ケンタ

家内は、モス派である。だが、結局は、マックで購入することが、ほとんどである。これは、家計の事情によるところが大きい。我が家は、マックに、頼り切っている。ありがとう、マック。

ところが、一応の、電気屋さんでの奮闘に、予期せぬご褒美があった。

なんと、ケンタッキーフライドチキンで、おやつを購入しても良いというのだ。

心の中の、リトルkojuroが、感慨深げに呟いた。

珍しいこともある.......。

だが、これも、プチ複雑怪奇の始まりだった。

家内が、言ったのだ。

アボカドが、食べたいなあ。

そして、こういうのも、出してきた。クーポンだ。

どうも、事前に、アンケートにこたえていたらしい。

私は、言った。

なんだ、クーポンがあったから言ったんだね。

すると、家内が、ちょっと、キッとなって言った。

私は、アボカドが、コジくんと、食べたいのっ！

心の中の、リトルkojuroが、フッと、笑って呟いた。

いやいや。クーポンが、先だろ。

いずれにしても、ケンタッキーフライドチキンなんて、千載一遇のチャンスだ。

私は、喜び勇んで、レジに並んだ。

すると、家内が言った。

コジくん、支払いは、PayPayね。

心の中の、リトルkojuroは、何も言えなかった。

.......。

そして、スマホを取り出し、PayPayの残高を確認し、バーコードを呼び出そうとしていると、店員さんが、私に語りかけてきた。

KFCを、フォローされていますか?

私は、?????だった。

そして、面食らっていると、店員さんが、スマホ、少し、いいですか。

スマホの画面を見せつつ、支持を受けつつ進んだ。

すると、なんだか、知らず知らずのうちに、家内の大好きな、クーポンを、ゲットしていた。

家内も、ニコニコしながら、店員さんと、私のやりとりを、見ている。

心の中の、リトルkojuroは、いぶかしげに呟いた。

まるで、PayPayの罠に、吸い込まれていくようだな.....。

駐車場にかえり、小志朗(注1)に乗り込んだ。

私の手には、バジルアボカドツイスターと、

さらに、私にだけは、家内のアンケートのおかげで、クリスピー骨なしチキンが、おまけについていた。

家内は、すこぶる上機嫌だった。

心の中の、リトルkojuroが、ボソッと、呟いた。

今日は、指導者がいたから、軽くすんだな.....。

命拾いをしたが.....。

いらないメールや通知が、ガンガン来そうな気がするのは、気のせいかな.....。

我が家は、家内が上機嫌ならば、平和なのである。

これで、いいのだ。

(注1)我が家の車には、小志朗=こじろう、という名前がついている。