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『頭のいい人が話す前に考えていること』まとめ。知性と信頼を高める"7つのマインドセット"

『頭のいい人が話す前に考えていること』(安達裕哉)を読んでまとめ。
どれだけ考えても、相手に伝わらなければ、考えたことにならない。
でも、テクニックだけでは「人の心を動かせない」。
じゃあ、どうすればいいか?その答えが書かれていた良書でした。

頭のいい人が話す前に考えていることは何か?答えは、シンプルに「話す前に、ちゃんと考えること」でした(笑)。
「ちゃんと」って何なのか?
当たり前だけど実践できている?
どうやって「ちゃんと」準備するのか?
その解答がまとまっていました!↓

まず、心構え(マインドセット)の黄金法則を7つ、その後、実践として有効な5つの思考法を紹介しています。

7つの黄金法則

①とにかく反応するな

・感情にまかせて反応するのではなく、冷静になること。社会人はキレたら負け。一気に信頼を失くします。
・すぐに口を開かない。スロー思考を起動する。
・相手がどう反応するか、いくつか案を考えて比較検討する。

②頭のよさは、他人が決める

・無人の山で木が倒れたら音はするのか?
・IQ(学校的知性)よりSQ(社会的知性)が重要
論理的思考が大事。
立場も価値観も違う他人と考えを共有するために必要。

③人はちゃんと考えてくれる人を信頼する

賢いふりでは人の心を動かせない。
→賢いふりって何?
何か言っているようで、何も言っていない発言「正論だけど中身がないアドバイス」等々。

会議では最初に発言せよ。
→最初に案を出す人は偉い。批判なんて誰でもできる最初に案を出すのは勇気もいるし、勉強も必要だから、最初に案を出す人を尊重するべき

・「ちゃんと考えること」は信頼につながる。
相手のことをちゃんと考えていることは、言葉だけでなく、仕草や語調、態度で相手に伝わる。

④人と闘うな、課題と闘え

・頭のいい人は論破しない
→議論の勝ち負けではなく、議論の奥にある、本質的な課題を見極める。ちゃんと考えて話すというのは、相手の言っていることから、その奥に潜む想いを想像して話すこと

⑤伝わらないのは、話し方ではなく、考えが足りないせい

「話し方」だけうまくなるな。
→話し方で人の心は動かない。
型に当てはめるだけでは考えたことにならない。「型」はあくまで考えるきっかけ。言い方には気をつけるべきだが、うまく話せる必要はない。賢いふりをすればするほど、バカに見えてしまう。
相手に伝わらなければ、話し方が悪かったのではなく、考えが浅かった、と考えるべきだ。

⑥知識は誰かのために使って初めて知性となる

・知識が知性に変わるとき
・頭がいい人は"賢いふり"ではなく、"知らないふり"をする
・簡単にアドバイスするな、意見を言うな、とにかく相手に話してもらえ
話す前に"本当に相手のためになるのか?"と立ち止まることで、知識を披露したいだけ、ただ言いたいだけなのか自分に気づくことができる。

⑦承認欲求を満たす側に回れ

・コミュニケーションで信頼を得るためには「自己の抑制」と「他者の承認」の両立が必要。
→そのためには、「自信を持つこと」「口ではなく、結果で自分自身の有能さを示すこと」
他者は褒めつつ、自分は「何でもない人間です」という顔をするのが、知的で慕われる人の態度です。
→承認を満たしてもらう側ではなく、どんどん人に親切にして、承認を満たす側に回ることで、上手に信頼を得よう。

5つの思考法

①客観視の思考法

話が浅い人の特徴→1 根拠が薄い。2 言葉の定義、意味をよく考えずに使う。3 成り立ちを知らない。
→これらをやらないように対策していく。

1 話を深くするコツ
・確証バイアスと後知恵バイアスに意識的になる。
自分の反対の意見や統計データを調べる。
→キーワード+【site:go.jp】【site:ac.jp】【総研】で検索

2 思考の解像度を上げる
辞書を引くクセをつける
・身近な言葉の微妙な違いに意識的になる。
・「管理」の定義を考えてみよう。

3 成り立ちを調べる
・成り立ちを調べると、新しいアイデアや深い議論も生まれる。

②整理の思考法

・話の分かりやすさは、話の理解の深度と整理されているかによる。

結論から話す
→結論の定義を明確にする。相手が最も聞きたいであろう話が結論と考える。
相手の聞くスイッチを入れることが大事

・事実と意見を分ける
→「事実」(客観的事実)と「感想」(主観的事柄)を区別すること。また、その2つを融合させて昇華することで、「自分の意見」となることも意識すること。

③傾聴の思考法

・「聞く」と「ちゃんと聞く」の違いとは?
他人が話しているときに、自分が話すことを考えていないか
→態度が悪く伝わる。相手のことを考えているようで、相手からは自己中心的に見える。臨機応変さがなくなる。
・相手の言いたいことを考えながら聞く
→相手の話を正確に理解しようとする。学ぼうという意識で聞く。
・否定も肯定もしない
・相手を評価しない
・意見を安易に言わない
・話が途切れたら、むしろ沈黙する
・自分の好奇心を総動員する
何を言うかよりも、だれが言うか
・アドバイスではなく、交通整理せよ

④質問の思考法

・【万能質問】
質問はたっはたの5種類で成り立つ
(1)導入質問:過去に行った行動についての質問
(2)導入質問:仮定の状況判断に基づく質問
(3)深掘り質問:状況に関する質問
(4) 深掘り質問:行動に関する質問
(5)深掘り質問:成果に関する質問

・漠然と「○○について、どう思う?」と聞くよりは「仮説を立てて質問する」
・聞きやすい人ではなく、理解している人に聞く
・一度にひとつのことしか聞かない
・目的を知らせる
・具体的に聞く
・こちらの状況を細大もらさず伝える

⑤言語化の思考法

・言語化で、良質なアウトプットを生み出し、人を動かす(自分も他人も)
・言語化は挨拶と同じ(習慣にするかどうかだけ)
・言語化のコツ→再定義せよ「○○ではなく、△△である」「スターバックスのthird place」
ネーミングの力にとことんこだわる
・語彙力を増やす
・読書ノート、ノウハウメモを作る

以上、長くなりましたが、とても良く整理された本でした。
この本に書かれていることを全て逆に変換すると、「頭が悪いと思われる行動集」とも言える。真逆の行動をすると周りからの信頼は無くなる。気を付けないと。当たり前のことも多いけど、習慣化、実践は難しい。たまに、まとめを読み返してコミュニケーション能力を高めていきたいと思います。


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