マガジンのカバー画像

読書履歴

14
運営しているクリエイター

2019年11月の記事一覧

偉大な組織の最小抵抗経路

ロバート・フリッツ, "偉大な組織の最小抵抗経路", Evolving, 2019

目次の感じから、The Path of Least Resistance for Managers (2011) https://amzn.to/343O06y の翻訳だと思う。

これは OKR の別の言い方みたいな書籍であると思った。読みながら「これはOKRの元ネタやな」と思っていたが、Wikipeida

もっとみる

[ネタバレ] ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン

最終巻自体は買っていたが、やっと読み終わった。2012年から始まったということなので、もう7年ごしか。主人公たちが活躍する戦記物かと思ったら全然そうでもなくて、かなり重厚だった。

物語も壮大だし、どんな人にもストーリーがあることを描いていた。
ヤトリが死ぬのはほんとうに「マジでそうするのか」と思って結構沈んだ。長い間イチオシで、出るたびにすぐ買っていたが、ここしばらく読めていなかった。明らかにジ

もっとみる

時間は存在しない

カルロ・ロヴェッリ, "時間は存在しない", NHK出版, 2019.

物理と物語が織り交ぜられた、理論物理学者の書いた時間に関するエッセイ。量子力学の理論的な解説と、過去の物理学者や哲学者の物語が細かく重ねられながら、時間にまつわる解説が続く。そんなにやさしい話ではない。

この本は第3部から構成されていて、第1部では"直感的な"時間の特徴
1. 時間の流れは変化しないこと
2. 時間は過去か

もっとみる

はじめてのリーダーのための 実践! フィードバック 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す「全技術」

中原 淳, "はじめてのリーダーのための 実践! フィードバック 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す「全技術」", PHP研究所, 2017.

部下やチームメンバーに、どうやって「耳の痛い話」をして改善してもらうかということを、理屈から実際の Dos and Don'ts をあわせて説明した本。非常に具体的で、フィードバックするためにはどういう情報収集を日々しないと行けないかということが

もっとみる

「こころ」はいかにして生まれるのか

櫻井 武 "「こころ」はいかにして生まれるのか", ブルーバックス, 2018

脳科学の知見を元に「こころ」に関係する脳の要素を解説した本。大脳辺縁系が主役となる情動や、報酬系が主役となる行動の選択や志向を、脳科学の用語を多用しながら解説している。

脳や臓器からでる物質が人の感情に影響を強く与えている(支配している?)という話で、通読しただけだが、ちゃんとまとめながら読むと脳科学の本を読む入門

もっとみる

禅マインド ビギナーズ・マインド

鈴木俊隆『禅マインド ビギナーズ・マインド』サンガ新書, 2012

瞑想の入門書。日本人が書いた洋書の日本語訳。極めて完結に解説が書かれているので、基本的には読んでその通りやると瞑想がはじめられる。瞑想の本は抽象的な表現が結構多いが、この本は翻訳調で率直に書かれているため、むしろ読みやすかった。

坐禅中の姿勢や、その時に起こる考えをどう捉えるか、なぜ続けるとよいのか、といった How To か

もっとみる