「彼女たちの犯罪」彼女たちが出会ったのは、偶然か必然か

感想2️⃣7️⃣本目

「彼女たちの犯罪」（Hulu視聴）

最終回まで見終えたので、私なりに感じたことを書きます。
※感想部分に一部ネタバレを含む場合がございます

～あらすじ～

日村繭美は、大手アパレル会社の広告担当として勤務するキャリアウーマン出会う。おしゃれで仕事もでき、誰からも尊敬されるような華々しい人生を送っている彼女は、ある日大学の先輩だった神野智明と再会し、あの頃の楽しかった日々を思い出し、恋に落ちる。
----智明との再会が繭美の人生を大きく変えることを彼女はまだ知らない----

神野由香里は、総合病院の次期院長とも言われるいわゆる裕福な夫をもっており、周りからは羨ましがられるが姑との関係、そしてなにより夫との関係に悩む日々を送っている。友達もいなく自分の人生このままでいいのかなと考えるが自分はここにいるしかないと半ばあきらめかけている由香里。
----彼女の夫は繭美の不倫相手神野智明である----

熊沢理子は、弟を養いながら新人刑事として毎日捜査に追われる忙しい毎日を過ごしている。
ある日、静岡の沖合で女性の遺体が発見され理子が刑事として捜査にあたることになる。
----彼女もまた人に言えない秘密を抱えていた----

ただ普通に生きていたら交わることのない3人がとある事件をきっかけに運命に翻弄されていく物語である。
----彼女たちが出会ったのは偶然か必然か----

～キャスト～

・日村繭美…深川麻衣
・神野由香里/山下アイ…前田敦子
・熊沢理子…石井杏奈
・神野智明…毎熊克哉
・亀山優子…朝倉あき
・井川凪沙…鈴木ゆうか
・玉名翠…さとうほなみ
・神野素子…山下容莉枝
・神野和雄…遠山俊也
・上原武治…野間口徹
・熊沢大輔…高木波留
・遠藤由香里…南沢奈央
・樋口有志…木村了

～スタッフ～

・原作…横関大
・脚本…田辺茂範、大林利江子、谷口純一郎
・監督…菊地健雄、高橋名月
・監修…石坂隆昌（警察）、山本昌督（医療）
・音楽…JABBERLOOP
・オープニング…THE RAMPAGE from EXILE TRIBE「Summer Riot～熱帯夜～」
・エンディング…Omoinotake「渦幕」
・チーフプロデューサー…前西和成
・プロデューサー…中山喬詞、矢部誠人、河野美里

～放送～

・放送局…日本テレビ
・放送期間…2023年7月20日~9月22日
・放送時間…毎週木曜23時59分-0時54分
・放送枠…木曜ドラマ
・話数…10

～感想～

一人の男を巡って4人の女が犯罪に関わっている。
その異常な事実に、全員が迎える結末に引き込まれるなにかがありました。
先が気になるような、ならないような…
不気味な物語に足を踏み入れたみなさん、こんにちは。

「親も親なら子も子」という言葉あまり好きではないのですが、この作品ではその言葉が成立していました。
親は親、子は子
それぞれ別の生き物だから一括りにされるのは嫌でした。
ただ子供は親の言動を見て育つのも事実。
平気で嫁を支配する姑、見ないふりをする義父と旦那。
なにより嫁に興味のない旦那。
長年一緒にいると愛情が当たり前に変わっていってしまう。
当たり前になったとしても、仮にもうそこに愛がなかったとしても自分の目の前に立っているのは”人間”なのです。
感情があるのです。
だから正直智明が犯人だと疑われたとき、追い込まれていくとき自分でも怖いけどすっきりしてしまいました。
これが”復讐心”というやつなら自分でも怖いです。

みなさんが一番手にしたいものはなんですか？
地位、名誉、お金、優秀な旦那、恋人、豪華な家？
欲望にまみれたこの世の中で、犯罪は日々どこかで起こっています。
ニュースや新聞で誰かが誰かを殺したという記事に見慣れている自分はいませんか？
人が人を殺しているということに慣れてはいけません。
たとえ他人事だと思っていても恐怖心を忘れることがないよう生きていきたいです。
殺人だけが犯罪ではなく、世の中には犯罪に巻き込まれてしまう種が転がり落ちています。
その相手は不倫をしてまで欲しいですか？
詐欺をしてまでお金が欲しいですか？
人を支配してまでそこの位置にいたいですか？
ほんとにそこが自分のいたいと思う場所ですか？
少しでも”違う”と思ったら自分の胸に手を当てて正直になってみてください。
その先に見つける答えが”自分”という存在であることを切に願います。

由香里の自分の気持ちを言い出せない意思の弱さ
繭美の不倫に手を染めてしまう意思の弱さ
理子の自分の肝心なことは話せずにいる意思の弱さ
3人ともとっても弱いんです。
弱くていいんです。
最初から強い人なんていないから。
でも何人集まろうと犯罪は犯罪として扱われ、いずれはバレてしまうのです。
そしてなにより死にたがりの翠。
優しいように見えて一番意思が弱いのは翠でたまたま出会ってしまったのが由香里だった。ただそれだけのことで彼女たちは犯罪者となってしまった。
人生なにが起きるかわからない。

オープニングの翠のナレーションから始まり、THE RAMPEGEさんのイントロに毎度痺れました。
曲調が作品の雰囲気にぴったりでした。
頭から離れなくなるイントロ。見終えてしばらく経った今でも口ずさんでしまいます。
さとうほなみさんの相変わらずの演技力の高さに脱帽です。
少しかわいそうな役が似合う女優さんです。
ぜひそこも加えてお楽しみください＾＾

彼女たちが迎える結末は誰も予期しない思わぬ方向に向かっていきます。
これでよかったかなんて誰にも分かりません。
この結末が彼女たちが手に入れたかった未来なのか。
私のような人間からすると由香里の人に対する異常なまでの執着、繭美の不倫をやめられない強欲さ、理子の自分勝手さと智明の人を人と思っていないところすべてがイライラしてしまいました。
二回目を見終えたときに自分がどういう感情になるのか純粋に気になります。
決して明るいお話ではないので、暗いお話が苦手な方にはおすすめできません。
ドロドロ話が好きな方、サスペンスが好きな方、彼女たちの迎える結末が気になる方はぜひ見てみてくださいね👀

どなたかの目にこのnoteがとまりますように。
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