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『不動智神妙録』秘伝の神髄:5

『不動智神妙録』秘伝の神髄:4の続きになります

まず本文を読みましょう。

北海道大学文学研究科紀要から引用する

不動智0010

こんかいは沢庵禅師からの問いになります。

これまでの解説は心を留めないで素早く対応することでした。

それから数ページは「石火の機」などあまり難しいところはないので省略します。

上の文は最初読んだときは全く解りませんでした

しかし今日中に記事を完成したいので朝から考えました。

連載をした以上途中でやめるわけには行かないのでネットで調べました。

ネットで調べてもどれも暈されていて理解されていないようです。

人間は追いつめられるとなんとかなるようです。

次の文の問い自体の意味は難しくはないのですがネットで調べても理解されていないようです。

ただ頭で考えても答えは出てきませんので問いの意味を覚えておいてください。

これはまさに禅問答ですが行動で答えることになります。

考えた途端に煩悩なってしまい不動智からは遠くはなれてゆきます。

応無所住而生其心。此の文訓に読て見候えば、
応無レ所住而生其心。万のわざをするに、
せふと思ふ心が生ぜねば、手も不レ動、心生れば、
又其所作に心が留る也。
然る間止る所なくして心を生ずべしとなり。
心が生ずれば生ずる所に止まる。
生ぜざれば、手もうごかず、行ばそこに留まる心を生じて、
其のわざをなしながら留る所なきを諸道の名人と云也。


意訳します。

応無所住而生其心。此の文を訓読すれば、

この文はまさに心が留まるところ無くしてその心を生ずという意味である。

何事を行うにも行う意思がなければ手は動きません。

しかし動かそうとすれば、そこに心が留まるからです。

しかるに応無所住而生其心とは心を留めずに手を動かすことである。

それでも手を動かそうとしなければ手は動きません。

動かそうとすれば、心が留まり自由に手をうごかすことが出来ない。

これは全く矛盾であり窮地である。

行くことも戻ること出来ない絶体絶命である。

この絶体絶命をいかにして解決するかという問いです。

スポーツで使う野球やバレーボール、テニスなどの球の速さには思考はついて行けません。

現実には考る前に行動しているのです。

しかし何が行動の原因であるかは知らないとおもいます。

いよいよこれから佳境に入ってきますお楽しみにしていてください。


『不動智神妙録』秘伝の神髄:6へ続く

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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