独立コンサルタントとして仕事をするのに役立った本3冊
こんにちは、セーシン(@n_spirit2004)です。
私は、サラリーマンを辞めてから独立コンサルタントとしても活動しています。
独立コンサルタントをやり始めて、サラリーマン時代と明らかに変わったと思うことが少なくありません。
サラリーマン時代は、組織としての大方針があり、その大方針を実現するために必要な予算を獲得して、現場をマネジメントしながら目標どおりに仕事を完成させることが主な仕事でした。
ところが、コンサルタントとして求められることは、顧客の課題を理解して、顧客にとって適切なゴール(大方針)を設定して、顧客自身がそれを実現できるように伴走することです。
この2つの間には、頭の使い方が異なる部分が多数あります。
例えば、サラリーマン時代は「◯◯の商品を作る」など、解決策ありきで話が進むことがほとんどでしたが、コンサルタントになると顧客が言語化できていない部分まで理解を深めて解決策を練り上げていく必要があります。
また、サラリーマン時代は仕事相手を指揮・命令権や、組織の役割として動かせるケースが多かったですが、コンサルタントになるとそうした権限や組織上の役割とは無関係に動いてもらえる工夫が必要になります。
そして、もう1つ決定的な違いだったのは、独立コンサルタントになると自分で自分に値付けをして、クライアントからお金を頂くという点です。
自分が提供できるサービスはどの程度の価値なのか、明確に示せるようにする必要があるのです。
こうした頭の使い方を補うためには、偉大な先人の事例を本で学ぶしかありませんでした。
今回は、私がこれまで読んだビジネス書の中で、独立コンサルタントとして仕事をする上で参考になったと思う本を3冊紹介していきます。
1.年間報酬3000万円超えが10年続くコンサルタントの教科書
若くして独立コンサルタントになって、年間3000万円を超える報酬を獲得できる地位を獲得した和仁氏が書いた本です。
本書では、裸一貫で独立してからどうやって年間3000万円の報酬を超えるコンサルタントとしての地位を築くまでの具体例をベースに様々なノウハウが記されています。
その中で最も印象に残ったのが、価格設定です。
自分の価値を安売りしてしまえば、報酬を大きく稼ぐことはできない中で、どうやって自分の価値を大きく見せて報酬を獲得できるようにしたか。
以下、本書の抜粋です。
税理士だったら月3~5万円ぐらい、社労士だったら月2~3万円ぐらいというように、もちろん内容によっても違いますが、たいたいそれぐらいという相場観が社長の頭の中にはあるわけです。
(中略)
じゃあ、どうしたらいいか考えました。僕がまず発想したのは、「自分のコンサルは、客観的に見てどれぐらいの価値をもつか?」です。
(中略)
「役割」は幹部社員と比べられたい。
(中略)
報酬は誰と比べれられたいか、というと「新入社員の給料と比べられたい」と発想しました。
年間報酬3000万円超えが10年続くコンサルタントの教科書から抜粋
これはフレーミングという考え方を応用した価格設定ですが、私が独立コンサルタントとして自分のサービスの値付けをする上でも大変に役立っています。
2.優れた発想はなぜゴミ箱に捨てられるのか?
世界的に有名なTOC制約理論を発案したエリヤフ・ゴールドラット氏から直接薫陶を受けた岸良氏が書いた本です。
価値を創り、価値を伝え、実現までの道のりを創るという大きく3つのプロセスに分けて、イノベーションを起こすために重要な視点・フレームワークをマツダの成功事例なども取り上げながら解説しています。
その中でも目を引いたのがこちらです。
「今まで◯◯◯だと思っていませんでしたか?でもこれからは違います」こう言葉に表したときにWOW!と感じたら、きっとそれはお客様の想像の限界を超えて世の中にWOW!と言わせる価値があるということだ。
確かに、顧客が今まで当たり前だと思っていたことが覆されたとき、それは大きな価値に繋がります。
例えば、コンサルタントとしてクライアントに提案するときは、以下のように応用できます。
「今まで、◯◯◯の課題は解決できないと思っていませんでしたか?でも私のコンサルティングサービスなら解決できるんです」
あるいは、コンサルタントとしてクライアントの顧客に提案する商品やサービスを考えるときにも使えます。
本書では、この言葉を生み出すためのプロセスを「価値を創る」パートで解説しています。
後半では、著者が代表を務める会社のコンサルティングサービスの提案方法を実例として載せているので、そういった意味でもコンサルタント業務に大変役立つ一冊と言えます。
3.プロフェッショナルコンサルティング
カネボウやJALの再生を手掛けた経営共創基盤の冨山和彦氏と、元マッキンゼーの経営コンサルタント波頭亮氏の対談をまとめた本です。
本書からは、例えば以下3つの重要性を改めて学ぶことができます。
・仕事相手に寄り添う姿勢(論理だけでなく、情理を理解できること)
・勉強しただけでできるようになったと思わない(実践の中で応用する力を身につけること)
・複雑な事象を整理して相手に伝える能力(因果関係をシンプルに説明できること)
後半では、独立と相関を意識し、比較対象を間違えないようにして、論理的に物事を考えて、実際のファクト(現場で起きていること)との差異を分析する大事さを語っています。
コンサルタントとして、クライアントにいかに高い価値を提供できるか。
プロフェッショナルファーム出身者ならではの説得力ある語り口でまとめれた一冊です。
冨山和彦氏のおすすめ本を以下の記事にまとめているので、あわせてご覧ください。
まとめ
以上、独立コンサルタントの仕事をする上で役に立ったと思う本3冊の紹介でした。
これから独立コンサルタントを目指す方はもちろん、業務においてより大きな付加価値を出したいと思っている方にも参考になれば幸いです。
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