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2分で読める子育てエッセイ№569『復活・・・だよ?』
ある日、洗濯物の中からどんぐりがコロコロしてきた。
ふってみるとカラカラと音がする。
「乾燥機で回したからいい感じに乾いたね~」
いつもだったらもっと大量にあるはずなのに。
たった1個、というのが気になったのでちょっと心に引っかかっていた。
ある日、小2の息子がメッチャいい顔してこう話し始めた。
「今日の休憩、5人で鬼ごっこしたの」
自分が鬼の時、自分より足の速い子にタッチできた、とか、捕まった子を何人助けたとか、それはそれは楽しそうに。
鬼ごっこで助けることが出来るルールなのね?
と、そう思っていたら、会話の中にしょっちゅう「どんぐり」が出てき始めた。よくわからなくなったので質問した。
このどんぐり、何をするためにあるの?
「ああ、それね。それを1個拾ってきたら、捕まった子を1人助けることが出来るアイテム」
どんぐりが学校にあるの?
「校庭では2か所、拾える場所があるよ。お母さん場所知らないの?」
2か所とは、はーつーみ~み~!
「使い方はね、助けたい人にどんぐりを1個渡す。渡された人はそれを全力でぽいっと投げる。それで復活して、その人は普通に逃げられるようになるんだよ~」
それも、はーつーみみ~!
お母さんの時代にはタッチで復活、どんぐりのルールなかったな~。
ちなみにそのどんぐり、なんかおしゃれな感じの名前がついているの?
「『復活どんぐり』っていうんだよ~」
復活どんぐり?
この瞬間ワタクシの中で、どんぐりはその辺にただただゴロゴロと転がって、池にはまっているだけ、のものではなくなった。
復活・・・だよ?
想像以上!
ダンナに聞いてみた。
「いや、知らん。そんなの」
鬼ごっこに復活のルールは認めない派。
ふーん。
小5の娘に聞いてみた。
「え~、ゲームで復活カードは聞いたことあるけど。しらなーい」
そうか・・・。
学校で流行っているわけではないのね。
どうやら「復活どんぐり」は一部の人に伝わる、秘術。
これは・・・大事にしていかなければいけない気がする。
そう思っていた時にハタと思いだした。
あ、この間、乾燥機にかけてしまったどんぐり1個、
もしかしてあれが「復活どんぐり?」
大事にしていかなければ、と、言っている端からこの扱い。
いや・・・キレイに洗っておきました。
水没させたうえ、グルグル乾燥までかけて・・・。
それでも復活・・・出来る?
だめ?
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