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「RPGツクール MZ」を初めて触ってみた話

 斜読(ヨミ)です。
 RPGツクールとは「誰でも簡単にRPGを作れるツール」で、MZは2020年にリリースされたバージョンです。
 それなりの値段なので今まで手を出せていなかったのですが、ゲームシナリオを作る練習の出力先として再び興味が湧き、触ってみました。

チュートリアルをやってみた

 インストールして起動。何の説明もなくマップのエディタらしき画面が表示される。RPGツクールはゲーム機で稼働するバージョンもあり、ゲームを作るゲームであるという扱いをされているのも見かけていたが、編集画面から開始するのを見てこれがゲームではなくツールであることを実感した。
 とはいえ何らかの説明はあるはずなので調べてみると、ヘルプのタブから説明が載っている公式Webページに飛んだり、ツール上で動作するチュートリアルを開始できたりするようだった。
 チュートリアルによってツールの使い方が大体分かった。基本的に、マップ・データベースを編集して舞台を用意し、「イベント(物体)」をマップ上に設置し、そこにプログラムを組み込んで「イベント(出来事)」を制御するようだ。
 プログラミング言語についてそれなりに勉強したことがある身からすると、条件分岐に関してどうしても冗長なプログラムになってしまう構造の不自由さや、マウスを上手く使わないとミスしてしまうというテキスト編集ではない故の難しさを感じたりした。ただ、RPG的なテキスト表示の処理ができるだけでゲーム制作としては十分に自由度があるので、便利なツールであることは確かだと思う。

戦闘システムは自由度が低く感じる

 戦闘システムの基本的構造についてはかなり堅く定められている。自分が一番好きなRPGである『ブレイブリーデフォルト』のシステムをどれだけ再現できるか試してみたが、なかなか難しい。戦闘ではコマンド入力のタイミングを自由に制御できない故に「ブレイブ」、つまり複数回行動を可能にする効果を即座に適用できない。また、スキル自体に条件分岐などのプログラムを組み込めず、スキルから「コモンイベント」というプログラムを呼び出してもそこでは戦闘中の一時的な能力変化を扱うことが難しい。故に「攻撃力を50%上昇させるが、25%の確率で失敗して最大HPの20%のダメージを受ける」(モンクの「練気」)といった処理が難しい。ステート(バフ・デバフ・状態異常)を介せば、コモンイベントから割合ダメージや割合攻撃力上昇を制御できたが、ステートによるダメージは即座に適用できないため実現したい処理と少し異なってしまう。

謎解きゲームとしての選択肢作り

 戦闘システムを使用しないゲームについて考えてみた。アドベンチャーゲーム。謎解きゲームなどだ。
 選択肢は通常6つまでしか表示できないが、この問題は6つ目の選択肢を「他の選択肢を表示する」にすれば回避できる。文章入力はできないようだが、数値入力や所持するアイテムの選択は可能だ。
 謎解きゲームであるなら、考えた通り行動ができず、閃いた解決法を実行できないと不満に思ってしまう可能性があるため、その点からもマップ上にできるだけ多くの調査可能箇所と行動の選択肢を用意しておくことも求められるだろう。
 謎解きゲームで問うべき点は、「目的に対応した解決法を思いついたか」で、解決法が分かった人にだけ辿り着ける選択肢を作らなければならない。例えば、「開かない2階の部屋の中を見る」にはどうすれば良いかという謎解きの答えが「別の建物の2階から窓を覗く」であった場合、その窓を調べた際に、それができそうだと伝える一方で、解決法を思いついていない人には関係ないと思わせる情報を与えた方が良い。「よく観察する」といったコマンドをスキルかアイテムとしてマップ上のどこでも使えるようにしておき、窓を調べた時の文章は「○○の建物が見える」程度にしておくのが良いかもしれない。

私はどう使うか

  まずは簡易的な謎解き系アドベンチャーゲームを作ってみたいと思う。その過程でゲームシナリオを書く練習をしたいと思う。

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