お帰り
以前の記事で、私が、ゼスプリのCMのキウイブラザーズのことが好きになり、家内がシールを集めてブラザーズのぬいぐるみのプレゼントに応募したことを、書いた。
この前の連休前に、Twitterを見ていると、なんと、キウイブラザーズのフィギュア付きのパックが数量限定で販売していると言うではないか。
実は私は、何の気なしにその記事を見過ごしてしまっていて、忘れてしまっていたのだが、家内はしっかりと覚えていて、翌日はの金曜日、スーパーに行ったときに果物売り場に、最初に向かった。
そして、
あった。あった。
フィギュア付きのパックを手に取って私に家内が微笑みかけた。
え?
事態を飲み込めない私が家内の方を見ると、
Twitterを見ていたら、ようやくゲットしたという投稿が、朝からたくさん入っていたよ。もう、無いかと思ったけれど、まだあって良かった。
Twitterを見過ごしていた私は、家内の機転に救われた思いがした。
持つべきは、しっかり者の、優しい妻だな。
そう返すと、家内が、
でも、ゴールドしかないね。グリーンは、もう、無くなっている……。
と、残念そうに言った。
フィギュアは、グリーンとゴールドの2体ある。2体揃ってキウイブラザーズなのだ。
キウイの値段は、ゴールドの方が、少し高いという。安めのグリーンは、既に売り切れていて、私がゲット出来たのは、ゴールドの片方のブラザーズだけだった。2体のブラザーズのセットは手に入れられなかったが、私は、十分に満足だった。
その日、長女が帰宅してきた。というよりも、深夜に迎えに行ったのだ。そして帰宅して、私の机の上の、ゴールドのブラザーズを見て大きな声で言った。
うわぁ!可愛い!ありがとう。私のために!
え?俺のだけど。
私は、ちょっと驚いて、心の中で呟いた。
長女は、続けて言った。
だって、ブラザーズのことをスキだって言ってたもん。わたし。
どうしても、自分のものにするつもりなようだ。そう思いしばらく、ゴールドのながら、私は、長女が怪我をしていることを思い出した。
ゴールドのブラザーズに、長女を見守ってもらうか……。
翌日、長女を自宅に送って行った。長女の怪我はかなり深く、何針か縫って完治まで何週間か病院通いになる。
長女が出勤したあと、私と家内が長女の自宅をあとにするとき、私は、長女のタンスの上に、ゴールドのブラザーズを、そっと置いてきた。
家内と私は、過保護である。長女は、過保護のカホコである。
きっと、帰宅した長女に、ゴールドのキウイブラザーズが声をかけてくれるだろう。
お帰り。
と。
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