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依存とともに歩む、苦悩からの逃避と回復

こんにちは、心理士のなべたです。

この記事では、「ゲーム障害再考」という本に掲載されている、依存症専門医のゲーム依存に関する記事を読んで、私が感じたことをまとめました。


感情的な痛みからの回避

依存症の共通点として苦痛からの回避がある。依存症の人たちは何かに依存しているとき楽しそうではない。楽しいから依存するのではなく、いっとき現実を離れたい。自分の置かれている状況の辛さ、苦しみから逃れたいという気持ちで依存している。

依存症専門医 佐久間寛之(一部改変)

誰かが何かに依存しているとき、それは楽しさからではなく、現実から一時的にでも離れたい、自分の置かれている状況から逃れたいという心の叫びなのかもしれません。

依存症は、単に自己抑制が効かないから起こる現象ではなく、深い心の痛みからの逃避であり、自分自身の癒すための自己治療なのです。
その背後にある痛みや苦しみに気づくこと、それを認めることはとても勇気がいることだと思います。

「回復」という視点

依存症専門医の最大の強みは「回復」という視点を持っていることだと思う。回復とは単に依存を止めるかどうかだけでなく、自分の欠点も含め、ありのままの自分を受け入れられるようになること、人によっては幸せな家庭を築くことだったりする。当事者の数だけ回復の形がある。

依存症専門医 佐久間寛之(一部改変)

依存症と向き合い、自分だけの"回復"の道を歩むことが大切です。
「回復」は依存していた行動を止めることだけではなく、自分自身の欠点を含めて、自分を受け入れ、愛することを意味します。

そして、"回復"の形はあなた一人一人によって異なります。あなたの苦しみ、痛み、経験はあなただけのもの。
だからこそ、あなただけの回復の形があるのです。

依存症からの回復は、それぞれの人が自分自身の旅を歩むこと。
依存症を支援する側の視点から、その旅を支える存在でありたいと思っています。


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