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聴いてほしいおすすめクラシック音楽

5歳から地元のピアノ教室へ通い始め、23歳になった今も弾き続けています。母親の影響もありクラシック音楽、特にピアノ曲は身近な存在でした。今ではもっぱらクラシック音楽の虜です。良い曲をいろいろな人に知ってほしい…そんな想いから一推しの曲をいくつかピックアップしてみました。YouTubeで聴きたい人から、弾く曲を探している人まで。ぜひお気に入りの一曲を見つけてみてください。

おすすめクラシック音楽 <作曲家別>

力強く激しい曲が多い【ベートヴェン】

1770年にドイツで生まれたルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンは、宮廷のテノール歌手だった厳しい父のもとで育ちました。30歳ごろから耳が悪くなり始め、次第にほとんど聞こえない状態になります。そのような生い立ちのせいか、ベートーヴェンの曲には、激しさ・悲しさ・暗さという特徴がある気がします。

有名な作品は多く、例えば「悲愴 第2楽章」「月光 第1楽章」「エリーゼのために」あたりは聴いたことある人が多いのではないでしょうか。交響曲になりますが、「運命」は音楽の授業で必ずと言っていいほど習います。

中でもおすすめは「月光 第1楽章」。この曲はゆったりと抑揚があまりなく、悲しさを感じさせるメロディーと伴奏で構成されています。しかし一つひとつの和音がとても綺麗。音数は少ないのに深みを感じさせます。短調で悲しげな和音がメインの中、ふとした瞬間に現れる明るい音は、まるで暗闇に差し込む一筋の光のようです。


優雅で華やかな曲から悲しげな雰囲気まで【ショパン】

フレデリック・ショパンは1810年にポーランドで生まれました。16歳でワルシャワ音楽院に入学し、3年後に首席で卒業してウィーンで演奏会を行うという華々しい経歴を持っています。

彼は「ワルツ第2番 華麗なる円舞曲」といった華やかな曲、「前奏曲第15番 雨だれ」という優雅な曲から、悲しい雰囲気漂う「ワルツ第14番短調遺作」、名曲「英雄ポロネーズ 」まで、さまざまな作品を残しています。

好きな曲が多くて選ぶのが難しいので、いくつかご紹介。一つ目はエチュードより「革命」。祖国ワルシャワがロシア軍に陥落したという知らせに大きなショックを受けて、この曲を作ったと言われています。3分ほどの短い曲ですが全体を通して両手をせわしなく動かす激しい曲。深い絶望を感じたことによる激しい想いが、全面に出ています。


また、「ノクターン第20番嬰ハ短調(遺作)」も聴いてほしい。映画『戦場のピアニスト』で使用されたことでも有名です。

そのほか、「エチュードOp.25-12」、「エチュードOp.10-4」、「幻想即興曲」もおすすめです。


ドイツのロマン派【ブラームス】

ヨハネス・ブラームスは、1833年にドイツ北部の港町で生まれました。変奏曲で優れた人物と言われ、ヘンデルの主題による変奏曲やハイドンの主題による変奏曲を残しました。

そんなブラームスの曲で紹介したいのが、「Variations on a Theme of Paganini, Op.35」。日本語での題名が分かりませんでした。「パガニーニの主題による変奏曲」かと思いましたが、微妙にアレンジが違う…? 同じ…? これは弾くの絶対に難しい。


印象派の作曲家【ドビュッシー】

クロード・アシル・ドビュッシーは、19世紀後半から20世紀初頭に活躍した、フランスの作曲家です。その独特の響きは独自の和声になり、印象派と呼ばれるジャンルを構築します。

「月の光」は、まさに静けさ漂う夜、木の葉の間から月の光が差し込むような情景を思い起こさせます。近くに湖がありそうな気もする。


「アラベスク 第1番」もとても綺麗な曲です。アラベスクは「アラビアの」という意味がもとにあり、そこから派生して音楽用語としては、一つの曲を幻想的・装飾的に展開する作品を意味します。そのことを踏まえて聴くと、幻想的な印象が強くなる気がします。ちなみに弾くとなると、左手と右手の動きが合わず、曲として綺麗に弾くのは難しいです。


超絶技巧といえばこの人【リスト】

フランツ・リストはピアノの魔術師と呼ばれました。それもそのはず、手が相当大きく、13度(ドから一オクターブ上のラまで)開いたそう。ピアノをやっている人であれば、そんなに届く人がいるのかと驚くでしょう。ヨーロッパ中で行われたリストの演奏会は常に超満員で、彼が弾くと弦が切れるどころか、ピアノ自体が壊れたという逸話もあります。

リストの曲を弾くのは到底簡単ではないですがその分、唯一無二の素晴らしい曲が揃っています。「ラ・カンパネラ」は彼の作品で1、2を争う有名な曲。「カンパネラ」はイタリア語で「小さな鐘」を意味します。その題名通り、鐘がキラキラと鳴っているよう。この曲の面白いところは、弾く人によって雰囲気が全く異なること。個人的に好きで聴いているエフゲニー・キーシンとフジコ・ヘミングさんの「ラ・カンパネラ」を聴き比べてみてください。極端な比較かも知れませんが、他の人で聴き比べても違いはあると思います。


重厚なメロディーと伴奏で始まる「ハンガリー狂詩曲第2番」もおすすめ。軽快で庶民的な場面、激しい旋律、不思議な音の組み合わせまで、始終飽きずに楽しく聴けます。聴いてあの名アニメを思い浮かべた人はいますか。そう、こちらの曲、トムとジェリーの「ピアノ・コンサート The Cat Concerto」というエピソードで、コンサート曲として使用されています。


いかがでしょうか。一つでも気に入る曲があれば嬉しいです。クラシックじゃないけれどクラシックみたいな癒しを与えてくれるお気に入りのピアノ曲もいくつかあるので、またどこかで紹介します。

おまけ

聴くのも好きだけど、弾くのはもっと好き。聴いてくれる人がいるのなら、聴いてほしいな…なんて淡い願いとともに、置いていきます。

▼革命、ニュー・シネマ・パラダイスのメドレー、ラ・カンパネラ、テンペスト第3楽章、アラベスク第1番

革命


ニュー・シネマ・パラダイス


ラ・カンパネラ


テンペスト第3楽章


アラベスク第1番



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