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自分が「中国語を話せる」ということは、社会を”プラス”に変えられるということ

はじめに

みなさんは、「ヤングケアラー」という言葉を知っていますか?

「ヤングケアラー」とは、法令上の定義はありませんが、一般的に、本来は大人が担うと想定されている「家事」や「家族の世話」などを日常的に行っている子どものことを言います。

その「ヤングケアラー」の中には、日本語が苦手な家族のために「通訳をする」という役割を担っている子どもがいるのです。


この問題について、私たちができることって、何だと思いますか?

クエスチョンマーク

「外国籍ヤングケアラー」問題について考えてみる

各自治体における「ヤングケアラーの概念」への認知度は、平成30年度調査では3割弱でしたが、令和元年度調査では約7.5割までに高まっています。
近年、社会問題として注目を浴びてきていることがわかります。

ヤングケアラーとは

       (出典:厚生労働省ホームページ「ヤングケアラーについて」)

今年まとめられた研究報告書によると、「家族の通訳をしている」と答えた子どもの割合は、中学生が23.4%、全日制の高校生が36.3%、通信制の高校生では約4割、定時制の高校生では5割近くとなっています。

これに対し、各自治体の専門部署はアンケートに対し、「日本語ができない家族に対する支援機関への連携の工夫」について、「特に何もしていない」が 89.3%となっています。子どもたちの置かれている状況はかなり厳しいです。

通訳の内容までは調査されていませんでしたが、「役所での手続き」や「病院での診察」などが主だと考えられます。これら通訳が求められる時間は、子どもたちが学校に通う重要な時間帯と重なっています。家族のための欠席が、子どもの人生を閉ざしてしまう…。そんな社会は誰に対してもプラスにならないと思います。

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自分にできることは、いま行動を起こすこと

子どもの通訳について、外国籍となると「役所の手続き」が多いのかもしれませんが、やはり、頻度の面で考えると、病院での通訳が最も多い理由になるのではないかと思います。家族の人数だけ通院の機会は増えますし、状況によっては定期受診が必要なケースもあります。

医療通訳さんと病院に行くためには、事前の手続きが必要です。通院が決まったらすぐ手続きを行えばよいのですが、日本語がわからない人にとっては、依頼手続き自体が大きなハードルとなります。それで、子どものために良くないと思いつつ、頼んでしまうのだと思われます。

看護師・助産師は、すでに医療の知識や経験を持っています。今あるものをベースに中国語も学習していけば、正確な医療通訳をすることも可能であると思います。さらに、中国語の話せるスタッフがいれば、子どもたちは通訳のために学校を休む必要がありません。家族看護の観点からも、意義があると思います。

「外国籍ヤングケアラー」は、自分の通訳が合っているのかどうかすら分からず、今なお苦しんでいます。看護師・助産師の中国語は、日本の社会をより良く変えるチカラを持っています。「なるほど!」と思ったら、スグ行動を起こしてほしいと思います。

おわりに

以前、外国人患者が日本語のできる友人を連れてきたが、後で問題になったということがありました。たとえ日本語ができても、医療の知識もあるとは限らず正確でなかったり、うっかり口外してしまったりするのです。大人でも簡単なことではないのに、それを子どもに担わせるのは荷が重すぎると感じます。

「通常の業務のほかに、さらに中国語だなんて…。」と考える人もいるはずです。それは当然だと思います。こういうことは無理やりするものではないのですから。でも、もし少しでも「中国語ちょっとやってみたいな」と思っているのであれば、思い切って行動してもらいたいです。

今のわずかな一歩が、今後きっと「何かのカタチになって残る」と信じているからです。待っていても何も変わりません。でも自分が動いたら、周りに見えるものは確実に変わります。自分の行動で社会を”プラス”に変えていきませんか?

ひらめいた

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