人は人を傷つけながら生きている
今から僕は、自分を正当化する。
人は人を傷つけながら生きている。このスパイラルからは誰も抜け出すことができない。
どうしても共存ができない人たちがいる。それはまるで太陽と月のように。
同じ時間、同じ空間。ましてや男女。
これはどうしようもない現実であり、巨大な山のように揺るがない事実なのである。
でも、反対に。
あなたと密になることでしか癒えない傷を持った人も必ず存在する。たとえ、それすら一時的な錯誤だったとしても。
心の傷が、それがどんなに小さい傷でも、たくさんの切り傷やかさぶたがあなたの心を覆っていても、僕はそれを肯定する。
なぜなら、僕たちはいつか腐りゆく、いつか朽ちていくものなのだから。
どうせ終わりがあるのなら、どうせ永遠の美が不可能なら、それなら名一杯傷つけよう。無駄な傷なんてない。
そして、いつか傷だらけで、血だらけで、そんなあなたの横をヒラヒラと美しい蝶が横切る日が来る。
君はその蝶に恋をする。きっと君はその小さくて儚い蝶にすべてを捧げたくなる。そう、いつか枯れてしまうこの有限な身体と魂さえも。
しかし、君は知っているはずだ。その美しい蝶も、きっと有限であると。
それでも、君はその蝶と朽ちることを誓うはずだ。
添い遂げるということは、とてもゆるやかに行われる心中なのかもしれない。
だから、その日が来るまでは青く、熱く、傷つこう。
萎れていくことはいつだってできる。でも、闘うことは今しかできない。
だから、僕も人を傷つける。そして、僕も傷つけられる。
それでいいじゃないか。どうせ終わりが待っているのだから。
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