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「GE帝国盛衰史」を読む30 ーフランス政府の反対ー

「第33章株主総会直前の合意」
株主総会直前にアムストルの買収について合意に至った。130億ドル。当初より10億ドル増額して。

「第34章企業と国家」
アムストル買収についての速報ニュースが流れたが、アムストルの取締役会議のメンバーとフランス政府はそれを知らず、特にフランス政府は激怒した。

しかしアムストルの交渉担当はそれまでにもフランス企業、ドイツ企業など当たっていたが、財務規模の問題やフランスとドイツに依然として残るわだかまりなどあって、アメリカ企業しか買収してくれる企業はなかった。

しかしフランス政府はアメリカ企業は買収したあと解雇、企業分割などを直ぐにするという疑念を強く持っていた。

個人的にはフランスという国の経済システムは一種の社会主義的なところがあって、大企業を政府が過剰に保護しているという印象を持っている。財務状態が悪くても政府が雇用の維持のために援助する、あるいは今回のように企業買収に過度に介入する、ドイツ企業を嫌うなどである。アメリカ企業とフランス企業は水と油でうまく行くように思えないのだが、、。

イメルトはこのような介入がある中で過大な企業価値をアムストルにつけることになるがなぜこのような判断をしたのかは疑問に思う。

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