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自己啓発(人に期待しない)

以前、自律と他律をテーマに記事を書きましたが、そこから発展してこのテーマで書きたいと思います。

私は長らく不動産ファンドの業界で働いています。
その前はディベロッパーだったのですが、その働き方の大きな違いで言うと、自分でやるか他人にやって貰うかで、不動産ファンドはアウトソーシングが前提のスキームになっていてほとんどの業務が外注です。(ディベロッパーにいたのも7-8年前なので、ファンドの文化が逆流して、今はまた雰囲気が変わってるかもしれません)

不動産ファンドのアウトソーシングの端的なところって、AMとPMですね。
最初はその違いもよくわかりませんでしたが、簡単に言うと下記の感じです。

AM(アセットマネージャー)=物件の経営(オーナー)
PM(プロパティマネージャー)=物件の運営(管理会社)

もともと日本の場合、経営、運営、所有の区分が曖昧でしたが、不良債権処理で不動産ファンド業界が立ち上がった際に所有者がSPC等のペーパーカンパニーになったことで、経営と運営も分けて、このようなスキームになったものと理解しています。

で、このAMとPMですが、アメリカの場合は、それぞれが専門職になっていて、AMの方は数字周りの強い金融系、PMは不動産周りのプロという分業制のようですが、日本の場合は、単なる役回りの話になってしまっています。
要はPMのキャリアアップ先がAMみたいな感じです。

最初に不動産ファンド業界に入った時はそれが理解できず、PMは物周りのプロとして業務を受託してるのに、なんでこんな簡単なこともやれないんだと、毎日電話でキレてました…。
というのは、PMって元々日本になかった概念なので、PM会社もいわゆる管理会社の延長だったりして、元々の緩い感じが残っていたり、厳しい交渉等の経験がなくて、ちゃんとスキルの身についてない人も多いんですよね。
またフィービジネスなので、受託件数を増やして、結果担当者レベルだと日々の業務をこなすのでいっぱいいっぱいだったりするケースも多々あります。

そんな訳で、最初の不動産ファンドの会社から5年くらいAMしてますが、最近の自分の変化は驚くほど怒らなくなったことです。
そりゃミスしたりしたら怒りますが、そのミスも報告がないとか、リカバリーの方法が間違ってるとか、ほっとくと後々影響があるから立場として怒ったり、顛末書を書かせるくらい話です。

なぜそうなったかというと、怒っても意味がないから(と言ったらそれまでですが笑)
私だけの話で言うとスキームがそうなってるからアウトソーシングしてるだけで、ぶっちゃけ全部自分でやる方が早いんですよね。
でも、自分でやるには時間がないからアウトソーシングする→アウトソーシングするということは自分より仕事のできない人にお願いする→自分の思ったアウトプットが出てこなくて当たり前ということなんです。

あえて、自分より仕事のできない人にお願いするすると書きましたが、不動産ファンド業界はこんな感じでAMなら若くから人を動かさないといけないので、そのくらいの気持ちで判断しないと、結果迷惑をかけるので、最後は自分の責任だという気持ちで、一つ一つの判断をすることがとても大事だと思います。
これがまさに自律ということで、PMの能力が低くてできないんじゃなくて、自分の(時間などの制約で)できないことをお願いしてるんだから、多少期待通りのアウトプットがでなくてもしょうかないんだという気持ちで働いています。


怒っても相手のパフォーマンスが上がるわけではないので、それよりかは相手のやった仕事を丁寧に見て評価したり漏れを指摘したりするとか、形式がちになりがちなレポートを細かくチェックして、ちゃんと見てるよとけん制を効かせるとか、いかに自分の仕事を丁寧にするかが、ストレスの軽減にはすごく大事かなと思います。


ちなみにそのように仕事した結果ですが、転職したばかりで、けん制する先が多くて、丁寧にやるにも仕事の量が多すぎる状態だったのが先週の話でした 笑
土日はしっかり休もうと思います。

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