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Yugo Tanaka「Letters.」

シタール(北インド発祥の弦楽器)奏者の友人、Yugo Tanaka(田中悠宇吾)のニューアルバム「Letters.」が発売になり、寺でも若干数、取り扱うようになった。

気軽に誰かと会うことが難しくなり、手紙を書こうと思いました。
(HP紹介文より)

「Letters.」は、コロナ禍で編まれた5通の音手紙。

混沌の中に聖なる静けさを見出すような、清涼感溢れる1曲目「Letter」。雑踏の街中に聖性が潜んでいる、まさにインドの街を思い起こさせる音。

そして続く2曲目「車窓の記憶」、3曲目「追憶からの手紙」では、内面の旅へ。移動制限が敷かれる昨今、心に翼が生えるようで、空間がどんどん拡張していくよう。

中盤までは時空の旅だが、4曲目「Another perspective」になると不安のようなものが襲ってきて、徐々に感情の旅へ。

そして最後の5曲目「クラウン・シャイネス」で、音色はインドの古典楽器でありながら、現行のポップミュージックシーンとも繋がっている地平であることがハッキリと判る。これはつまり、我々は一個人でありながら、他者と繫がっていること、社会の中の存在であることを、あらためて想起させてくれる。

トータル30分弱でスッと雲が晴れるような、珠玉の作品集だ。

お求めはコチラ https://www.yugotanaka.com/letters

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<了>


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