見出し画像

オーストラリアのパートナービザ申請、お金&時間はどれくらいかかる?【ビザの話3】

海外移住、国際結婚とビザは切っても切れない課題だ。オーストラリアのパートナービザ申請には時間、お金、そして労力がかかる。2019年にパートナービザ(配偶者ビザ)を申請した僕の経験を基に、ビザの種類、申請手順、申請にかかるお金についてまとめてみた。

Photo by James Frid on Pexels

パートナービザの種類

パートナービザと一口に言っても、ざっくり大きく分けて2種類ある。「ビザを申請するときに申請者がどこにいるか」がビザの種類を分けることになり、種類ごとに「サブクラス」と呼ばれる番号で見分けることができる。

オーストラリア国内(オンショア)から申請する場合

オーストラリア国内から申請するパートナービザはサブクラス820と801

パートナービザの最初のステップである一時滞在ビザ(820)をオーストラリア国内から申請し、発給された後、永住ビザ(801)を申請する。

【国内(オンショア)申請の場合】

  • ビザ申請後、発給待ちの間も、必要な手続き(有料)をすれば国外に出てまたオーストラリアに戻ることもできる。

  • 一時滞在ビザの申請後すぐにメディケア(国民皆保険)の加入、国内でのフルタイム労働、無料の英語クラスの受講ができるなどのメリットがある。

オーストラリア国外(オフショア)から申請する場合

日本など、オーストラリア国外から申請できるパートナービザはサブクラス309と100

パートナービザの最初のステップである一時滞在ビザ(309)をオーストラリア国外から申請し、発給された後、オーストラリアに入国できるようになり、永住ビザ(100)を申請する。

【国外(オフショア)申請の場合】

  • 最初の一時滞在ビザが発給されるまでオーストラリアに入国することができない。

  • 一時滞在ビザ発給を受けてオーストラリアに入国すると、メディケアの利用、国内でのフルタイム労働、無料英語クラスの受講などが可能になる。

ちなみにオンショアもオフショアも、結婚をしているカップル、または事実婚をしているカップルがパートナービザを申請できる。
この他にも、婚約者ビザ(Prospective Marriage visa/サブクラス300)という、その名の通り、市民権や永住権保持者の婚約者のためのビザもある。

申請〜発給にかかる時間は?

僕が経験したのは、オンショア(オーストラリア国内)からのパートナービザ申請。このビザの申請の流れは以下のようになっている。

  1. 820ビザ(一時滞在ビザ)を申請
    ↓ (およそ18〜27カ月以内 ※)

  2. 820ビザが発給される

  3. 820ビザ申請から2年後、801ビザ(永住ビザ)を申請
    ↓(およそ14〜20カ月以内 ※)

  4. 801ビザが発給され、永住の権利を得る
    (※2021年現在の情報。ビザ発給までの期間はその時々によって変化し、前章にリンクを貼ったオーストラリア移民局のサイトで最新情報を確認できる)

「最初の一時滞在ビザが発給されるまでに2年前後もかかる?!」と、その手続き期間(予測)の長さには正直驚いた。しかし実態は1年以内に発給されるケースもあり、僕もそのうちの1人だった。

待つ期間を長引かせないためには、手続きに不備がないことも重要なのではと思い、これでもか、というほどに入念な必要書類を用意したのが良かったのかもしれないと考えている(あくまで一個人の意見)。

ビザ申請の費用は?

あくまで2021年現在の金額だが、パートナービザの申請にはオンショア・オフショアともに7850豪ドル(AUD)かかる。仮に1豪ドル=80円で計算すると、62万8000円。

数万円で取れるワーキングホリデービザや学生ビザと比べると、庶民の僕には目玉が飛び出るほどに高いパートナービザの手数料。しかも、物価上昇などに合わせて各種ビザ代は頻繁に値上がりするのが常で、もちろんパートナービザも例外ではない。

ビザ申請手数料の他に、必要書類を揃える際にも別途、手数料がかかるので、プラス数百豪ドル(数万円)程度は見積もっておくことになる。提出する書類は全て英語でなくてはいけないため、日本語の書類は全てNAATIという専門の翻訳者に有料で依頼し、翻訳したものを提出する。それ以外の翻訳は認められない。

また、大変な書類集めから申請手続きまで全てを自分でやるのではなく、ビザ専門のエージェント(代理人)や弁護士に依頼する方法もある。僕はエージェントを利用しなかったが、利用した人に聞いたところ、最低でも3000豪ドルほどはかかるようだ。

このように、オーストラリアのパートナービザ申請には決して安くないお金がかかる。しかも、これらはあくまで「申請」に必要な費用であって、ビザが降りるかどうかは保証されていないし、もし万が一降りなかったとしても返金はない。

そう考えると、揃える書類や申請フォームへの記入内容に正確を喫して、確実に申請が通りそうな状態で申請するしかない、ということになる。

そもそも、「何の書類を集めたらいいのか?」というのが最初の疑問だったので、それについては次の投稿で紹介してみようと思う。

※この投稿を含め、ビザに関する話はあくまで僕個人の体験談なので、正確な最初情報は必ずオーストラリア移民局の公式サイトを参照のこと。

◆ビザ申請の前に「事実婚」の手続きをした話はこちら。


◆ビザ手続きを急ごうと思った理由はこちら。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?