副腎疲労と低血糖/④あなた鬱治ってませんよ

精神療法をやっている病院に来た。
スタッフさんのカウンセリングを受ける。

あれこれ聞かれたあと、一番のストレスは?と聞かれた。
…特にないんです。

「特にない人がここに来る意味あるの?」
うーん。。

小さいことがたくさんありすぎて何って浮かばないんです。

新しいとこに行くと動悸が激しくなる。人前で話せない。注目されるのが嫌だ。
いつもと違うことができない。

そういうストレスはあるんですけど、会社も学校も今はないから忘れてました。

→そういうことですよ。

◆◆◆◆

私はストレスが目の前にないと忘れてしまう。直面したときにこれだ!と思うのだけど、過ぎ去ると消える。

学校も会社も、今はその環境にないから忘れてしまうけど、時々そんな場面になるとパニック発作に近いことが起こる。

問診の結果、いまいち動機がはっきりしないが、と言われながらもしぶしぶ受けさせてもらえる流れになった。

先生の問診

なぜこの病院を選んだのか。
幼少期からある問題になぜ今向き合おうとしたのかなど聞かれた。

それも、全て考えたり思って来たことなのに話そうとすると掴めない。水中に泡一つすらなくなる。
言葉にしようとするも、掴むものすらない。風一つ吹かない水面のようだった。

それは鬱になった時からだった。

20歳くらいのとき、音楽を聞いてるとトランス状態みたいになり、いろんな声が聞こえてきた。(ソワソワっと内容は聞こえないくらい)自分のことを言ってるとか被害妄想のようなものはなく、音としてという感じ。

幽体離脱するようになり、人の感情が入ってくるのが多くなりすぎていた。

鬱になった日

苦しい苦しい苦しい

もういっそ、何も感じない体になりたい!!!そう願って、しばらくすると鬱になった。

何にも感じなくなって、考えもまとまらなくなって、忘れたくないことすら2分で忘れて、AからEまで順番に並べられなくなった。(そのとき下着屋さんで働いてた)

これはだめだと思い、仕事をやめて心療内科に通った。

薬を飲めば鈍くなった。楽になって寝られた。行動できる日もあった。明日のことを考えるとだめになった。

約束が負担だった。友達には説明した。
約束が守れないというと、体調がよかったらでいいよ、そのとき連絡してねと言ってくれる友達がいた。朝になれば割とやれるかもということがあったので、その子に連絡した。
その子のお陰で、引きこもりにならずに済んだ。

◆◆◆◆
鬱になって一年。そのまた一年後くらいで薬をやめ、また一年後には働けるようになった。

そこから20年、社会に飛び込むけど馴染めないのがまあまあ辛い人生だった。でも働けた。笑えたし、身体も元気だった。震災で寝られなくなって時々眠剤飲むようにはなったけれど。

そして、夫に会って結婚した。
よく寝られるようになった。浄化されるのを感じることもあった。でも本質的な自分の中身は変わらなかった。

そして今回の体調不良がおこった。

診察で先生がいった。

あなた、欝を克服したって言ってるけど
鬱治ってないよ

思いもしなかったことだった。
なのにとても腑に落ちる診断だった。

あーどうりで。
だから、怒りが抑えられなかったのか。
だから、人がストレスだったのか。
だから、あの時リスカしたのか。
だから、いつも死にたかったのか。

十分な理由がでてきた。

それ以上に、よく笑ってたし
仲のいい友達と大勢ワイワイ楽しんでたし
ママ友家族と遊んだり、旅行も新しい勉強も積極的にしていたから気づかなかった。