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映画『からかい上手の高木さん』を観て

 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(三宅香帆著・集英社新書刊)という本が売れています。

 2024年4月22日第一刷ですが、2024年5月31日には第四刷となるような、増刷の勢いがスゴい本なんです。
 ※本屋によると、発売一週間で、10万部を記録と言いますから、この出版不況かつ新書の形態でありながら、相当なものです。

 著者は、文芸評論家なわけですが、大学院を出て、就職した会社が忙しすぎて、あんなに好きだった本が読めなくなってしまい、1年で会社を辞めたと言います。

 私も、結構、本を読む方ですが(5月:12冊・6月中(~6/9まで):7冊の読了)、毎日が忙しくなってくると、「あぁ、読めない~(ほど、疲れた~)」となってくるので、著者の言うことは本当によくわかります。

 著者は、本に限らず、文化的な活動全般を、日本人が多忙になってくる中、だんだん手放してきているのではないかという指摘であり、おそらく「それは本当だ」と思いました。

 著者は、1994年生まれの今年でまだ30歳。その年齢にして、前掲書の中で語る読書遍歴は相当なものだなと思いました。売れる意味がよくわかります。

 そんな本を読むにつれ、どんなに忙しくても、読書を含む文化的な活動は、放棄してはいけないと強く感じました。

 著者の言うように、「全身全霊ではなく、半身で仕事をする」なんていうのは、現実問題として、ムリムリなので、忙しくても、何とか時間を作って、文化的な活動をしようと、この土日の休みは、ちょっと頑張りました。

 日曜日の今日、朝、7時前に何とか起きて、朝食⇒運動(ラジオ体操・四股踏み・ダンベル体操・エアロバイク)⇒部屋の掃除⇒読書⇒近所の寿司屋で特上寿司⇒都内に作ったメガネを取りに行く⇒映画鑑賞(待ち時間に読書・読了)⇒この執筆…とまぁ、文化的な活動をしましたよ。

 映画は『からかい上手の高木さん』という素敵な映画を観ました。原作は、山本崇一朗のコミックで、これまでもTV・劇場アニメ化されており、シリーズ累計1200万部突破の大人気作です。

 舞台は、とある島(小豆島)の中学校。中学の担任の体育教師・【西片】(高橋文哉)のもとに、美術の教育実習生として、10年ぶりに島に帰ってきたのが、【高木さん】(永井芽郁)。二人の母校なんですね。

 高木さんが、西片をからかい、何とかからかい返そうとするも、いつも、高木さんの方が上手。実は、これは、中学から続く初恋の物語なんですね。

 高木さんが島に教育実習生として滞在するのは、3週間のみ。その間に、西片の中学教師としての活躍に、高木さんはいろいろと手を貸すこととなりますが、それが打ち返すように、自分事になってきます。

 映画を観た男性としては、高木さんのように、上手にからかわれたら、「好きにならないはずがない」と思いますが、おそらくそういう男性の妄想を上手にストーリー化したんだろうなと思いますね。

 私は、もう結婚もして、子どももいるオジサンですが、初恋の頃って、何だかとっても素敵だなぁと、思わず、何度も涙ぐみながら、見入ってしまいました。

 ちゃんとエンディングには、ハッピーエンドで終わるような、心が洗われるような映画でした。

 地球の反対側では、血を血で洗うような戦争が繰り広げられていますが、「政治がぁ~」とかいろいろ論争はあっても、このような平和な映画が上映され、観た人は平和に感動する、これって、何だかんだ言っても、決して当たり前じゃなくて、本当に素晴らしいことじゃないのかなと感じたりしました。

 素敵な映画を観て、心が洗われる…♡。まさに、文化的活動に取り組んだ一日でした。

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