生まれた。若夫婦の子育て半生の幕が開いた。
長男♯2は27の時。時代は昭和で、男子が生まれて一安心という気持ちもあった。私の親爺がとても喜んでくれた。
この頃、3人のお子さんを抱えて苦労していた上司は「子どもは二人までにしとけ」と口癖のように言っていた。
と言っているうちに30の時に娘♯3が誕生。「だから言うたやろ」とまた言われた。
しかし、34で娘♯4が生まれたときは、さすがにこの上司も何も言わなくなった🤣
娘♯5は42の時。家族の祝福を受けこの世に登場した。幼少の頃は私と瓜二つの顔で、「絶対迷子にならへんわ」とよく言われた🤣

私も細君も、どの子にも同じようにしてやりたいと思ってきた。してきたつもりの時もあった。しかし、振り返ると、当たり前だがやっぱり同じではない。
#1、♯2まではこちらも若気の至りでちゃんと躾をと思っていたし、♯3、♯4はバスケットで深く関わった。#5になると「お父さんは甘すぎる」とみんなから言われるが、事実無根とは言い切れない🤣

この卒業式の席上「よう5人も育てたなあ」というお声がかかった。#3が「一人分の苦労×5とは違うからな」と答えた。
お。その通り。
子どももおらんのにようわかってるやないか🤣

兄弟同士でケンカもするが、お互いに絡みあったり助け合ったり影響し合ったり。苦労が5倍になるのではないというのは私も細君も常々感じているところだ。


さて、卒業は入学とセットだ。終わりは始まりへとつながり、自分自身は次のステージに進む。
たとえばサラリーマンを卒業した時は新たな道へと独立起業した。
子育てを卒業すると次のステージは何か。
ひとつには老夫婦二人の生活だが、もうひとつはOBとしての関わりだと思う。#5のみまだ学生とはいえ、みんな自分の足で自分の人生を歩き始めた。だから子育て卒業だ。ここからは干渉したり説教したりではなく、遠目に見守る感じでいい。求められればできるサポートをすればいい。

伴侶も含めた兄弟たちが仲良くしているのを見るのはとても嬉しい。これが簡単なことのようで、実はうまくいっていない事例は世間に少なくない。私と実弟だって必ずしもいいとはいえない。子どもたちとその伴侶には、ぜひいつまでも今のいい関係を続けてほしいと切に願っている。

今日も最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました♬ 長井 克之

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<予定(但し、臨時差し替え頻発😂)>
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#254 氷山伝説
#255 【創作SSタケおじシリーズvol.19】転校生

(つづく)

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