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ショートショート_返却

冬の色というと、どうしても、雪の白を連想してしまう。今は既に12月も中旬。寒くてしかたない日が続いていてもおかしくないが、今日も昼間はポカポカ陽気で。遠望する富士山の山頂は冠雪しているものの、まだすっぽりとは覆われていない。そんな日曜日に、またもや、荒技をやってしまった。

さて、小牧幸助さんの、シロクマ文芸部の最新お題は、木曜日に出る。

そして、今回のお題は、「冬の色」から始まる、小説、詩歌、エッセイということで。

そして、たらはかにさんからのお題は…。

表のお題が「白骨化スマホ」で。裏のお題が「肋骨貸す魔法」ということだ。


お2人の企画は両方とも、膨大な数のファンの方、参加希望者を抱えていらっしゃって。お題を出すだけでも、大変だと思うのである。
それでもお題を出してくれる。毎週。ほんとうに、ありがたい限りだ。毎週、励みになる。

また、今回は、西野圭果さんの、シロクマ文芸部作品を読んでみた。ちょっとその感想を述べてみる。

いい作品だ。今回は、俳句、歌であるが。圭果さんは、いろいろな歌をつくられている。私は俳句などの歌作、詩作はからっきしダメで。でも、人のものを読むことは、する。
今回の俳句も、フロストフラワーやアイスバブルという題材を扱っていて。厳寒の地の白い冬の世界を思い起こさせてくれた。いつか、生きている間に、こういう、厳しくも美しい自然に触れる機会を持てたらなどとふと、思った。


心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。

せっかく出していただいたお題を、小牧幸助さんの始まりの言葉と、たらはかにさんの裏表のテーマ、3ついっぺんに書く荒技。まして、シロクマ感想文まで、4重の荒技。あまりにもやりすぎじゃないかな。


うむ。


これで何週間だろうか。まあ、続けられるだけ、続けるさ。



心の中の、リトルkojuroが、また、ボソリと、呟つぶやいた。

なんだか、悪ガキだな。


まあな。

そしてもう一度、心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟つぶやいた。

家族からのお題は、バックアップで書いたの?

うむ。少しずつね。でも、それを投稿する機会がなくなってしまったかも知れない。

さて。それでは、本編にまいりましょう。今週の荒技、「返却」約410字を、どうぞ。

☆         ☆         ☆


冬の色が山頂に降りた富士山を正面に見て、列車を待っている涼の手元には、1通の恐るべき通達が届いていた。

悪の枢軸が優秀なエージェントを狙い、特殊な電磁波で白骨化させる事案が米国で3件起きているという。

研究所で対抗ツールを受け取ったのだが、まるで魔法使いの杖を短くしたような形状で。

それを見つつ独り言ちた。

「刀身3寸、短くはない」

次の瞬間、ブルルとスマホが震え、杖のアラームが鳴った。

やばい、電磁波だ。

涼は、即座に杖を振った。

すると、数メートル離れたところにいた男が胸を押さえうずくまった。5度振ると、その男は悶絶し出した。

涼は男を確保。怪しい発信機が男のスマホに接続されており、無事、それを回収した。

一週間後、全エージェントの携行ボールペンに白骨化電磁波防御システムが配備された。

研究所長室の壁には、防御システムが開発されている間、なぜか人の肋骨が5本、丁寧に額に入れて飾ってあったという。

だが今は、本人に無事、返されたらしい。


☆         ☆         ☆

■追記■
面ゆるって、なに?
それは、これ。西尾さんはじめ、みんな、面白い作品をあげていて。
私は、だいたい土曜日の夜に、そこそこの過去記事をあげています。
もしも、お時間があれば、みんなの作品、読んで頂けたら幸いです。


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