#13 それでも愛がキーワード

【声優 佐原誠って?】

●アルビン!&しまっピーズ「サイモン」役
●カードファイト!! ヴァンガードoverDress「コイデ」役
●ぷよぷよテトリス2「スクエアス」役
●アサシンクリードヴァルハラ「オズワルド」役
●CallofDuty:ModernWarfare:Warzone「アズール」役
●ロシャオヘイ戦記「冠萱」役
●真心が届く「チェユンヒョク」役
等のボイスを担当しております。
宜しくお願いいたします!

*この動画のトークを「だいたいの形」で書き起こしました。
*動画を観る時間取れないよー!という超絶お忙しい方向け。
*あるいはテロップがわりとしてどうぞ。

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どうも、佐原です。
【声優 佐原誠のサハラジ!!】にお越しくださいましてありがとうございます!
ではさっそくサハラジオ、始めて行きますよ、というわけで今回のテーマはこちら

「それでも愛がキーワード」

なんともう13回目です!!アニメでいえばワンクールだよ!!何してんだよ佐原さん!!まぁいいや!!!

というわけで、前回の最後はというと。

扱い方が難しく、加減を間違えるととんでもない事になるリスクもある「愛」は、その事を理解した上で使うのであれば、けっこう有効かなーと思います、という所で終わりました。

今回はこのお話の続きとなります!!よろしくお願いいたしますー--!!!

第3回目で、「試し行動」の話をしました。
●「自分をどの程度まで受け止めてくれるのか探るために、わざと困らせるようなことをする子供の行動のこと」です。

これはですね、言い換えると「愛の確認作業」であるわけですね。何故愛を確認するかというと、子供にとって親からの愛というのは非常に重要な意味をもつものだからにほかなりません。なんなら子供にとっては「親の愛」がすべてと言っても過言ではない。

この「愛」というもの。愛だ愛だと連呼しているとなんかふんわりしていますけど、この愛の話と言うのは、人間の生存本能とも関係しているお話なんですね。

例えば虐待されている子供。どんなに罵倒され、殴られ蹴られても、親の元を離れようとしない子供と言うのが居ます。いますというか、基本的にはそうらしいんです。

これは何故かと言うと「親から捨てられたら生きていけない」事を「本能として知っているから」なんだそうです。

「虐待されても生き延びる事」事と「見放されて死ぬ」事を天秤にかけたとき、本能は「生き残る」方を選ぶ。そのくらい「生存本能」というものは強力な本能なんですって。

そんな強力な「生存本能」が、子供に「親の愛を確認する」という行為をさせているのかな、と考えられると思います。

ちなみに、大人になってもDVなどパートナーから虐待を受けている人、いらっしゃいますよね。
DVを受けている人たちは、皆なぜか、そのパートナーから離れようとしません。「離婚して物理的に距離を離した方がいいのでは?」客観的にみてるとそのように思ったりもしますから、殴られながらも一緒にいるのが不思議に感じます。

これはですね、さっきの虐待されている子供のパターンと似ている心理現象でして…。これらは「ストックホルム症候群」や「トラウマティックボンディング」と呼ばれています。

何かというと、人間には「自分に危害を加える可能性のある人」「既に自分に危害を加えた事がある人」から「簡単に距離を離せない関係、ないし状況にある」場合、その人に対して「親身になる感情、つまり愛に似た感情が芽生える」という機能が付いている、という事を示したものです。

こうして「親身になる感情(愛のようなもの)が内側から芽生える」事で、「自発的に相手をこれ以上刺激しないようにする」と、そういう事なんだそう。なんなら「むしろ協力的になる」事で、「加害対象から自分を外してもらおう」とするのですと。

これもストレートに「人間の持つ防衛機能」。「つまり生存本能」という事です。

なぜ「内側からそんな感情が芽生えるの?」と不思議に思うかもしれません。
それはですね…。形だけ取り繕っても、バレたらもっとひどい目にあうかもしれないじゃないですか。ですから、「内側から親身になる感情を芽生えさせる」事で、ごく自然に、味方的な立ち振る舞いをさせようと、そういう事なんですね。
敵をダマすにはまず味方から。人間の中にある防衛本能が、自分すらだます事があるんです。とても興味深いですね。

DVされた人は、その「トラウマティックボンディング」や「ストックホルム症候群」が発症し、その結果「わたしがいなくなるとこの人は独りぼっちになってしまう。わたしさえ耐えれば」などと「自然と思ってしまい、その結果離れない」というメカニズムなんだそうです。
この気持ちは「愛」の一種ともいえます。(客観的には「いやそれは愛じゃなくない?」と思えますが、主観的に感じるその感情は、愛とあまり大差がないという事です。親身になる感情は愛の一種だからです。)

ちなみに、こういう方も離婚などして物理的に距離を離し、もう会う必要がない状態になると、「なんであそこまで親身になっていたんだろう?」なんてDVを受けてる当時の自分に対して不思議に思ったりするそうです。これはその状況から解放される事で、ストックホルム症候群やトラウマティックボンディングが解けるからなんだそうです。


ちなみにこれはDVだけに限らず、組織内などで「パワハラ・モラハラ」された場合でも同じ心理現象が起こるそうです。「なんとかこの会社で頑張ろう。しがみついてでも残り続けよう」そういったある種の覚悟を持った人が、これら症候群になると。

つまりこの場合は、実際にはいつでも会社をやめられる状態にはあるのだが、「離れられない」あるいは「離れる事は許されない」などと自ら思い込むことで、パワハラモラハラ上司等に、ストックホルム症候群やトラウマティックボンディングが発症するとそういうわけですね。

「どう考えてもひどい扱いを受けているのに、何故かその人の味方をするような心持になったり、言動をしてしまう人」。そういう方がいらっしゃったら、このストックホルム症候群とトラウマティックボンディングを疑ってみるのもいいかもしれません…。


話を戻します。
とにもかくにもですね、子供であっても大人であっても「愛」というのが非常に重要になってくるわけです。そしてそれはストレートに子供の生存本能、生存戦略でありますよ、とそういうお話でした。


「ピグマリオン効果」と「ゴーレム効果」という物があります。

ざっくり説明すると、
●ピグマリオン効果とは「他者から明確に期待される事により、仕事や学習などの能力が通常よりも向上する」事。
●ゴーレム効果とは「他者から明確に期待されない事により、ある種期待通りに、仕事や学習などの能力が通常よりも低下する」事。

どうやら、人間には広く一般的にこのような現象がおこるようなんですね。

この現象は、対象が親族には限りません。赤の他人からでも、同様の効果がみられるそうなんです。でもそれは同時に、親族からならば、より高い効果を期待できるともいえるわけです。ピグマリオン効果も、ゴーレム効果も。こと、「親からの愛を求めている子供」ならば。

こういう研究結果もありますから、子供に対してはストレートに愛を降り注いでOKと。もこみちさんのオリーブオイル並みにたっぷり注いでも大丈夫なんじゃないか、と佐原さん思います。元ネタ知らない方は「速水もこみち オリーブオイル」で検索してみてください。

あとはそれが「親のエゴ」なのか「愛」なのか、方向性をきちんとメタ認知でもってして注意しながらやれば。あ、メタ認知というのは「自分を客観的にみる能力」の事です。

つまり、あふれんばかりの愛を子供に注ぎながらも「これは本当にこの子のためなのだろうか。私のエゴではないだろうか」と自問自答を続けるべし、という事です。べし……ぴょん。今のネタもわからない方は、「スラムダンク 深津一成(ふかつかずなり)」と調べてみてください。きっと答えにたどり着けるはずです。

突然、立て続けにネタをぶち込んですみませんでした(

そんなわけで愛を惜しみなく注ぎながらも。子供が成長し大きくなって論理的な話し合いが可能になったら、愛一辺倒ではなくて、きちんとエビデンスベースの話し方にシフトするべきだと思います。もちろん、愛の熱量はそのままに。

社会に出ても感情論を振り回していたのでは色々と不都合がでてきますから、論理的な話し合いができるような年齢になったら積極的に会話の中にエビデンスを取り入れて、エビデンスという物に慣れ親しんでおくのがよいのではないかなーと思ったりしてます。

勿論子供だけでなく、相手が大人でも、親族ではなくて他人でも、愛とはいかないまでもその延長線上にある感情は持つべきだと思います。何故ならば、強度は違えど、愛の効果や影響の方向性は、人間皆同様だからです。

そんな事を考えているとですね、ますますもって、「改善要求に怒りって必要??」って思うわけですね。

真に相手に変化してほしいと思うのであれば、エビデンスをしっかり提示して、冷静に、誠心誠意向き合うべきなのではないかと。そして、そうしようとすると、そこに「怒り」の入り込む余地がないように思うんです。

怒りの感情のような激しい物は、事態の悪化を招く事はあっても好転する事はない、そう思うんですね。

そんなわけで、以上の理由で佐原さん的には「改善要求をすることに、怒りの感情いらないよね」という仮説を立てました。じゃあ何が必要なのかというと、「エビデンス」「人間性」「愛」と、そういう事なわけです。

でもこれでは「なぜ𠮟る時怒ったら上手くいかないのか?」という問いがまだ残ってる感じもします。

この話もし始めると話が長くなりすぎるので、次の機会にまわします!!!
そんなわけでして、今回も最後まできいてくださってありがとうございました!
それでは、またね!!



【了】



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