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過去にとらわれると人生の半分も生きられない

こんにちは、心理士のなべたです。

僕たちの心は常に現在とともにいるわけではありません。

日々の忙しさや何かを考えているとき、ふと気づくと心はどこか別の場所に飛び立っていることがあります。

それは「心ここにあらずの状態」とよばれます。

この記事では、そんな状態を深掘りして、僕たちがどう心を現在へと引き戻し、豊かな人生を送れるのか、そのためのコツを紹介します。

参考にした書籍はこちらです。

心ここにあらずの状態

僕たちは、今、目の前に人やものとまったく別なところに心に連れていかれてしまうことがあります。

大きな虹を見たとき、僕たちは感動します。

その色合いの美しさや雨上がりの空気などを全身で感じ取ります。

「今、目の前のある虹」に心が集中している状態です。

ところが、「ヤバイヤバイ。すごい虹見ちゃった!SNSにあげなくちゃ。手前のビルが邪魔だな」という心の声が聞こえると、あっという間に虹の美しさは心から消えてしまいます。

考えているのは「いいね」をもらえる撮影方法だけになりました。

またこんなことも考えます。

「前に虹を見たのは新婚旅行のときだった。あのときは彼も優しかった。もうあんな幸せな気持ちで虹をみることはない」

もう目の前の虹ではなく、新婚旅行で見た虹と自分を哀れむ気持ちで頭がいっぱいになってしまいました。

心はタイムトラベラーのように、時間軸も世界線も移動します。

そのたびに僕たちの心は、気づけば別の場所に行ってしまっているのです。

物思いにふける、気持ちがそれる、ぼんやりする、気が散る…などの表現はすべて心に支配された状態のことをいうのです。

人生は「今、この瞬間」にしか存在しない

僕たちの人生を豊かにするためには「今、この瞬間」とつながることが欠かせません。

過去への後悔や未来への不安に心がとらわれたら、すぐにそのことに気づき、「今、この瞬間」に戻ってこなくてはいけないのです。

なぜなら、僕たちが生きているのは「今、この瞬間」だけだからです。それなのに別のことを考えていては、人生の半分も生きていないのと同じことです。

僕たちは過去を変えることはできません。そして未来を確定させることも不可能です。

未来に影響を及ぼせるのは今をどう生きるかだけです。

僕たちが力を発揮できるのは「今、この瞬間」だけなのです。

今をどう使うか、個人の自由です。

しかし、未来を考えて思い悩むのも「今」、過去を振り返って後悔するのも「今」です。それは自分の人生にとって有意義なことでしょうか。

それよりも「今できること」そのものに集中することが大切です。

体を観察することで「今」と再接続できる

「今」に集中することに頼りになるのは体の感覚です。

思考はあちこちに飛びますが、体は「今、この瞬間」に生きています。

音を聞き、香りをかぎ、何かを見て、何かに触れています。

肺は呼吸し、心臓は鼓動し、血液は全身をめぐっています。

心が過去や未来にしがみつこうとしていることに気づいたら、体が今、何を感じているのか、何が見えているのか、何が聞こえているのかを観察します。

それこそが「今」だからです。

「今」と接続すること、それこそが心の波にさらわれそうな船を港にとどめておくための「錨」になってくれるのです。


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