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♥本、星空、旅、フィンランド、美術、子、日本の昔からのもの、喫茶ひとりじかん。 ある日…

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♥本、星空、旅、フィンランド、美術、子、日本の昔からのもの、喫茶ひとりじかん。 ある日「あなたはフィンランドとアートおたくです」と子に言われる。

マガジン

  • 2020.2-

    日記やいろいろ。

  • 本の空

    本の記憶を空に放つ。

  • 「喫茶ひとりじかん」レポート

    Moiの岩間さんとハラダさんの活動「喫茶ひとりじかん」の体験レポート。と、お二人と一緒にやったこと。

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喫茶ひとりじかん、

喫茶ひとりじかん、とは、Moiの岩間さんとハラダさんが2019年から始められた活動。 岩間さんは、荻窪→吉祥寺にかつてあったカフェmoiの店主さんでもある。私は17年前moiのオープンした時から数年間フィンランド語教室に通っていた。 フィンランド語教室に通っていたのは、フィンランドが好きだったから。私はフィンランドの静かなところがとても好きだ。街中を歩いているときでさえも、静かなきもちになれる、ふしぎ。この、ふしぎのひみつをいつか解いてみたいと思い続けている。 喫茶ひと

    • 2021.8

      朝、職場へむかうために家をでると雨が降りはじめた。アスファルトを白く煙らせながら、ばらばらと音をたてて降る雨。足早に最寄りの駅まで行き、地下鉄に乗る。 地下鉄から降りると、くっきりと晴れていた。雨が夢だったかのような青い空。強い日差し。影がない場所では目をあけるのもつらいほど。 そうだ!と、さっきまでさしていた傘をひらく。日差しよけにもなるし、雨でぬれた傘も職場につくころには乾くはず。そう思いながら背の高いプラタナスが街路樹の道を歩く。 すると、さした傘にさわさわとゆれ

      • 本の空 「ニューシネマ珈琲3」

        漫画「ニューシネマ珈琲」シリーズの完結編。作者はお友だちでもある池田ハルさん。 ハルさんは漫画家であり、アーティストでイラストレーター。 ハルさんと出会ってから、年に数回はハルさんの作品を見にさまざまな会場に足を運んでいる。それくらいパワフルに活動されているのだ。それがとてもうれしいし、私自身その都度チカラをもらっている。 「ニューシネマ珈琲」の1巻は、2019年のディスクユニオン新宿中古館・ブックユニオン新宿でのPop-UP Shop開催時に。2巻は2020年ユニオンレ

        • 2021.1 - 3

          また会えた、 あたらしい春 梅の花びらの てんてんと広がる やわらかい緑 深呼吸 ジンジャー シナモンと クローブは すべてパウダー。 カルダモンは切り込みいれて つぶつぶを出して、すり鉢で。 フィンランドの風がとろけた ジンジャークッキーのスパイス完了。 深呼吸 朝の光は、はやく 夜の訪れは、おそく 少しずつ少しずつ。 ななめからの陽は 私やみんなの影を 長くのばしてくれて コンクリートの歩道を 淡い色に変えてくれて たくさんの記憶の中の 春 と 今 重ねてくれて

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        喫茶ひとりじかん、

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        • 2020.2-
          14本
        • 本の空
          4本
        • 「喫茶ひとりじかん」レポート
          5本

        記事

          2020.10 #2 - 12

          ご報告です。夏から治療していた貧血が回復しました。赤血球たちはまるまるふっくらとしてくれたみたいです。しばらく定期的に検査は必要ですが、まずは一安心。 早起きは続いています。朝の空をよく眺めています。空があかるくなる時間が、とくとくと日々遅くなってゆくのを感じながら。そう思っていたら、もう冬至もすぎていたなんて。 さて、10月。再び始まった歌舞伎公演を観に、国立劇場へいってきました。大劇場、ひさしぶり。平櫛田中の鏡獅子。東山魁夷の雪原の絵。まず好きなものたちにご挨拶。

          2020.10 #2 - 12

          2020.10

          10月のおわりに息子と海へ行く。東京湾以外の海をみるのは、今年はじめて。 一昨日「海に行きたいのだけれど」と息子が言ったのだった。そういえば夏にも言っていた。さらに春にも言っていたのだった。その時は「そうだよね、私も海いきたいな。のんびり浜辺で貝を拾いたいよね」などと海への想いを二人で語り合い、けれども実際に行くことはなく、そのままになっていたのだった。 「ずっと旅していないじゃない?なんかね、校庭のトラックをぐるぐる走っているような気持ちになってきた。いつもと違う景色が

          ヨコハマトリエンナーレ2020「AFTERGLOWー光の破片をつかまえる」岩井優さんの《彗星たち》に参加しました #後編

          ◆前編のお話◆ 岩井優さんの《彗星たち》の第1回ワークショップで紙袋マスクをカスタマイズし清掃アクションに参加した私。Moiの岩間さんとハラダさんに撮影とストーリー構想に協力してもらい、ふたたび第3回ワークショップへ参加することにしました。 山深い集落で人間と助けあって暮らしていた昔のクママスク族の姿に戻らせてみよう。 第3回・紙袋マスク制作のオンライン会に参加し、“みみずく土偶”みたいな姿を目指しカスタマイズです。 こちら東京国立博物館にて私が撮影した“みみずく土偶”。か

          ヨコハマトリエンナーレ2020「AFTERGLOWー光の破片をつかまえる」岩井優さんの《彗星たち》に参加しました #後編

          本の空 「Letter」

          この本の赤は。 深い森の中や、静かな夜を 照らしてくれるような色だと思った。 ふれると、布の、縦糸と横糸を微かに感じて、さらざらりと気持ちよい。 細い糸で織られた布なので、私の目では縦と横の糸はわからないのに。さわるとわかるだなんて不思議。 皆川明さんが2011年8月から2020年4月まで、一週間に一度、綴られた言葉たち。 本の初めから又は終わりから順々に読んでゆくのもよいけれど、私は今は、偶然にひらいたページの言葉を読んでいる。 いくつかの言葉と出会い、閉じる。 そ

          本の空 「Letter」

          本の空 「ニューシネマ珈琲 NEW CINEMA COFFEE - Flowers」

          リソグラフで作られた本。 紙とインクの存在を、 人の手によって作られた本であることを感じる。 そのあたたかさが ハルさんのイラストと混ぜ合わさって 都会的  + nostalgie レコードのような本、だと思った。 半透明の紙をめくると、表紙。 私の写真より、実物はもっと繊細であざやかな発色です。 赤い糸で綴じられているのも好きです。 「ニューシネマ珈琲 NEW CINEMA COFFEE - Flowers」著者:池田ハル 翻訳:須藤美千代 発行:HALNOTE at

          本の空 「ニューシネマ珈琲 NEW CINEMA COFFEE - Flowers」

          ヨコハマトリエンナーレ2020「AFTERGLOWー光の破片をつかまえる」岩井優さんの《彗星たち》に参加しました #前編

          岩井優さんは「洗浄」をテーマに活動されているアーティストです。この作品では一般参加者とオンラインを通じてのディスカッション、そして清掃にまつわるアクションが行われます。各自カスタマイズした紙袋マスクを頭にかぶって、清掃アクションを行うのがポイントです。 紙袋マスクを作るとはおもしろそう! そう思い、一般参加者として参加することにしたのでした。 おおまかに《彗星たち》の流れをご紹介します。 1:参加者には黒鉛(グラファイト)が表面に塗られた紙袋が郵送されます。頭にかぶると目

          ヨコハマトリエンナーレ2020「AFTERGLOWー光の破片をつかまえる」岩井優さんの《彗星たち》に参加しました #前編

          2020.8

          8月はほとんど毎日、朝焼けを眺めていた。 それは早い時間に起きようと決心しているからではなく、体のリズムが今は早寝早起きだから。8月に入ってから貧血治療のため処方された鉄剤を一日一回、夕食後に飲んでいる。健康診断の結果で自分が貧血だということを疑ってしまうほど、あわあわとした自覚しかなかったのだけれども、鉄剤を飲みはじめてから、あ、貧血なんだと感じるようになった。 鉄剤の効き目が切れはじめる夕暮れになると、体から休みましょうのサインがでてきて眠くなってくる。お昼すぎにミロ

          ONLINEひとりじかん そして銀座・月光荘画材店 2020.6

          それは、ひとり、のために生まれる集まりだった。 Moiの岩間さんとハラダさんがされている活動「喫茶ひとりじかん」は、新型コロナウイルスの影響で今年の2月以降、開催が中止となっている。「不安や恐怖で落ち着かない気分にさせられる今のようなときほど本領を発揮するもの」と考えていらっしゃるにもかかわらず、開催を許さない状況が続いている。自称、応援隊員の私としてもくやしい。 そんな中、5月下旬から「ONLINEひとりじかん」という活動をスタートされたのだった。 1名の参加者と主催者

          ONLINEひとりじかん そして銀座・月光荘画材店 2020.6

          2020.5 #2

          早い時間に、目が覚めた。 空をみてみると、朝焼けがはじまった頃だった。 毎日 太陽が昇り、 沈んでいるのに。 人生で何回 空の変化を こんな風に ゆっくりと ながめるのだろう? 夕焼けをみながら友が言ったことを、こんな時はいつも思い出す。 また一回、みることができたよ、と思う。 朝焼けをみた日、夕焼けもみる。

          2020.5 #2

          2020.5

          ちいさな虹をみつけた。 高いところにある窓が きらきら光を反射していた。 床をすうっと照らして ちいさな虹をつくっていた。 ゆらゆらみえたら とけるかのように 消えてしまった、 ちいさな虹。 それから ちいさな虹を探している。 けれども みつけることができない。 5月まっすぐな光の日に 窓辺に水を、置いてみた。 ゆらゆらと あわあわと、色かさなる。

          2020.4

          2020年の4月は、自分の日常の中、自分の住んでいる、ごくごく近くを、見つめるような時間だった。 そこにしか居られなくなったことによって見つめてみると、ささやかだけれど、これまでは気がつくことができなかった発見がある。 空が広がる 雲が流れる 風が吹いた 影が揺れる 鳥の鳴いて 空気をすう。 もし、どれか一つでも欠けてしまったら、どんなに淋しいものだろう。 そして、今私が居る場所と違う場所、そこに居てくれている大切な人、もの。 どちらも尊い。 そんなことも考えた4月。

          2020.3 心を動かすことができる力。

          息子が6年間通った小学校の卒業式が行われた。 どこまでも広がる青い空、 淡い雲のように咲いた桜、 あたたかな春の日差しの中。 思い出す。 9年前の春。地震の日。 東京の家で息子と私は二人だった。 いくつか物が落ちてきたけれど、それによって怪我をすることはなく、停電や断水にもならずに済んだ。 テレビをつけた。あまりのことに言葉を失い、私はテレビをしばらく消すことができなかった。 けれどその時、私よりも何倍ものショックを受けたのは、当時3歳だった息子の方だったのだ。実際の地

          2020.3 心を動かすことができる力。