晴れの日も雨の日も#285 最近の小ネタシリーズその６
１．おでん屋トピックス
いきつけのおでん屋のスタッフは、みんみんとじんじんをメインとして、二十歳の大学生バイトゆんゆんもメンバーだ。
先日、二人連れのお客さんが入ってこられ、隣の先客に「たばこ吸っていいですか」と聞いて座ろうとした。先客は「どうぞどうぞ、ぼくらも吸いますから」とのご返事。
カウンターの中に目をやると、ゆんゆんがもう既に灰皿を手に持ってこちらに向かっている。しかもちゃんと先客分と新規お客さん分の2つを揃えて。
気働きとクイックアクションに感心した。みんみんと小声で「やるなあ、ゆんゆん」「こういうセンス大事なんよねえ」と言葉を交わした。
「灰皿ちょうだい」と言われて初めて動き始める人もいる。
相手がたばこに火をつけているのに灰皿を出すことに気が付かないやつもいる。
今回のゆんゆんは、自分に向けられたのではない客同士の会話に反応して自分がやるべきことを見出したところが特筆に値する。ちょちょばのコーちゃんはゆんゆんにも声をかけた。
「ゆんゆん、グッジョブ」
「えー、そんなんフツーのことですよ〜」
「そうか、ゆんゆんはフツーにできるんや。
なんでそんなことできるようになったん？」
「なんででしょう？部活かな？」
ゆんゆんは吹奏楽部の出身で、結構強いクラブだったらしい。集団生活や先輩後輩の関係などを自然に身につけたのだろう。
現在は看護師を目指して勉強中のゆんゆんに「もしあかんかったらいつでもここで働けるで」とみんみんが声をかけていた。おいおい。若者の健気な夢のジャマしたらあかんで〜🤭🤣
また別のある時。客は私一人。そこにオッサンが一人のっそりと入ってきた。年の頃は70前か。まだお勤めをされていそうな出で立ちだ。私の席から2つほど空けて腰掛けられ、いきなりじんじんに話しかけた。
「よう、なにわのシンデレラ♬」
どうやら2度目のご来店で、ご自身としてはじんじんとすっかり馴染のつもりらしい。ところがじんじんはド変化球に目を白黒。なんか変わったオッサンやなあと遠目に見ていると、まあしゃべるしゃべる。落語家にでもなったつもりか、身振り手振りもよろしく、ギャグやらオチやらつけて一人でしゃべり続けている。御本人としては「どや、オモロイやろ」と言わんばかりの勢いだが、やや身勝手でしつこい。
最初こそ少々物珍しさもあったものの、途中から相手をするのにうんざりしてきたじんじん、「この人、ながいさん」と私をオッサンに紹介した。おかげでオッサンの相手をしっかりさせられた。ま、聞くのは仕事やからええけど🤣
じんじん・みんみんと、我田引水・傍若無人・無神経・鈍感野郎はあかんなあと反省会になった🤣
２．仕組みを作る
NHK「知恵泉」でのこと。嘉納治五郎が「教育者を教育した」という話をMCが「仕組みを作る」という言葉で受けた場面があった。単発・瞬間的ではなく永続的な成果をあげるため、仕組みを作る必要性・重要性には異論ない。が、このときは「仏作って魂入れず」という言葉が脳裏に浮かんでしまった。作られた仕組みは残っているのだが、その狙いとか精神がいつの間にか置いてけぼりになってはいないか。マニュアルを作るとマニュアルを守ることが目的化し、形骸化していく、というのも似たような話だ。仕組みを作った人より、仕組みを受け継ぐ人の方の問題なのだろうが、仕組みがあることで変に安心してしまったり、維持圧力なども働くのだろう。教育という「人」を扱うテーマであるがゆえにちょっとマジメに考えてしまったかな🤭
３．贈呈品
旧知の知人からお菓子を頂いた。中身は会社名を焼き付けた瓦せんべいだった。その会社からの物だということは聞いていたが、いわば会社のPR品とか販促グッズだったことにはちょっとビックリした。
この知人には悪気は全くない。ケチくさいヤツでもない。もらっておいて文句を言う気は毛頭ないし、美味しく頂いたのだが、人によっては「失礼な」と立腹してもおかしくないかもしれない。
彼は中身を知っていたのだろうか？という話に細君となり、他にも渡す方の知らないところでもらった方が「何これ？」ってなることがあるよなあという話で盛り上がった。よう考えて渡さんといかんねということで細君とのプチ宴会を締めることにした。
今日も最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました♬ 長井 克之
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（続く）
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