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オーストラリアでパートナービザ申請をしようと決めた【ビザの話1】

海外で生活をする上で、避けては通れないのがビザの話。オーストラリアでは「外国人」である僕が、オーストラリアという国から得ている滞在許可のことだ。

特に、僕の現在のビザである「パートナービザ(配偶者ビザ)」について書いてみようと思う。オーストラリアという国や、海外移住、海外での結婚に興味のある人に役立つ情報かもしれない。ただ法律の専門家ではないので、あくまで個人の経験の話として読んでもらえたら。

この国に住み続けたくなった

僕はもともと留学生としてオーストラリアに滞在していたので、学生ビザ保持者だった。在学中に現在のパートナーと交際し始め、次第に「この先、一緒に生きていきたい」と互いに意識するようになった。

オーストラリアには、いわゆる白人のオージーだけでなく世界中から来た移民もたくさんいて、文化的にも多様性が豊かだ。僕もその中の1人としてここで生きていきたいと思った。

しかし、問題はビザ。学生ビザには期限があり、期限を超えてオーストラリアに滞在するのはすなわち不法滞在となるため、継続してこの国に住むには別のビザが必要だ。

僕の場合は、パートナービザを申請することにした。

オーストラリアのパートナービザの条件

パートナービザを取得するには、いくつかの条件がある。ざっくり簡単にいうと、以下のようになる。

1. 申請者のパートナーが市民権または永住ビザ保持者であること

2. パートナーと結婚または事実婚をしていること

3. パートナーと1年以上共に暮らしていること(※特別な理由があって同居できない場合を除く)

厳密にはこの限りではないが、主たるものは上の三つだ。僕らがパートナービザ申請をすることを考え始めた時点では、まだ「2」と「3」の条件を満たしていなかった。

しかし、同棲は既に予定済みで、一緒に住み始めたら事実婚の届け出もすると決めてあったので、条件を満たしたら、僕の学生ビザが切れる直前にパートナービザ申請をすればいい、と考えた。

ちなみに、オーストラリアのディファクト(de facto)という制度が日本の事実婚に相当するが、婚姻と等しい権利を法的に認められた制度であり、婚姻同様の公的な届け出システムもある点は日本の事実婚と大きく異なる。ディファクトについては少し前の投稿にまとめたので、そちらを参照のこと。

パートナービザがあると何が変わるか

オーストラリアのパートナービザがあると、この国で暮らすことが可能なだけでなく、就労の制限もなくなる。学生ビザやワーキングホリデービザでは、働ける時間数などに限りがあり、ビザ自体に期限もあるため、したがって就労先も限られてくる。その縛りがなくなることは、パートナービザの大きなポイントだろう。

パートナービザは滞在期限も半永久的なので、普通に生活していればビザの失効や帰国日を気にすることもない。

また、パートナービザ保持者はメディケア(国民健康保険)や失業保険、生活保護などの社会保障制度の対象になる。これも、他の一時滞在ビザとの大きな違いだ。

ただし、あくまでビザは国から与えられた許可に過ぎないので、オーストラリアという国に不利益を与える犯罪などに関われば、ビザ剥奪で強制出国という可能性もある。多くのオーストラリア生まれの人が持つ市民権と、ビザとの違いは、「国によって取り消し可能であるか」、そして「選挙権の有無」だ。

しかし、パートナービザを持つことで市民権保持者とほぼ同じような生活をオーストラリアで送ることができる。

パートナービザを取得

パートナービザの最初の2年は「一時滞在ビザ」、それ以降は「永住ビザ」のカテゴリーになる。僕がビザ申請を考え始めた時から現在までを時系列で書くとこんな感じだ。

2018年 同棲を考え始める
2019年 同棲開始 → ディファクト申請 → パートナービザ申請
2020年 パートナービザ(一時滞在ビザ/820)取得
2021年 永住ビザ(801)への切り替えを申請へ

結論からいうと、僕は先に挙げた三つの条件の全てを満たすより前にパートナービザを申請して、それでもビザは降りた。その顛末や、大変だったビザ申請手続き、申請にかかったお金などについては、次回以降に書いてみようと思う。


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