今使ってるカメラ・レンズたち
誰も興味はないと思いますが、今使っているカメラ・レンズについて今日は書き記しておきます。やはり自分の機材には色々な思い入れがありますので、少し長くなりますが今回もどうか最後までお付き合いください。
カメラ:SIGMA fp L
まずカメラから。今はSIGMA fp Lをメインで使用しています。6100万画素という高画素機でありながら、手ぶれ補正がついていないという、かなり振り切ったコンセプトとも思える機種です。また、ローリングシャッター歪みの影響も大きく、連写した時ですらその歪みが感じられるほど。撮れないものは撮れない、という覚悟が必要にもなるカメラです。
ではなぜそんな癖のあるカメラを使うのか、もとい、なぜfp Lにたどり着いたのか。思い返せば昨年の夏頃のことでした。
そう。RICOHのGR Ⅲです。このカメラを使っている友人が、めちゃくちゃテンポよく撮影している姿を見て、コンパクトなカメラめっちゃええやん、、と刺激をもらいました。それでカメラ機材のコンパクト化に興味が湧き、物欲の沼から救ってくれたのがSIGMA fp Lだった、というわけです。
ちなみに、GR Ⅲ使いの彼は海の向こう、カナダで生活しています。彼の素晴らしい写真、こちらからぜひご覧ください。
SIGMA fp Lを選んだもう一つの理由
軽量コンパクト、ということであれば、世の中には色々な選択肢がありますが、もう一つカメラ選びで譲れない軸がありました。それは、「天体写真に向いているレンズが豊富にあること」です。
カメラ・レンズ選びで常々思っているのは、「自分が撮りうる撮影対象の中で、最も条件が厳しい対象を基準に選ぶ」ということです。なので、私の場合は天体写真のように、「星がきちんと点像として写り、明るいレンズ」が条件に入ってきます。となると、必然的にそのレンズが装着できるカメラを選ぶことになります。もし飛行機や野鳥を撮る方であれば、「鳥などに素早くピントが合い、連写ができるカメラと望遠レンズ」といった具合に、自分が何を撮るかによって、使うべきカメラ像がだんだん見えてきます。(カメラ選びの相談を受けた際に、「カメラで何撮りそう?」って聞いたりするのはこういう理由です)
私の場合は、天体写真や風景写真がメインですので、連写やピントの速さなどの優先度は高くなく、特に天体写真におけるレンズの性能に一番重きを置きたいのです。なので、カメラから選ぶのではなく、使いたいレンズがあり、それを使うためのカメラを買う、という流れですね。
で、個人的に星の写真を撮る上で、SIGMAのレンズは避けては通れないと思っています。なので、コンパクト、という観点も含めて、カメラからレンズまでSIGMAにお世話になることを決めたのでした。(もちろんSONY Eマウントでも良かったのですが、好奇心とかもありましたし・・・)
これまで使ったカメラについてはこちらの記事で簡単に触れていますので、もしよければ少し寄り道してみてくださいね。
レンズその① SIGMA 85mm F1.4 DG DN Art
さて、続いてレンズ編です。まずはこちら、SIGMA 85mm F1.4 DG DN Artです。中望遠レンズとして評判が良く、一度使ってみたいと思っていたレンズの一つ。以前SONY機を使っていた時は、SEL85F18というこれもまたよく写るレンズを使っていたので、こちらのSIGMAのレンズを使う機会がありませんでした。なので、Lマウントに移行するに伴い、SEL85F18を手放す補填として、念願のこちらのレンズを導入。85mmならではの切り取り、ボケを楽しめるのがこのレンズのいいところです。ただ、SIGMA fp Lの場合ローリングシャッター歪みや手ブレの影響が出やすい気がしますので、扱いには若干神経を使います。雑に連写というよりは、なるべく手ブレしないように優しく撮るイメージです。あとは若干周辺部の収差が気になりますが天体写真にも使っちゃってます。
レンズその② SIGMA 14mm F1.4 DG DN Art
続いて、広角レンズのSIGMA 14mm F1.4 DG DN Artです。以前北海道に住んでいた頃は、その雄大な自然を収めるために広角レンズを重宝していました。しかし、関西に戻ってきた今はそこまで常用はせず、専ら天体写真専用機となりつつあります。ギミック満点のレンズキャップなどなど、細部まで面白いカメラです。どうやら近景よりは無限遠に最適化された設計のようで、となるとやはり風景や星景向きなのだなぁという印象。また、やはり少し重たいので、今日は広角を使うぞという覚悟のある日以外はなかなか持ち出さなくなっているのも事実ですが、なんといっても広角でしか撮れない絵があるので、バッグに余裕がある日は入れておきたい1本です。
レンズその③ SIGMA 35mm F1.2 DG DN Art
続いても1kg超えのヘビー級レンズ、SIGMA 35mm F1.2 DG DN Artです。これ、実はSONY機時代にEマウント用レンズとして買ったレンズです。SIGMA fp Lに鞍替えするにあたり、SIGMA公式のマウント交換サービスを利用し、EマウントからLマウントへ、マウント部を交換しました。買い替えるよりも安いのと、ずっと使ってきた愛用レンズなので末長く使っていきたいということでこのサービスを利用しましたが、本当にいいサービスだなと思います。
このレンズの醍醐味は、開放F1.2から絞った時まで、いろんな表現をこの1本で楽しめるところだと思います。ある意味のオールラウンダー。巨大で重たいレンズですが、星空から日常風景まで、これで撮れないものは無いようなもんです。
あれ、当初SIGMA fp Lを選んだ理由として、「コンパクトな機材にするため」とか言ってましたが、ここまで登場したレンズはヘビー級の機材ばかり。そうです。人間の決めたことなんて、そう簡単にうまくはいかないのです。
レンズその④ Leica Elmarit-M 28mm f2.8 ASPH.
そしてお待ちかね、Leica Elmarit-M 28mm f2.8 ASPH.です。重さわずか180g、ここにきてようやく「コンパクト化」悲願の達成です。めでたい。そして今最も使うレンズになりました。やはりコンパクトは正義なのかも。
このレンズ、Artシリーズのようなキレッキレの解像感までは正直感じられません。もしかするとSIGMA fp Lのセンサーカバーガラスの厚みなどが影響しているのかもしれませんが(こればっかりはボディもLeicaで試してみたいところ)、「隅々まで綺麗に撮る」用途であれば35mm F1.2 DG DN Artを持ち出すこともあります。
一方、描写という意味では、やはりこのレンズの旨味が1番感じられるところだと思います。うまく言語化はできませんが、ハイライトからシャドウ部までの中の情報の持たせ方のバランスというか、写したいところだけが写ってくれるような、そんな感じです。そんな描写が、この軽さ、この小ささで得られるので、スナップ用途では非常に優秀な1本。今年買ってよかったもののNo.1ともいえます。
このレンズはマニュアルフォーカスですが、基本F8くらいに絞って、数m〜無限遠までピントを合うようにしておけば、あまりピントを意識することもなく撮影できます。SIGMA fp Lはまあまあ高感度耐性もある(と思っている)ので、多少ISO感度が高くなっても気になりません。焦点距離も28mmなので、目の前でいいなと思った景色があれば、ズームもしない、ピントも合わせない、ただ、シャッターを押すだけで大抵のことは写ります。いわば写ルンですのような使い方ができるのです。そして心なしかこの撮り方が1番ローリングシャッター歪みの影響を感じにくく、さらに電池持ちも良いような気がしていますw
ということで、カメラ1本と、4本の単焦点レンズを使って、日々楽しいカメラライフを過ごしています。それぞれのレンズには個性的な特徴があり、得意な描写、苦手な描写など様々です。そういうところを感じとって使い分けてあげると、より相棒として頼もしい存在になるのかなとも思います。レンズは資産と言いますが、そこにはきっと愛着も含まれているのかもしれませんね。