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装いについて

普段仕事へ行くときも、プライベートのときも、装いには気を遣います。仕事であればシンプルで清潔感があって、ちょっとデキそうな印象を与える装い、プライベートで遊ぶ場合は外歩きが多そうな日はカジュアルな服を、カフェでゆったりするならふわっとしたワンピース、飲みの場なら大人っぽい印象の服とメイクを。

オシャレが好きかと聞かれると、イエスともノーとも答えづらい。自分に合う服やメイクを見つけて身につけるのは好きだけど、流行りの服やブランド物にはまったくと言って良いほど興味がないから。

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小説を読んでいたら、こんな一説を見つけました。

「装うってことはつまり、人さまへの心遣いをするってことなんだよ」

「花酔ひ」/村山由香 p.139より

さらっと読んでいたのに、妙に納得して、思わずページをめくる手を止めていました。身嗜みで大切だとよく言われるのが「清潔感」。その場に居合わせる人に失礼のないように装うのは、イコール相手に気を遣うこと。服がシワシワだったり、シミついていたり、キツい香りがしたり。それは相手に不快感を与えてしまって、心遣いができていないのと同意です。

さらに考えると、「ファッション」と一括りに言ってもさまざまなファッションがあって、それぞれが相手を想ってのものだと気づきました。ざっと挙げると、スーツをビシっと着たサラリーマン・セレクトショップで働く個性的な服を身に纏った店員さん・夜の街にいる煌びやかなお姉さん。あえてテイストが違うスタイルを選びましたが、その人と会う人やが望むであろう装いや、その場に会う雰囲気を纏っています。

少し脱線して、例えば純白のワンピースには可愛らしさを、ピシっと決まるジャケットには格調高いかっこよさを感じます。どちらもモノとしては完璧。けれど、それらを来て絶叫マシーンがたくさんある遊園地へ来られたら「はしゃげないじゃん…」てなります。それならゆるっとしたスウェットのほうが、遊園地での装いとしてははるかに正しい。

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相手を気遣う装いを。これからのファッションルールの仲間入りです。たまに2、3着まで絞って決めきれないときがありますが、この「相手を気遣う装い」は良い指針になってくれそう。「自分が相手だったら、何を着たてくれると嬉しいか」と考えれば、案外スッと決まって、外れることもない気がします。

これから秋・冬と、着飾るのが楽しい季節がやってきます。大好きな深い赤色の口紅が似合う季節。厚めのジャケットやコートを羽織っている姿も、男女問わず大好きです。ちょっぴりストリート系のダボっとしたスウェットも好き。深いブラウン・緑など、秋の装いって一瞬ですし、それを見ると次は冬が来るのだと物寂しさを感じます。ふくらはぎの真ん中を超えるくらいの丈が長めのコートを見ると、ついに冬がやってきましたと告げられているよう。装いについて、あれこれ考えるのは楽しいですね。





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