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恋人生誕祭。山奥にある大人の秘密基地で思い出とお手紙を贈った日のこと 前編
恋人生誕祭は写真たっぷりのブログ寄りの記事でお送りします!尚前編・後編に分かれています。
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一緒に旅しているように読んでもらえると嬉しいです(^-^)♡ それでは、スタート!
10月半ば、私はビッグイベントを控えていた。
恋人ティムの誕生日だ。
今年で30歳になる彼。新たな10年の始まりを最高の1日にしてあげたい。長い年月が経って振り返ったとき、30代の記念すべき1日目が楽しくて幸せな思い出であってほしい。ということで、私は”企画”をすることにした。
色々と考えた結果
プレゼントは『新しい体験とお手紙』がいいんじゃないかなぁ…と思って。
具体的には、普段はやらないけど何かおもしろそうな体験と、今だからこそ書ける内容のお手紙!
特別な体験をやってみることでもっと仲良しになれるし、2人の思い出と経験値も増える。
いつか歳を重ねて記憶の万華鏡を見た時、充実したひとときや幸せで温かな光景で満たされていてほしい。
私はそう思っているし、彼もそうであってほしいなって☺︎
….で!!!
じゃあ何しよっかな?って考えたときに思いついたのが、グランピングだった。
普段インドア寄りな私たちだからこそ、アウトドア入門な1日を過ごしてもいいんじゃないかなぁって思ったのだ。
自然いっぱいの空間でのんびりとしたひとときを過ごす。大空と緑を眺め、風を感じ、美味しい空気をめいっぱい吸う。
煌びやかなビルが立ち並ぶスピーディな東京とは真逆の、山々が立ち並ぶ風情ある田舎でゆったりとした時間を過ごすのはどうだろうか?
いきなり野外でキャンプはハードルが高い。だから自然を満喫しながら室内でもくつろげる場所にお泊まりすることから始めてみようかなぁって。
そうして施設決めを始めたわけだけど、直感で「ここだ」と感じた場所があったので、候補をたくさん見ることなくそこに決めた。
向かう舞台は…….湯河原!!!
【旅のお品書き】
各駅停車の醍醐味
朝9時半頃、私たちは駅に向かった。
新幹線でワープすることもできたけど、時間があったので敢えて2時間かかる普通列車に乗った。
景色を眺めたり本を呼んだりしながらゆっくりと目的地に向かうのも悪くない。
列車の窓から見える景色がグラデーションのように都会から田舎へと変わっていく瞬間が好きだ。
ティムはぐっすりと寝ていて、私は読書をしていた。しばらくすると窓から青い海が広がった。
海を一緒に見たくてティムを起こす。それからは2人でオーシャンビューをぼーっと眺めた。
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実は俺…タヌキなんだ。
2時間後、湯河原に到着。
湯河原駅には手湯があり、ちょろちょろと流れる温泉水にさっそく手を当てた。気持ちよかった。
そういえば、駅で見た昔話がおもしろかったのでちょっと皆さんにも紹介してみる。
むかしむかし、湯河原に怪我をしたタヌキが迷い込んだそうな。傷だらけのタヌキは温泉を見つけて湯の中に浸かった。すると傷がみるみると癒えていった。
その後タヌキは美しい女性、男性に化けては人々を温泉へと案内したそうな。湯河原で見かける美人は、タヌキの可能性がある———
この話をティムにすると
彼は「実はオレ….タヌキなんダ」と告白した。
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昼前のミッション
湯河原駅に到着してすぐにバスに乗った。途中、『理想郷』という名のバス停があってキュンとした。10分ちょっと揺られた先で下車。
ここからはお昼ご飯に向かう。ただ、その前に大きなミッションがある。それは、20分間ウルトラ急斜面急を登り続けることだ———
そうだなぁ….例えるならば、富士山だろうか。
富士山を登るかのようなハードさがそこにはあった。「ハアッ….ハアッ…」と終始声に出ずにはいられないレベル(笑)
こういう場面では体力の差が顕著に現れる。ムーンウォークをしながら進むティムと、一歩あたり数センチくらいしか進まないワタシ。帰ったらもっと運動しよ…って思わずにはいられなかった。
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竹林ビューで昼食を
ようやく到着!!!
竹林の中に佇むフレンチ、エルルカン ビス。
席にもよるが、ここでは美しい竹林を眺めながらゆったりと食事を楽しめる。
扉を開けると可愛らしい看板犬が眠っていた。
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お肉とお魚のコース料理を注文。
誕生日や記念日のような特別な日は、特別なご飯を食べるのにうってつけの日。こんな日はいっぱい美味しいものを食べよう。
山登りのミッションを終えた私達にとって、食事はご褒美のようなものだった。
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あと3皿食べたいくらいの美味しさ。
その後、スープ、さらなるお魚料理、メインのお肉料理をいただき、デザートへ。
なんと、店員さんがサプライズでデザートにろうそくをつけて持ってきてくれた。
これは私にとってもサプライズで、ティムを差し置いて「えええ!」と大きな声をあげた。
そういえばネット予約をしたときに食事の目的を選択形式で選ぶ項目があった。アンケートかと思いきや、こんな素敵なことを…!!
プリンの上でパチパチと輝く火をフウッと消して、ティムの30代は幕を開けた。
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その後は急斜面をひたすら降りた。
降りる途中で木のみを拾ったり、青いみかんを発見したりした。山はまるで自然の宝箱のよう。
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ハロー、山奥の秘密基地
昼食の後は勢いよく流れる川を2人でじーっと眺めたり、湯河原の町をのんびりと歩いた。
同じ時が流れているはずなのに、東京が2倍速再生で湯河原は0.5倍速再生に感じるのはなぜだろう?
たまには忙しい日常から思い切り脱出してみるのもいい。BGMが鳥や虫の囀りなのも風情があっていとをかし。
しばらく歩くと、本日のメインに辿り着いた。
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THE BASE GLAMPING YUGAWARAだ。
山奥にそびえ立つ大人の秘密基地に胸が高鳴る。
パンフレットに書かれていた『完全な自由を満喫する、私だけの秘密基地』というキャッチフレーズには恋をせずにはいられない。
さあ、どんな1日になるだろう?
施設に到着すると、スタッフさん数人が笑顔で歓迎してくれた。”優しくてフレンドリー”という表現がぴったりな方々だった。
チェックインカウンターの周りには、マルシェが開かれていた。
ここにある野菜、パン、スープ、おにぎり、おつまみは「ご自由にお取りください」とのこと。
どうやら私は岩盤浴以外の極楽浄土を発見してしまったようだ…。
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ちなみにこの時ティムはトイレが我慢できず、マルシェどころではない状態だった(後に満喫)。
そのことをスタッフさんに告げると
「説明がたくさんあるのでまずはおトイレに向かいましょう!!!」
と急いで案内してくれた。優しいお方(;-;)♡
扉の先にある、新たな体験
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本日は秘密基地一棟が貸し切り。
木の扉を開けてまず目に飛び込んできたのは、ハンモックに焚き火とそれを囲む椅子だった。
新たな光景にさっそく胸が踊るティムと私。
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スペースの中にはお風呂もしっかりついている。ただのお風呂ではない…温泉だ。
ここでは、湯河原の源泉掛け流し露天風呂を滞在期間中何度でも好きなだけ楽しめるそうだ。
スーパー極楽浄土、爆誕。
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某温泉観光地で生まれ育った私にとって、温泉はごくごく身近な存在であった。
しかし、大衆がいない自分達専用の温泉を好きなだけ楽しむという至福は未だ経験したことがなかった。とんでもないところに来てしまった…
驚いたことに「お誕生日」ということで、普通のお部屋からサウナスイートにアップグレードしてくれていた(感謝X100)。
お風呂場にある忍者扉のようなドアを開けると木の廊下につながっており、その先にはなんとサウナがドドン。
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これはもう….整うしかない。まさに整うために作られた場所がそこにはあった。
ティムと私はさらに興奮した。
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サプライズはこれだけではない。
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なんと、スタッフさんが部屋に一輪のバラを添えてくれていたのだ。
「えーーっうれしい!」とつぶやくティム。
湯河原の人の思いやりにさっそく胸がいっぱいになった私たちであった。
「ここに連れてきてくれてありがとう!!」
そう言われた私もなんだかとても嬉しくなった。
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屋内スペースは純粋に快適なお部屋。大きなテレビではネットフリックスを自由に鑑賞できる。
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体がピッタリおさまるグレーのソファでくつろいだ後、ゆったりと温泉を満喫した。
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温泉の温度は60度と熱めだけど、冷たい湯を出して湯もみをしてベストな温度に調節することができる。温泉に広がる青々とした緑の景色と鳥の鳴き声を聞いていると、日々の疲労がスーッと溶けてなくなっていくようだった。
その後冷蔵庫に冷やされていたキンキンのオレンジジュースを飲み、しばしハンモックに揺られてぼーっとした。
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ぼーっと空を眺めることが、私は大きな贅沢の1つだと思っている。夕方の準備をするためにせっせと移動していく雲を、静かに眺めていた。
その間、ティムは室内で湯上がりのYouTube鑑賞を楽しみ、自分時間を満喫していた。
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やがて日が暮れ、私とティムは夕食の支度をすることに。
焚き火の料理ショーが今、始まろうとしている…
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後編に続く!
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