運命の交差点 ~2通の手紙が導く運命の行方~
💌 運命の悪戯 ~2通の手紙~
先の1通目。 From North Yorkshire
年明けから赴任する小学校の校長先生からだった。
……(´・∀・`)ェ !? ……
見ると Plymouth から、London 経由で York 行きの特急のチケットが。それも1等個室。もちろんこのシーズンはかなり高価なので、滅多なことでは乗らない。
というか、乗れない……💦
当時は student-pass が適応される年齢だった (?w) ので、英国内の電車は、全線ほぼ半額で載ることが出来たにもかかわらず、やはり1等となると、ほぼ半額になっても高かった。
イギリス南西部から London を経由して北部への列車の旅は、どう考えても6~8時間はかかる。
特筆すべきは、イギリスの長距離列車は『絶対に遅れる』事だ。下手をすると10~12時間の旅となるため、夜行は寝台特急となる。
特急ちぅても、大体 Plymouth - London 間で2時間は余裕で遅れる。さらに London - York 間で2時間は確実に遅れる。ハッキリ言って、時刻表なんてアテにならない、遅れてナンボの世界 爆
Limited Express と名乗る意味は、全くない (*゚∀゚*)カハッ
というか、おそらく必要ない 爆
💌 優しさのプレゼント
ちぅか、校長センセー……
ン万円単位の旅費を負担した上に、ゲストをキャンセルしたって!? (ノД`) フェェェ💦
年明けから赴任する小学校は、以前にも数ヶ月赴任していた田舎の小学校だっただけに、私が「クリスマス休暇を過ごす場所がない。泊まれるところを大至急で探している」と連絡したら、職員総出で私の身元引受先を探してくれたらしい。
返事が遅くなったけど、と結局、校長が自分ちのゲストをキャンセルして、年明けの赴任期間が始まるまでの数週間をうちで過ごせばいいと、招いてくれたのだった。
その手紙を受け取って、即、私は電話を入れた。
校長 Katherine の、懐かしい明るい声。
なのに第一声で、静かに私にこう言った。
「ごめんなさいね、連絡が遅くなっちゃって……」
セ、センセー、なんであなたが謝るんですかーーーっ(/_;)
もぉもぉ、この言葉に胸が熱くなってしまって涙がこみ上げてきた。
そしてそのあと、Katherine は静かに続けた。
「手紙、受け取ってもらえたのね。間に合ってよかった!!
あなたが少し早く帰ってくるかもって子供たちに話したら、みんな、クリスマスパーティをウエルカムバックパーティにしようって、もう凄くはしゃいでるのよ!
ツリーの飾り付けにも、きっとビックリするわ。何も心配しなくていいわよ。22日、こちらへいらっしゃい。
……みんなで、待ってるわね」
もぉ、言葉が言葉にならなかった。私は、何度も何度もお礼を言った。いつの間にか、日本語に戻ってしまっていたことも気づかずに……
異国の都会、寒空の中、たった一人という孤独を「これでもかー!!」と言うくらい味わった後に触れた、人の優しさ、温かさ。感謝しても、しつくせない感動と喜び。本当に、本当に嬉しかった。
嗚咽と日本語が混ざって、きっと校長も私が何を言いたかったのか、わかっていなかっただろう。
聞くと、学校の職員だけではなく、保護者の方々までもが本当に色々と八方手を尽くしてくれて、話し合ってくれたらしい。今も私の身を案じて、心配して、ずっと祈ってくれているという 涙
何度も何度も繰り返し、ありがとう、ありがとう、と……
涙ながらに言えるだけの感謝を伝えて私は電話を切った。
それしか言えなかった。
……そう……
わたしは……
「 そ れ し か 」
……言えなかったのだ……
急に英語が話せなくなったとか、記憶喪失になった訳じゃない 笑
とにかく……
「 そ れ し か 」
……言えなかった。
…………
(;゚ Д゚)ド、ドォシヨ……!?(自爆w
💌 INVITATION
泣きながら受話器を置いた私に、ステイ先の末息子 Matthew が叫んだ。私に届いたもう一通の手紙。 From Cambridge
「開けていい?」と言うから、電話を置きながら「いいよ~」と私が言ったので、封を開けて中身を確認したらしい。
「ナエっ、みて! みてっ!! 飛行機のチケット!!
プラハ行きのファーストクラスだって!!! すげーっ!
カレル大学からのインビテーションが入ってるよ~!!!」
…… エート(・_・? ぷらは??
ぷらはってどこ? 爆 …… え? ふぁーすとくらす??
いんびてーしょん??? …… かれる大学? なにそれ? どこそれ?? おいしいヤツ???
(しばし、思考回路停止…… 約数十秒経過……)
…… プラハ?? ってぇ、チェコのプラハ??
ファーストクラス?? インビテーションだぁ???
(; ・`д・´) ナ、ナンデストーーッ !! (`・д´・ (`・д´・ ;)
それは、クリスマス休暇から年明けまでの国際学会への招待状だった。
半年前の夏に、大学でかなりお世話になっていたチェコの恩師が、私の研究内容とその論文を見て個人的に興味をもち、ずっと忘れずにいてくれたというのだ。
今回の年末年始の研究会次第では、カナダへの推薦状を出すとまで。途中、ニューイヤーパーティや学生達との討論会付きという、何とも魅力的なお誘いだった。
本当は、当初学会に行く予定だった研究員が、インフルエンザで入院してしまい、大学側はその代理に行ける人間を探していたらしい。
ちょうどクリスマス休暇に行く場所がないと泣きついていた私を、上司が思い出して推薦してくれたとのことだった。
上司の手紙には こう添えられていた。
…… Σ( ̄□ ̄;)ウガッ!! キョウウンッテ、アァタ!!!!
さらに Matthew の興奮した声は続いた。
「良かったね! ホテルのクーポンも入ってるよ。うわぁ、ココ、5つ星の有名なホテルだ!! 旧市街地にあるってさ! 宿泊は~…… 22日からってなってるよ~。クリスマスはプラハだね~~!! いいなぁ!!」
……(´・∀・`)ェ !? イマナンテ?……💦
校長センセところも22日!?
プラハのも22日!!??
というか、引っ越しが…… 友達とのクリスマスが!!!!
一緒に過ごそうと誓い合ったクリスマスがぁぁぁ!!???
……(;゚ Д゚)ドースンノ? アタシッ!?💦💦💦
。:+* ゚ ゜゚ *+:。:+* ゚ ゜゚ *+:。:+* ゚ ゜゚ *+:。:+* ゚ ゜゚ *+:。
次回、怒濤の大どんでん返し(か!?)っ!!w
どーする、あたし!? どーすんの、これっ!!??
というか、終わるのか!? これwww
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