初めて薬を大量摂取した日
児相の一時保護所で一ヶ月半軟禁生活と言っていいような日々を送り、やっと解放されたあの日、私は父の運転する車に乗って灰色になった窓の外をボーッとまるで異国の景色を見るかのように眺めていました。
何回も繰り返し鳴る起床と就寝の異常なチャイム、南京錠のかかった日に焼けた柵、職員の持つカードキーでしか開かない重たい扉。いままであったものが私の目の前から無くなっていて、あるのは今この瞬間開けることのできる車の扉一枚だけ。
私が閉鎖空間に連れてかれた車は中からじゃ鍵が開かなくて、児相