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#読書日記
【読書コラム】「始めに言葉ありき - 『情動はこうしてつくられる: 脳の隠れた働きと構成主義的情動理論』リサ・フェルドマン・バレット (著)高橋 洋 (翻訳)
常識をひっくり返すような本で面白かった。感情は反射ではなく、思考による反応なんだとか。 名前の知らない感情を人は感じることができない。つまりは「始めに言葉ありき」。 実際、その言語にしか存在しない感情はいろいろある。 例えば、柴田元幸と小島敬太の『中国・アメリカ 謎SF』の一編、『深海巨大症』の中に「ラペル・デュ・ヴィド」という印象的な言葉が出てきた。 なんでもフランス語で、高いところから飛び降りたくなる衝動を意味しているらしい。 L'appel du vide