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女三界に家なし・男子家を出れば七人の敵あり


今のフェミニズムのブームこそ、日本の男性の人間性を救う兆しではないかと考えている。昔はこんな言葉があった。

女三界に家なし《「三界」は仏語で、欲界・色界・無色界、すなわち全世界のこと》女は幼少のときは親に、嫁に行ってからは夫に、老いては子供に従うものだから、広い世界のどこにも身を落ち着ける場所がない。
男子家を出れば七人の敵あり男が社会に出て活動すれば、多くの敵があるものだ。

私の超主観では逆転というか、男も女も他のジェンダーも等しく三界に家なし家を出れば七人の敵ありだと思っている。(つらい)
フェミニズムを女性の課題だけではないという視野で考えると、強さを殊更誇らない男性たちの不遇について目を向けるべきかもしれない。

アメリカでは2014年以降、セレブのフェミニスト宣言(ビヨンセ、エマ・ワトソン)やヒラリーの大統領出馬、Refinery29などのフェミニズムメディアの台頭、#Metooを経て、もはやフェミニズムが大衆化されたような印象がある。
日本では、東京大学名誉教授の上野千鶴子氏の入学祝辞であたらめて日本にフェミニズムの旗が立ち、様々な議論が起った。

また、韓国のフェミニズムブームも勢いがある(入学祝辞前に書かれたものらしい)


ヒップホップと弱さ、男性の自殺率

ステレオタイプな男性性への期待は根強くある。高い収入で家族を養う、女性をエスコートする、仕事に没頭してトップを目指すなど。
周りを見ていると、そこに自分を合わせられずに苦しむ人たちが顕在化している実感がある。

なぜ顕在化されてるのか、封建制度や家父長制を絡めた話は私には無理ゲーなので、とりあえずヒップホップの話をする。

ヒップホップの固定概念であった、マッチョ文化の「男が男をリスペクトし、マウンティングしあう」ものから変わってきている。弱さを表現するものが増えている。

なぜ男性間でとくに強い「強さ」主義がメンタルヘルス問題に悪影響か述べる。日米ふくむ多くの国では、男性の自殺率が高い。アメリカの黒人に限れば、2015年の自殺者は85%が男性である。男性の自殺率の高さには、進化心理学的要因、そして社会の性別模範の影響がある。推定理由として頻出するのは「男性は女性よりも相談ができない」傾向だ。HIPHOPのメンタルヘルス観の変容/「男らしさ」から「脆弱性」へ

セラピーのツールとしてヒップホップが受け入れられている話。

こちらの自殺率や幸福度についての記事では、「中高年の男性問題」について書かれている。

 近年、男たちが死と向き合うような危険な状況にさらされる事態が激減した欧米諸国では、男性の幸福感が女性と同等になったのに対し、日本ではいまだに女性の方が幸福感が圧倒的に高く、日本の男性の幸福度はイラク、エジプトなど国内紛争や戦争が行われている国々と同じだったのである。

個人的に、フェミニズムが男性の呪縛をとることに寄与できるのか期待している。


マウンティングを見て落ち込むFOMOとは

SNSでのセルフブランディングは、その人が必死なだけで、さもしい行為とは思わない。
でも自分の心の状況によっては劣等感を刺激されることはある。

FOMOという言葉もあるらしい。
まさにこの「流行に取り残される不安」を煽った詐欺フェスティバルのドキュメンタリーがFOMOとその悲劇として分かりやすいのでおススメ。

インターネットによって増幅されたある心理現象だと結論づけた。それは「FOMO」、つまり「fear of missing out(取り残されることへの不安)」である。スマートフォンを握りしめてInstagramにとりつかれる、多くの人々の心理状況を定義づける概念だ。音楽フェスの大失敗を描く2本のドキュメンタリーが、「インターネットの病」を浮き彫りにした


ちなみにマウンティングといえば、ゴリラのドラミングを思い浮かべるけど、実際は自分の優位を顕示する行為というより、お互い攻撃するのを避けようという提案らしい。

ゴリラのドラミングについて胸を叩く行為というのは、相手と戦わずして引き分けという形にしようという合図(交渉)なのです。


女も外に出れば七人の敵ありに

当たり前の話だけど、少子高齢化で女性も「働かなければいけない」時代がきてしまう。私は専業主婦を「働いていない」と思わないけど、「女性も管理職に」「給与のギャップを無くそう」というメディアなどの発信が増えてきている。

家庭内での旧来型の男女の役割にはまらない、男性のタレントをどう見るかが、その人の多様性への許容度を測れるかもしれない。

SNSであらゆる多様性が可視化された。
私自身、「様々な価値観があって良いじゃない」と建前では言えるが、実際は許容できないものも当然ある。その反射的に感じる気持ちで己の許容度を知ることが多い。

男性が感じるフェミニズムへの違和感

社会で未だに「強くあること」のプレッシャーと相変わらず対峙している男性からすると、現在の女性の権利を主張するフェミニズムブームには、疑問や違和感が起こるのは予想できる。

男性が持ちそうな疑問や違和感のヒントになるかもしれない記事。

「フェミニズムが、女性の権利を擁護してきた運動であることはわかった。でも法的な男女平等は、ほとんど実現しているじゃないか。もちろんセクハラは大きな問題だ。でもそれは、一部の問題ある男性の仕業で、男性だからという理由から自分たちまで石を投げられるのは間違っている。フェミニストたちは、いま何をしたいんだ?男女の対立を煽るだけじゃないか」


楽しく性別の属性を行き来すること

ジェンダーレスファッションが流行している中で、スターにも多様性がでている。
社会での見え方より、自分がどうありたいかに目を向けると幸福かもしれない。

Snapchatは何故かこの性別交換機能を使ったものがやたらとネット流通している。

ARカメラアプリ『Snapchat(スナップチャット)』がSNSでにわかに流行中! 女性は男性へ、男性は女性へと変身できるARフィルターが、リアルすぎると話題になっています。

動画ECが盛んな中国では男性がメイクするものが人気に。

バーチャルインスタグラマーとトップモデルが共演


歌舞伎で有名だけど、江戸時代では女装・男装が文化として存在していた。

バ美肉というエコシステム

バ美肉文化はVR空間内の趣味としての楽しさだけではなく、コミュニティとしての癒しの効果もある。

『バ美肉おじさん』といった言葉をご存知でしょうか? バーチャルな美少女に受肉するおじさんの略称であり、『おじさんたちがバーチャルYouTuberとして活動できる美少女アバターを持つ』という意味で使われています。

自分が本来在る姿と社会との軋轢。。
答えのないことを考え続け、悩み苦しみ、弱い己を受け入れても、外に目が向かない人がいる。
本当の社会的弱者へ手を差し伸べ、ボランティアをする利他モードにもなれず、いつまでも自分の不遇を考える内省から抜けられない人は、是非ホモデウスを読んでほしい。暇がつぶれるから。


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